航空機での医師登録制度
以前、ルフトハンザの「Doctors on board」プログラムについて紹介しました。
医療関係者の方はいませんか?
これに追随する流れが広がっているようです。まず、JALが「JAL DOCTOR登録制度」を開始。しかし、登録には日本医師会発行の医師資格証が必要で、日本医師会の会員以外が資格証を用いるには、発行手数料 5000円、年間使用料 6000円が必要。日本医師会の会員以外で登録しようという物好きな医師はいないでしょう。アホな制度を作ったものです。私は青組 (ANAメンバー) で良かった・・・。
JAL DOCTOR登録制度とは?
当登録制度は、医師資格証をお持ちの医師の方に任意でのお願いになります。
JALグループ便機内で急病人や怪我人が発生し、医療援助が必要となった場合、登録いただいた医師の方へ客室乗務員が直接お声掛けをさせていただく、国内航空会社では初めての取り組みとなります。
ご登録時に医師情報が登録されますので、JALグループ便ご予約の際にお得意様番号を登録いただくことで、緊急医療が必要な事態が発生した場合、客室乗務員が医師の方に速やかに援助をお願いさせていただくことが可能となります。
※飲酒や体調不良など、対応が困難な場合は、その旨を客室乗務員へお伝えくだされば、ご辞退いただくことも可能です。
続いて、ANAも同様のサービスを開始することが発表されました。
医師登録制度「ANA Doctor on board」を開始します
~安心してご利用頂けるよう医療サポート体制を強化します~
ANAは2016年6月より、昨今の高齢社会や訪日需要をふまえ、より安心してご利用いただけるよう、医師登録制度「ANA Doctor on board」を開始し、国際線を中心に医療サポート体制を強化致します。ANAはこれまでも機内で医療対応が必要となった場合の対応策として、医療物品の搭載や国際線において「MedLink(※)」と提携し、24時間地上と連携しサポートできる体制を提供してまいりました。「ANA Doctor on board」の実施により、機内にて傷病者などが発生した際、客室乗務員が「ドクターコール」(アナウンスによる医療関係者の呼び出し)をせず、登録いただいた医師に協力依頼ができ、迅速な救急医療処置につながります。7月より募集を開始し、9月より国際線にて運用開始する予定です。
機内搭載の医療物品についてもこれまでより詳細に開示し、傷病をお持ちのお客様、医療対応に協力頂く医師の方々にも事前に確認いただけるように致します。
また、「ANA Communication Board」を活用することで、音声を含む各国の言語(定例用語)にて、医療行為発生時の初期対応に活用が可能となります。(ANA NEWS第16-022号 「ANAコミュニケーション支援ボード)の導入)
ANAはこれからもより安心してご利用いただけるよう各種サービスを拡充してまいります。
以上
※MedLink:航空の乗務員と乗客に医療サービスを提供しているMedAir社と契約し、24時間365日、緊急時の電話による医療ケアやセキュリティ専門家によるアドバイスを世界中どこにいても受ける事ができます。
【ANA Doctor on boardについて】
※ANAマイレージクラブ会員を対象に、医師免許と顔写真付きの身分証明書を申込書とともに事務局に送付頂き、所定の審査・確認を実施の上、登録となります。
※登録された医師ご本人の体調等の都合もあるため、協力は任意と致します。登録された医師がいない場合には、これまで通りドクターコールを実施致します。
※機内で実施頂いた医療行為に起因して、医療行為を受けられたお客様に対する損害賠償責任が発生した場合、故意または重過失の場合を除き、弊社が主体となって対応させて頂きます。
コンセプトは良いのですが、登録するメリットが見えないし、「損害賠償責任が発生した場合、故意または重過失の場合を除き」の「重過失」の定義がはっきりしないので、しばらくは見合わせようと思います。飛行機の中という経験のないシチュエーションで、専門外の疾患に対して、100%過失を犯さない自信はないです。今登録するなら、ルフトハンザです。ヨーロッパに行くときは、共同運航便を使えば良いし。
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(参考)
・善きサマリア人の法とは?ここに来て甚だしいJALと日本医師会の浅はかさ