死ぬ技術はもういらない、生きるテクを大公開
Facebookで知り合いの精神科医から教えて頂いたサイト。記事の終わりにある「生きてみる」ボタンと、「この記事を読んで自殺をやめた人 ○人」というのが良いですね。
Facebookで知り合いの精神科医から教えて頂いたサイト。記事の終わりにある「生きてみる」ボタンと、「この記事を読んで自殺をやめた人 ○人」というのが良いですね。
東北関東大震災被災者支援チャリティー・コンサートがネット配信されています。
東北関東大震災被災者支援チャリティー・コンサート (ネット配信は後日終了)
指揮はズビン・メータで、曲は「G線上のアリア (Bach)」「交響曲第九番 (Beethoven)」です。
動画から、演奏家達が自分たちにとって出来る精一杯のことを尽くしている様子が伝わってきました。メータの表情も、必死で悲しみを堪えて前に進もうとしているかのようでした。感動的な演奏で、何度も鑑賞しました。
放射線への危惧から、来日を取りやめる外国人が多い中、演奏家としての使命感を持って、タクトを振ってくださったメータに、感謝の意を伝えたいです。彼の挨拶にある「この偉大な国、日本を襲った未曾有の悲劇の後に、何かこの国の素晴らしい人々を助けられることがないかと考えておりました」という言葉から彼の人柄を感じました。
プロフィールを見ていると、メータは一時医学を志したことがあるそうですね。余談ですが、そのことでも少し親近感が湧きました。
指揮:ズービン・メータ Conductor: Zubin Mehta
1936年、ボンベイに生まれる。有名なコンサート・ヴァイオリニストでボンベイ交響楽団の創立者でもあった父、メーリ・メータより最初に音楽の手ほどきを受けた。ほんの短期間ボンベイで医学部進学課程に籍をおいたものの、(略)
獨協医科大学内分泌代謝内科の論文不正疑惑について追及したブログがあります。
この問題について、同大学の小鷹昌明神経内科準教授がコメントされています。小鷹教授は Guillain-Barre症候群など末梢神経の免疫疾患での世界的権威です。
良いとか悪いとかのみの問題ではなく、もっと深いところに根がある問題だというのが、文章からわかります。サイエンスに関わる人間には、是非読んでみて頂きたいと思います。
医学書院の鼎談で、「神経学はいかにして作られたか 」が掲載されたことがあります。もう 10年以上も前の鼎談なのですが、これが凄く面白いです。
前半の神経学の歴史は、好きな人にとってはたまらない話ですが、神経内科医以外に読んで欲しいのは、最後の「デジタル化できないもの」~「『曖昧さ』をサイエンスに取り込む」の部分です。EBM全盛期の医療という環境に置かれた我々が、意識しないといけないことが書いてあります。この記事は必読です。
最近、蛋白質をもう少し深く理解するために、アミノ酸の勉強を始めました。色々調べていたら、Science Soulというサイトを見つけ、「Lecture」の項が非常に良く纏まっていたので紹介します。
講義プリントをダウンロードして、あまりの面白さに、あっという間に読み終えました。アミノ酸の極性の話など、丸暗記しないといけないと思っていたことでもわかりやすく解説してくれるので、覚えやすいですね。さらに、「アンケート回答」での絶妙の返しに思わず笑ってしまいました。懐かしの、生協の白石さん的返し方です (^^)
知識を深めて、一緒にディープな世界に遊びに行きましょう。
「遺伝子工学の基礎 (野島博著、東京化学同人)」を読み終えました。
大学 1年生の時に授業使うため買った本ですが、当時は「医者になったら臨床しかやらないからいいや」と思って本棚に眠らせていました。まさか、15年も経って読むことになるとは思いませんでした。
読んでみると内容は凄く面白かったです。今行っている実験の意味が本を読んで初めて理解出来る部分がありました。予備知識がないと難解な部分もありましたが、その辺はググると解決できました。便利な世の中になったものです。
特に興味深かったのが、グルタミン酸の RNA編集。1996年のこの教科書に「脳のグルタミン酸受容体 (GluR) の一種である非 NMDA受容体とよばれるものの構成サブユニットは AMPA選択性の 4種類 (GluR1~4) とカイニン酸選択性の二つのサブユニット (Glu5, 6) が知られている。約 900アミノ酸残基からなるこれらサブユニットは四つの膜貫通領域 (TMI~IV) をもつが、その TMII領域で遺伝上はグルタミンのコドン (CAG) しか見当たらないのに、GluR2や GluR5, 6でアルギニン (CGG) に変化しているものが見つかった。転写後に A→Gなる RNA編集が起こったと解釈されている」と書いてあります。ALSでのグルタミン酸 RNA編集異常が報告される 8年前の教科書で このように RNA編集が注目されていて、面白いと思いました。
これまで何度かお伝えしたとおり、私は被験者として理化学研究所の「将棋思考プロセス研究」に参加しています。そのプロジェクトの一部が Science誌に掲載されました (論文 Link: The Neural Basis of Intuitive Best Next-Move Generation in Board Game Experts)。この論文は、Yahoo!ニュースなどでも取り上げられました。
