Category: 雑感
口蹄疫
生産者に多大な被害を与えた口蹄疫。多くの家畜たちが殺処分とされましたが、生産者が悲痛な思いをブログにつづってらっしゃいます。
その口蹄疫も、対策の効果か 7月に入ってから下火となり、厚生労働省のサイトによると 7月4日以降発生はないようです。
以前から疑問に思っていたのですが、何故感染して助かった牛を殺さなければいけないのか、またワクチンを打った牛を殺さないといけないのか?あまり報道はされていませんが、その答えが Newton誌の 8月号に書いてありました。
日本は国際機関 OIE (国際獣疫事務局) に加盟しています。これに関連して「清浄国」という概念があります。「清浄国」は OIEによって口蹄疫ウイルスがない清浄な国であると認められた国で、日本はこれまでワクチン非接種清浄国でした。ワクチン非接種清浄国は 59カ国あり、これに認定されるとワクチン非接種清浄国以外からの畜産物の輸入を断ることができます。また国内の畜産物の価値が高まります。
ワクチン非接種清浄国に認定されるには、決められた数の家畜の血液を集めて、そこにウイルスに対する抗体がないことを示す必要があります。さらに 3ヶ月間、口蹄疫が発生していない必要があります。感染したりワクチンを打つと抗体が出来るため、認定されなくなってしまうのです。
殺処分には、感染を食い止める以外にもこうした複雑な事情があるのですね。一刻も早い問題の解決を願ってやみません。
ぺ?
6月21日に韓国人の同僚医師ペ・サンジュン先生(仮名)とザウルスに飲みに行ってきました。
ワールドカップの放送を見ながら世界中のビールが飲める素晴らしいスポットなのですが、客はガラガラ。貸し切り状態に近くてもったいないと思いました。
最近私が立て続けに通って常連っぽくなっていたためか、裏メニューのビールを出してくれました。なんとノルウェーのビール。なかなか味わいのあるビールでした。ノルウェーは税率が高く、福祉を充実させている国という印象がありますが、酒など贅沢品に対する税は滅茶苦茶高く、ビールはあまり売れないのだそうです。ノルウェーには住めないなぁ・・・。
男同士サシでの飲み会が殺伐としていたせいか、途中でペ先生が知人の女性を呼びました。誰?この可愛い人・・・と思ってたら、やたら私のことに詳しくてびっくりしました。
聞くと、われわれと同じ職場で働いているナースらしい。雰囲気が変わるとわからないものです。
聞くところによると、ペ先生はナース達と仲良くなり、ナース控え室でワールドカップを見せて貰えるほどの人間関係を構築しているらしいです。手の早さにびっくりです。
彼は過去にニューヨークで「付き合ってくれるまで地下鉄の線路に寝ているから!」と情熱的な(迷惑な?)告白をしたことがあり、困った女性が仕方なく付き合うことを了解したというエピソードを教えてくれました。なかなか勉強させられるなぁ・・・(ある意味脅迫?)。
さて、今日から6日中5日大学夜勤。残る1日が日勤という殺人的スケジュールです。ペ先生の情熱を見習って(?)、乗り切ります。
談合
6月 19日に郡山で秘密の会合がありました。ワールドカップにちなんだサッカー賭博・・・嘘です。
結婚して酒を飲ませてもらえない哀れな男達を慰める会・・・それも嘘です。
私が運営しているメーリングリストで誘ってみたら、奇跡的に全員集まれたという、神内戦隊ゴレンジャー(一人は呼吸器内科医)。みんな、かつて同じ病院で働いていた仲間達です。ただ、時期はそれぞれずれているので初対面になる人もいました。
泉屋に寄って、「会津娘」「五凛」を買い、「日高見 (愛山)」「雪漫々」を実家に宅配便で送ってから参加。泉屋さんは地酒の揃う、お薦めの名店です。
談合で使われた料亭はくぼた屋の個室。土曜日なので混むと思って電話で予約していたのですが、ワールドカップの日本対オランダ戦当日ということで、空いていました。この焼肉屋さん、肉が美味しいですし、日本酒も充実しています。飲んだ日本酒は「呼友」「清泉」「国権」など。
