朝から雨でどんよりと暗い。
時差ボケのせいで、 午前 3時頃からずっと起きていたが、身支度を整えて出かけたのは午前 9時過ぎだった。
まずホテルでストックホルムカードを入手。乗り物に乗ったり、博物館に入ったり、何かと便利だ。
コンサートハウスに行ってみたところ、午前 11時オープンとのことで、まだ閉まっていたため、医学史博物館に行くことにした。
カロリンスカ大学までバスで移動。病院の北口にバスは止まった。何と道路を隔てて右手が巨大墓地、左手が病院。そういえば、外科の発達した病院には、近くに墓地があると聞く。病院は煉瓦造りの巨大建造物で、さらに科毎に建物が分かれていた。
医学史博物館はかなりわかりにくい所にあった。巨大な病棟を縫うようにして奥に進んで行ったが、看板は途中でなくなってしまい、人に聞くと「あそこにみえるテニスコートの右手だよ」と教えてくれた。
確かに入り口には"MEDICINHISTORISKA MUSEET"と書いてあるのだが、中に入ると普通のロビー。二階に上がってみると医学部の講義をしているところだった。学生のテンションが低そうなのは日本と変わらない。三階ににあがると、過去の有名な医学者たちの写真が何点か飾ってあり (1, 2, 3, 4, 5, 6, 7)、展示物はこれで終わり。どこが博物館なのかさっぱりわからなかった。一回の事務室の脇に医学史の本を売りますと書いてあったので、事務員に聞いたら、担当者は電話して呼び出さないといないと言われた。そこの電話を使って良いと云われたが、外線の使い方がわからず諦めた。博物館と銘打ってあるなら、もう少しきちんとしていてもよさそうなものだが、訪れる人が少なくて、廃れてしまったのだろうか?
バスで駅近くまで戻り、徒歩でガラム・スタンへ。ガラム・スタンは旧市街で、ストックホルムの中心街とは橋で繋がる。ガラム・スタンをさまよっていると王宮にぶつかり、そこで銃を持った兵士達がパレードをしていた。
ガラム・スタンでは、ノーベル博物館を探してかなり迷った。地図を見ながらウロウロすると、王宮近くに喫茶店があり、似た感じの建物の一つが目的地だった。一階が白、二階がピンク色の建物だ。
ノーベル博物館に入ってすぐのカフェで、ランチメニューと白ワインを頼んだ。何という魚かわからないが、魚のスープが美味しかった。館内は入って左手がカフェと、受付、映像ルーム、正面が過去の受賞者達の新聞記事、右手がノーベルの生涯を示した部屋、ノーベル受賞者達の展示品、映像ルームだ。受賞者達の展示品はそれほど多くなく、一つのウインドウに収まるくらいだった。湯川秀樹は何故か硯と筆だったが、ノムヒョン大統領の展示品がみすぼらしいスリッパだったことに笑ってしまった。展示品は期待はずれだったが、映像ルームで湯川秀樹のことが流れていたのは良かった。ショップでノーベル賞受賞者100年分を収録した本を見つけ購入した。
ノーベル記念館の後は、王宮の方面へ歩き、国会議事堂を横に見ながら橋を渡った。王立オペラ劇場の横を通り国立美術館へ。レンブラント、ルーベンスなどの絵などを眺めた。
その後は、音楽博物館へ。音楽博物館は音と触れ合うことをコンセプトにしているようだった。色々な楽器が置いてあってそれを自分で触ることも出来た。またアンサンブルのコーナーでは、多くの楽器が展示してあり、そこに近寄ると演奏が流れるようになっていた。JENNY LIND (1820-1887) という地元の作曲家を大々的に展示していた。音楽博物館の近くでは「三代目加藤」とかいう訳のわからないレストランも発見。しかも、チーフは鈴木だと看板に書いてある。気になった。
本の買いすぎで荷物が重くて仕方がないので、ホテルに戻って荷物を置いた。帰る途中、虹が綺麗だった。
夕食は、市庁舎の地下のレストランでとった。ここは、前日までに予約してあればノーベル賞授賞式と同じメニューが食べられるらしいが、予約してなかったのが残念。デザートだけは予約なしでも食べられる。しかし丁度売り切れだった。ま、一人旅だと何を食べても味はそれなりなので、将来誰かと予約して行くことにしたい
ホテルに戻る途中、セブンイレブンでビール、コーラ、スナック菓子を買い込んだ。ストックホルムでは、私が移動した範囲で、セブンイレブンが 3件もあった。これまで訪れた他のヨーロッパ諸国と比べて、多い。
帰り道では、雨は降ったり止んだり。ホテルに戻って、ロビーのパソコンでニュースをチェックした。どうやら、円高が進み、日銀が日銀砲を発射したらしい。