北欧旅行(2010年9月14日〜9月21日)

ベルゲン第1日目

ベルゲン急行

 午前 8時 11分発のベルゲン急行に乗って、ベルゲンへ。7時間近くの列車の旅を楽しむため、アルコールを入手しようとしたが、オスロでは数件セブンイレブンをめぐっても酒が置いていなかったため、ホテルのミニバーの酒を持参することにした。

 オスロからベルゲンへのベルゲン急行は、右手に高い山、左手に海を見ながら、フィヨルドの中を走る。森の木の種類が徐々に変わり、途中から紅葉が見られるようになり、標高 1222メートルのフィンセ駅では近くに雪もあった。この付近にはあまり高い木はなく、岩山に囲まれている感じだった。フィンセ駅からベルゲンの方へ下っていくと、周囲の山からの水を集めた川が併走していた。山の中の川なので、ヨーロッパによくみられる水量豊かな川というより、日本の急流に近い感じで、滝もいくつか見られた。山の斜面を縫うように牧場があり、羊たちが飼われていた。(ベルゲン急行からの風景 PowerPoint file (45.3 MB))

 14時 52分に列車はベルゲン駅に到着した。駅から出ると、街の中心部に池があり、その対角線上に目的のホテル「ベルゲン・トラベル」があった。15時くらいにチェックインしようとすると、30分待つように言われ、ロビーでネットしていたが、まだ部屋の準備は出来ないとのことだった。仕方ないので、街を散策し、湖を一周したものの、尚部屋は用意されず。16時になったので、先にグリーグ記念館に行くことにした。

 エドヴァルド・グリーグ博物館はベルゲンの南 8kmくらいのトロルハウゲンというところにある。「地球の歩き方」に載っているバスは、停留所の案内図を見る限り、トロルハウゲンには停車しない様子だった。時間もなかったので、街中を走るタクシーをつかまえた。タクシーで丁度 200クローナ(約 3500円)と結構なお値段だった。

 グリーグ博物館に入ると、オーディオルームで彼のドキュメンタリーが上映されており、音楽が館内に響き渡っていた。グリーグ夫妻の着ていた服(体型がばれる)とか、自筆譜のコピーとか、指揮棒とか色々展示されていた。入り口付近のショップで冊子を買うと、記念館付近の案内が載っていた。それに書かれた通り、記念館を出て左手に行くとグリーグが住んでいた家があり、そこからの眺めは絶景だった。海の中に浮かぶ島々・・・視界を遮るものはない。家の中にはグリーグ縁のものがたくさんあり、弦楽四重奏曲の自筆譜もあった。置いてあるピアノはスタンウェイ。家から下った海辺に彼の小さな仕事場があり、また、逆方向に下ると、彼が眠る墓があった。(グリーグ博物館 PowerPoint file (9.58 MB))

 グリーグの家の余韻を楽しみながら、森の中を来た方向に戻った。途中、馬場があり、その周囲の柵沿いに乗馬の練習をしている姿が見えた。

グリーグ像

 来るときはタクシーだったので、どこにバス停があるかわからず、山の中を歩くうちに迷ってしまった。こんな山の中で迷子になってしまい、心細くて仕方がなかったが、歩いている人を見かけて道を聞くと、どうやら鉄道がある様子。10分くらい歩いて Hopという駅に着いた。ここから Byparten行きの電車が 15分おきくらいに出ていた。Bayparten駅は Bergenの中心に位置するので、これに乗れば大丈夫だ。この電車は Bergen市街では路面電車、それが近隣まで張り出した格好で、教えてくれた人は「small train」と呼んでいた(今回の体験でわかったことだが、逆にベルゲンからグリーグ記念館に行くには、Baypartenから Hopまで電車で行き、駅から右手に道路沿いを歩き、左手国道に沿って登っていったところがトロルハウゲンの入り口のはずだ)。Bayparten駅からホテルに向かう途中、グリーグの銅像を見つけた。

 屋根裏の部屋にチェックインしてから食事へ。レストランは、ホテルにパンフレットが置いてあった Holbergstuenにした。パンフレットに日本語のメニューが載っていたからだ。前菜は「ベルゲン風お魚のスープ」、メインは「クリップフィスク(ノルウェー伝統の干し鱈料理)」にした。今回の旅行で一番おいしかったが、若干塩味がきつかった。日本の東北地方もそうだが、寒い地域では塩味が強くなるのだろうか?

 21時半頃、食事が終わってから、ガイドブックに 23時までやっていると書いてあったフロイエン山のロープウェーに行ったが、閉まっていた。仕方ないので途中まで徒歩で登って夜景を楽しみ、港に戻るとテントで小さな店を出してあるのを見つけた。揚げたてのイカリングと「ハンザ」というビールを注文したところ、量の多いこと・・・。半分くらい残して「Finished.」と立ち去ろうとしたら、「Not finished.」と言われて詰め込む羽目に。それでも少し残して店を出た。


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