話題は病院の現状、末梢神経障害で診断の難しかった症例、磁気刺激の話題、Parkinと PINK1の話、あやまん Japan・・・内容は学会と変わりませんね。質疑応答で、chunchukurin先生、はりやこいしかわ先生、skado先生の夫婦生活について突っ込みましたが、誰も口を割りませんでした。残念。
教育講演は、chunchukurin先生から、女性は結婚すると 3年目と出産後に変わるという内容で、教訓的でした。なにしろ、急に恐くなるらしいのです。何故恐くなるかの研究は行き詰まっており、おそらく未知のウイルスが関与しているかもしれないとも言われています。ここだけの話ですが、世の中の半数を占めるといわれる「女性」という秘密結社により、色々と妨害を受け、グラントも削られているのが、研究の進まない理由であるそうです。
あとは cellの論文読んでいてわからないところを chunchukurin先生に教えて頂きましたが、焼肉食べながら cellの論文読んでいる人、他に見たことないですね (^^;
持っていたノート PCをネットにつなぐと、海外のサイトで日本対オランダの試合をストリーミング中継していたので、それを見て盛り上がりました。私の iPhoneの「ブブゼラ」アプリも大活躍でした (^^)
サッカーよろしく健闘をたたえ、chunchukurin先生とユニフォーム交換ならぬ日本酒の交換をしました。私が「大雪渓」を渡すと、彼が「飛露喜」「奈倉山 かほり」「獺祭」くれました。たくさん頂きすぎてしまいましたので、今度 chunchukurin先生が東京に来るときには接待させて頂こうかと思います。そうだな・・・金と女でも握らせるか・・・ (嘘)
帰りの新幹線は、がらがらの貸し切り状態で、はりやこいしかわ先生、methyl先生と 3人で「田酒」を飲んでいたら、郡山~大宮の間に 4合瓶が 1本空きました。ワインを買いたして、更に飲んでいた酔っぱらい達。
自宅近くのコンビニでカップラーメン買って帰ったのに、家に着くまでに紛失するというくらい、酔っぱらいました。あ~、楽しかった!
毒舌ドクターBermudaの三角形な気持ち
先日、Bermuda先生と飲みに行ってきました。私は病棟の飲み会があったので、18時から 20時くらいまで軽く池袋で。
詳しい話はあまり言えないけど・・・というのは飲み過ぎて記憶が定かじゃないから・・・また今度飲もうという話になりました。
あー、懐かしかった。
Bermuda先生のブログ紹介しておきますね。ジャパンブログアワード受賞してるとか、産経新聞で連載してるとか、詳しくは先生のブログを見せてください。
あと、Bermuda先生の出している本もお薦めです。この本で勉強すれば、国試のギネの問題はバッチリ (嘘)
おいらと飲みに行ったときの話、ブログでちらりと触れられてました。
収録
某月某日に某テレビ局の某番組の収録に某所に行ってきました。某日に放送されます。
methyl先生の高校の同級生が某局のディレクターで、急遽収録が必要になったのですが、火曜日に暇している医者なぞそうそう居るものではなく、切羽詰まって methyl先生経由で私に相談されたら私が空いていたという・・・。私は今、救命センター勤務なので勤務が不定期なのですね。それが幸いしました。こんなにすぐに医者が見つかるなんて、そのディレクターは何か持っていますね。
当初は顔出しなしという話だったのですが、知らないうちに色々撮られていて、気が付いたら映像の使用に関する同意書にサインさせられていたという・・・。当日の放送では顔は仕方がないとして、大学名とか名前は出さないように御願いしました。バラエティー色が強いし、番組の内容に私は結構批判的な意見を持っていたものなので。
しかし、テレビの取材に行ってみて、いくつか気付いたことがあったので、箇条書きにしてみます。
・実は番組制作の時間はかなり限られている。今回の収録が決まって医者を捜し始めたのも 2日前だった(医者が見付からなかったら収録自体出来なかったらしい)。
・テレビは絵が命。つまり映像を撮っていないと編集のしようがない。だからとにかく必要と思ったらカメラを回す (50分の映像で 60分の番組を作るのはきつい)。
・現場に来るスタッフのほとんどはかなり若い。雰囲気は学園祭の実行委員的なノリ
