Category: 演奏会

べるげんへ

By , 2010年9月19日 12:36 PM

おはようございます。こちらは午前 5時半頃です。3時頃から起きています。ほとんど日本の時間に合わせて行動していますね。ドイツだと深夜にダイアル Q2のエロチックな CMがたくさん流れているのですが、北欧に来てからは全く見かけません。

一昨日、9月 17日にオスロに着いて、その日は夕食を食べに行くだけでのんびりしていました。夕食はエンゲブレト・カフェという店で、前菜の鮭料理が美味しかったです。前菜の数品の中には、刺身もあり、ワサビが添えてありました(少し味付けしてあり、醤油は不要でした)。日本と比べて遜色ない味でした。メインはトナカイ肉のステーキ。メニューがノルウェー語と英語しかないので、どれがトナカイかわかりにくいのですが、「reindeer」と書いてあるものを選べば大丈夫です。トナカイは、脂身のない牛肉を食べているような味がしました。

9月18日は、早く起きたものの、ネットをしたり遅くまでホテルでゴロゴロしてました。朝食を摂って、まずオスロ美術館に行きました。美術館は何と入場無料で、荷物を入れるロッカーも無料。売りは二つあって、一つはムンクの作品達。有名な「叫び」や、「スペイン風邪」なんてのもありました。もう一つは、ピカソ、モネ、セザンヌなどの名画が一つの部屋に纏められているものです。美術館はそれほど大きくなく、少数精鋭の絵があるという感じでした(大きすぎる美術館って歩くだけで疲れますね)。

ところが、ビックリしたことが起こりました。鑑賞中、私の前を歩いていた中国人女性4人組が、あろうことか素手で目の前の名画の表面を触っていたのです。アラームが鳴って警備員が駆けつけてきました。ところがその4人組は悪びれた様子もありませんでした。最低限のマナーを守れない人間は来ないで欲しいものです。更に腹が立ったのは、その部屋に居たのが私とその4人だけで、警備員は彼女たちが触った現場を見ていないので、私までうさんくさい眼でみられたことです。この後のコンサートに備えて、正装している礼儀正しい男性が、そんなことするように見えるでしょうか?それに、私はいつも手を後ろに組んで鑑賞してますし。

美術館を出てから、コンサートに向かいました。「Ridehuset」という小さなホールで行われた室内楽の演奏会でした。建物は音響が悪く、コンサート向けではないのが残念でした。曲は、ノルウェーの作曲家 Trygve Madsenの弦楽四重奏第5番と、ロベルト・シューマンのピアノ五重奏曲でした。Madsenの弦楽四重奏曲はフーガ風に始まり、聴き応えのある曲でした。惜しむらくは、相互の音程が悪かったことですね。第一ヴァイオリンが高く音程を取る方で、チェロが低く取る方でした。チューニングが元々合っていなかったのに加えて、こうした癖があるため、随所で音程が気になりました(音程は高めに取る方が栄えるので、ヴァイオリニストは高く取りがちです。ただ、そうするとチェロとの音程の幅が広がって聴きにくくなります。カルテットでは、チェロは高めに、ヴァイオリンは低めに意識する方が良いとされます)。それ以外は、素晴らしかったように思います。シューマンも凄く盛り上がって、私は演奏したくなってしまい仕方がありませんでした。

コンサートが終わってから、オペラハウスに行くと、コンサートはありませんでしたが、本のイベントをやっていました。屋上まで斜面になっていて上れるので、歩いて上がって景色を楽しみました。

それからノーベル平和センターに行き、コンサートホール、国立劇場の脇を通ってドヴレハーレンで食事。前菜のサラダは美味しかったですが、メインの肉料理は塩辛い固い肉で、あまり美味しくありませんでした。ワインもいまいちでしたし。

今日はこれからベルゲン急行でフィヨルドの中を通って、ベルゲンに向かいます。午前 8時 11分発、14時 52分着ですから、ずっと列車の中です。とはいえ、座って酒飲みながら景色が楽しめるので、乙なものですね。車内で食べられるように昨日セブンイレブンでスナック菓子を購入してきました。ストックホルムのセブンイレブンはビールを売っていたのに、オスロは数件巡ってもアルコール売っていませんでした。ホテルのミニバーの酒を持参することにします。

ベルゲンについてたら、そのままグリーグ記念館に向かう予定です。明日の飛行機で帰国します。では。

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2009年ドイツ旅行5

By , 2009年9月14日 11:25 PM

9月4日(金) ~その2~

ホテルに荷物を置くと、旧墓地に出掛けた。旧墓地にはロベルト・シューマン、クララ・シューマン夫妻が眠っている。入り口の地図を見ていると、墓守の人がシューマンの墓まで案内してくれた。他には、ベートーヴェンの母親が眠っている墓もあるという。びっくりしたのは「カウフマン」の墓があったこと。学生時代婦人科の授業で、無月経の診断で頻繁に登場した人物で、「こいつのせいで試験に落ちたんだ」なんて懐かしく思った。

旧墓地からコンサートがあるベートーヴェンホールまで歩いて向かった。ベートーヴェンホールはわかりにくい位置にあるが、以前一度行っているので迷うことなく行くことが出来た。