将棋プロの「直観」解明=脳の特定部位活発に―人工知能に応用も・理研など
時事通信 1月21日(金)5時25分配信
理化学研究所などは、将棋のプロ棋士が次の手を直観で選ぶ際に、脳の特定部位が活発化することを突き止めた。人間により近い人工知能の開発などに応用できる可能性があるという。研究成果は21日付の米科学誌サイエンスに掲載された。
プロ棋士は、長い訓練や対戦経験を基に状況を瞬時に判断し、思考ではなく直観で次の手を打つとされ、その仕組みが研究されてきた。
理研・脳科学総合研究センターの田中啓治副センター長らの研究チームは、羽生善治さんらプロ棋士11人、高段位アマ8人、中段位アマ9人の3グループに対し、将棋やチェスの盤面、人の顔や風景などの画面を12秒間に24コマのペースで繰り返し見せ、脳活動を機能的磁気共鳴画像装置(fMRI)で測定。プロ棋士が将棋の盤面を見た時だけ、脳の頭頂葉にある「楔前部(けつぜんぶ)」と呼ばれる領域が強く活発化した。
さらにプロとアマ17人ずつに対し、盤面を1秒見せた後、2秒以内に四つの選択肢から選ぶ詰め将棋を解かせた結果、プロ棋士が直観的に問題を解く時だけ、大脳基底核の領域「尾状核(びじょうかく)」が活発化した。次の手を長考させる問題では、大脳皮質の活動のみ活発化。アマ棋士は両問題で尾状核の活動が見られなかった。
二つの領域の活動に、強い相関関係があることも分かった。田中副所長は「プロ棋士の直観力の源は、二つの領域を結ぶ神経回路に存在する可能性が高い。こうした結果は、複雑な情報システムの安定的な運用や、人間に近い人工知能の開発につながる可能性もある」と話している。
私が受けた検査は今回論文になったものとは異なり、今後論文にされる予定のようですが、被験者として有意義な研究に参加出来ていることを実感できて、万感の思いです。論文を日本語で要約したものは、理化学研究所のサイトで見ることが出来ます。
新潟脳研が「e-Learning 神経病理」というサイトを作っています。大学病院の神経内科で研修カリキュラムが組まれているとか、個人的に神経病理を専門とする先生と親しいといった恵まれた人は別として、こうした環境を持たない民間病院の神経内科医が専門医試験対策などで神経病理を勉強するのはなかなか大変です。こうしたサイトは勉強の一助になると思います。専門医試験は別にしても、神経内科医の嗜みとして、一度は目を通しておきたいですね。
「ペニシリンはクシャミが生んだ大発見 (百島祐貴著、平凡社)」を読み終えました。百島先生は神経放射線を専門としており、私も学生時代、教科書を読んだことがあります。まさか医史学に精通された方とは知りませんでした。
本書は非常に読みやすく書かれていますが、医学の広い分野を扱っており、私が知らなかったことばかり。楽しませて頂きました。備忘録をかねて、特に面白かった部分を抜粋して紹介します。ここに記したのは極一部ですので、興味を持った方は是非本書を買って読んでみてください。
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医療関係者の中には、クロックス愛用者がたくさんいます。履いていて楽だから・・・らしい。バミュ先生もお気に入りなのだとか。
・産婦人科残酷物語-crocs-
・産婦人科残酷物語-黒い3連星-
ところが、ウィーンではクロックスが禁止されたらしい。この情報を Twitterで呟いたら反響が大きくて驚きました。
人気サンダル「クロックス」、病院内では禁止へ ウィーン市当局
2008年08月13日 04:05 発信地:ウィーン/オーストリア
【8月13日 AFP】オーストリア・ウィーン(Vienna)市当局は12日、同市内の病院で人気の樹脂製サンダル「クロックス(Crocs)」を履くことを禁止する方針であることを明らかにした。市内の病院では看護師などがクロックスを履いている姿がよく見られるが、患者への安全性の問題があるという。
市内にある病院の技術部門の責任者Peter Woelfl氏は「クロックスについての技術的評価を行ったところ、クロックスは帯電の防止性がなく、院内の精密機器の機能に障害を与え爆発などを引き起こす可能性がある」としている。
ウィーンでは前月、すでに1つの病院がクロックスを禁止しているが、同氏によると今月末までにはウィーン市内のすべての病院で禁止されることになる。特に禁止が徹底されるのは、手術室や集中治療室、放射線や透析機器を扱う部門など、帯電を防止する衣服の着用が義務づけられている施設だという。(c)AFP
ヨーロッパでは空気が乾燥していて静電気が起きやすくなっているからか、音楽の都に充ち満ちたエクトプラズムがクロックスに憑依して機器を爆発させてしまうからかは知りませんが、にわかには信じがたいニュースですね。記事にある「技術的評価」の中身を知りたい気がします。
日本では問題になっていないので多分大丈夫なのだと思いますが、心配な人は腰からネズミの尻尾のようにアースを垂らしてクロックスの帯電を防げば安心かもしれません。どうか、クロックスを履いて、腰からアース垂らした医療従事者を見かけたら、医療安全に熱心な人なのだと温かい目で見守ってやってください (^^;
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