・スタッフは非常に臨機応変。若干行き当たりばったりの感があるが、その状況でベストの選択肢を考え、すぐ実行する。「まずやってみる」という姿勢に学ばされるものが多かった。
・若い女性スタッフから御約束の健康相談。でも、凄まじい闘病生活の話を聞いて、何かしてあげられないかという気持ちになって、困ったことがあったら電話相談に応じる約束をした。おいらがギネの医者だったらもっと力になれたのだろうけど。
・収録で彼らは思い通りの結果が得られなかったけれど、一切捏造とかいう雰囲気はなかった。
アルツハイマーとビタミンの記事の感想
どういうルートでニュースになったのか気になるところです。何の医学雑誌に掲載されるのかは紹介して欲しかったです。査読のある医学雑誌に掲載されたということは、少なくとも科学的な審査はされ、掲載後に批判にさらされると言うことを意味するからです。医学雑誌に掲載されたというのでなければ、科学的審査をクリアしていないので、それに足らない研究という可能性もあり、信頼性はかなり低くなりますね。
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いるか
今度紹介することがあると思いますが、今、鯨についての本を読んでいます。鯨学はなかなか奥が深いです。鯨とイルカはサイズで分けるので、鯨学はイルカも扱います。
鯨、イルカに興味が湧いて、どこか水族館にイルカを見に行きたいなぁ・・・と思ってネットで調べていたら、色々な面白いことを知りました。下記のサイトが面白いです。
・イルカは尾びれから採血する
→駆血帯を尾びれの根本に巻いて、「は~い、シッポをぺしぺし動かしてくださ~い」と血管を浮き出させて採血するのかと思いきや、普通に採血するようです。ホルモンで妊娠をみることはわかりますが、赤血球や白血球もみるそうです。冗談ですが、「は~い、コレステロールが高いから、脂の多い魚は今月は控えて頂きま~す。」とかで食事制限なんてあるのかな?正常値をどうやって決めているかも知りたいです。
・海獣類の病気では肺炎が多い
→海の中の肺炎だと起炎菌は何が多いのでしょうか?肺炎の診断がくだると、喀痰培養とかするんでしょうか。ほら、結核も否定しないといけませんしね。「結核は忘れた頃にやってくる」と言いますし、筒井康隆の「文学部唯野教授」にも「Tb or not Tb, that’s the question!」なんてありましたから。また、誤嚥性肺炎繰り返すと、胃瘻なんて検討するのでしょうか?それとも食道喉頭離断術?
・イルカは月3、4回体重測定をしている
→自分で体重計に乗るようにしつけられているようです。こんな実用的な芸があるのかとビックリしました。妻にこのようにしつけられている夫もいるかも。
周期表
科学雑誌「Newton」の最近出版された別冊は「完全図解 周期表 第二版」でした。高校時代勉強したことに懐かしさを感じながら読みました。そういえば「水兵リーベ僕の船、なぁ曲がるシップス、クラークか」とか「ふっくらブラジャー愛の跡」とか色々語呂合わせもありましたね。
本書は、周期表が出来るまで、メンデレーエフの功績などがわかりやすく書いてあり、さらに周期表に載っている元素の一つ一つの特徴、命名の由来などが書いてあり、楽しく読むことが出来ました。レアメタルとは何なのかとか、勉強になりました。イラストたっぷりの本であり、平易に書かれているので、化学を勉強したことがない方にもお勧めです。
ジョブス
某メーリングリストで某先生が絶賛していた、スティーブ・ジョブスのスピーチ。スティーブ・ジョブスは、Apple社を作った人物として有名ですね。
・Steve Jobs’ 2005 Stanford Commencement Address
綺麗な英語だなぁ・・・と思いながら聞いたのです。で、後で日本語訳見たら、私が聞き取った内容と全然違ったのです。私は、「両親が貧乏だったので、自分は大学を中退した。で、マックに恋をした。」なんて意味で捉えたのですが、笑っちゃうくらい違いました。ホント、語学ダメダメです。
日本語訳読んで、涙ぐんでしまいました。英語苦手な人、是非日本語訳でも見てみてください。感動します。