萩原麻未ピアノ・リサイタル
知り合いの萩原麻未さんのリサイタルに行ってきました。
萩原麻未ピアノ・リサイタル
2014年6月27日(金) 午後7時 紀尾井ホール
フォーレ:ノクターン第1番 変ホ短調 Op.33-1, ノクターン第4番 変ホ長調 Op.36
ドビュッシー:ベルガマスク組曲 1. 前奏曲, 2. メヌエット, 3. 月の光, 4. パスピエ
ドビュッシー:喜びの島
ラヴェル:高雅で感傷的なワルツ, ラ・ヴァルス
ジェフスキ:ウィンズボロ・コットン・ブルース
萩原麻未さんは、ジュネーヴ国際コンクールのピアノ部門で日本人初の優勝を飾ったピアニストです。成田達輝さんとの競演で聴いたことはありましたが、ソロで聴くのは今回が初めてでした。
プログラムはフランスものが中心。ドビュッシーの「月の光」はたまに聴く機会がありますが、ベルガマスク組曲として全曲聴くことができる演奏会はなかなか貴重ですね。
最後のジェフスキは大変な難曲。萩原麻未さんは完璧に弾きこなしていました。どれほどの難曲か、別の演奏家の動画を参考に貼っておきます。この曲は、両手を総動員するだけじゃなく、肘まで使います。
・Roger Wright plays Rzewski’s Winnsboro Cotton Mill Blues
アンコールはドビュッシーの亜麻色の髪の乙女でした。
「ラ・ヴァルス」や「ウィンズボロ・コットン・ブルース」のようにテクニカルな曲を完璧に弾きこなし、一方で「月の光」や「亜麻色の髪の乙女」のような小品で幻想的な雰囲気を作り上げ、聴きながらさすが世界的なピアニストだと思いました。この日聴いたどの曲も、素晴らしい演奏でした。
演奏会が終わってから、萩原麻未さんや知人数名で行きつけの Barに行き、少し語って帰りました。Barで私が、「どうして技巧的な難易度の高い曲でプログラムを組むのですか?こんなに大変そうな曲を弾かなくても、綺麗な曲を美しく弾く技術があるのだから、そうした方が楽なのに」と聞いたら、「甘えが出るから」と仰っていました。こうしたメンタリティーがあるからこそ、世界のトップレベルに達することができたのかもしれませんね。