コンサートのオープニングには、長々とした挨拶があったが、ドイツ語でちんぷんかんぷんだった。最初の曲は現代曲で、作曲者 Moritz Eggertによる自作自演。変な曲だった。「トムとジェリー」を、目をつぶって聴いたかのような印象。騒々しいアナウンス、断片的な BGM的音楽、デタラメな騒音、これらの複合体である。更にピアニストが踊りながら演奏したり、拡声器で何か叫んだり、ピアノの上に置かれたオモチャのピアノで演奏したり、紙飛行機を飛ばしたり・・・。売れないお笑い芸人を見ているかのようだった。芸術と名前が付きさえすれば何をしても許されるのだろうか。少し客観的に自分を見たらどうかと思った。少なくともクラシック音楽からは独立させて新しいジャンルに分類して欲しい。そして、私は純粋にクラシック音楽を聴いていたい。

次の曲は、クリスチャン・テツラフによるアルバン・ベルクのヴァイオリン協奏曲。この曲は、ヴァイオリンの開放弦である G-D-A-Eがモチーフになった曲で、アイデアの面白い曲である。テツラフの演奏は完璧だったが、残念なのは、彼が持っている楽器。ドイツ人作家のモダン楽器なのだが、音量に乏しくて、オーケストラに負けていた。以前、N響のヴァイオリニストと話したとき、「テツラフももう少し良い楽器を持てば良いと思うのだけど・・・」と言っていたのを思い出した。

テツラフのアンコールは、バッハの無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第 2番第 3楽章。かすかに聞こえるくらいの音量で慎ましやかに始まり、どんどん立体的に音楽が構築されていく様は圧巻だった。とはいっても、息を吹きかけると、音楽自体が遠くに飛んでいってしまいそうなくらい繊細で、聴衆はみんな固唾を飲んで見つめていた。終わった後は、コンサート一番の拍手が送られた。

休憩を挟み、ベートーヴェンの交響曲第 3番「英雄」。この曲についての解説はいらないだろう。やや早めのテンポ設定で始まったが、凄く纏まった演奏だった。いくつか工夫が見られて、4楽章で弦楽四重奏の部分では、各パート 1人ずつでカルテットとして演奏していたのが面白かった。クライマックス少し前で弦楽器と管楽器がずれて崩壊しかけたのにはヒヤッとしたが、無難にまとめることが出来た。もう少し曲の終わりの盛り上げ方を工夫した方が良いと思ったのが正直な感想。それでも、ベートーヴェンの魅力は十二分に伝えることは出来ていたと思う。私の隣の席のカップルが、終楽章途中からいちゃつき始めて、男性が女性を抱きしめて聴いていたのは、イラッとしたけど、純粋に羨ましとも思った。

余韻に浸ってホテルのバーでカクテル「ウォッカレモン」を一杯だけ飲んだ。カクテルの種類があまりなかったのが寂しいところで、他の酒を飲もうかとも思ったが、24時くらいになっていたのでやめた。

朝食を少し食べただけで、一日何も食べなかったので、夜中少しひもじかった。ベートーヴェンでは胃袋は満たされないらしい。

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2009年ドイツ旅行3

By , 2009年9月12日 1:12 AM

9月3日(木) ~その2~

動物園からホテルに戻り、荷物を全部置いてアルテ・オペラに出掛けた。昼間チケットを入手したコンサートがあるのだ。

最初の曲は、ブーレーズ作曲。現代曲で、聴きどころがわからなかった。和声がはっきりしなくて、音楽の方向が見えない。腹痛で下痢をしているときのような周期で盛り上がりがあり、「下痢便の音楽 (Geriben Musik)」と名づけてみた。

続く曲はヒンデミットのヴァイオリン協奏曲。ソリストは、私の大好きなヴァイオリニスト、F. P. ツィンマーマンだ。曲自体は難解な曲だったけど、ツィンマーマンが良かった。極めつけは、アンコールに弾いたバッハの無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第3番第3楽章。柔らかく、どこか懐かしい演奏で、老人がベッドで若い頃を思い出しているかのようなイメージを彷彿とさせた。

最後の曲はブルックナー。ひたすら長かった。20時に始まったコンサートが終わったのが 22時 30分で、「おい、ブルックナー、もう少し短く出来るだろう」なんて思いながら聴いていた。「話の長い男」なんていうあだ名を付けたくなった。まぁ、オーケストレーションが上手いのは認めるし、私の音楽に対する理解が乏しいから、そんな感想を抱くだけなのだろうけど。

アルテ・オペラから、公園内をシラー像まで歩き、Taunus strasseを通ってホテルの方へ戻ったのだけど、Tanus strasseはいかがわしい通りらしく、ピンク色のネオンの建物がたくさんあった。看板をみると「SEX INN」なんて書いてあって、近くのクラブでは、綺麗な女性が男性といちゃついているのが外から見えた。私の前に売春婦らしき女性が前に立ちふさがってどいてくれなかったのだけど、無理に振り切ってホテルに戻った。誘惑に打ち勝つとは、私も大人になったものだ。ただ単に、ぼったくられるのや病気を貰うのが恐かっただけとも言えるのだけど。

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チョン・ミュンフン

By , 2008年9月7日 10:56 PM

昨日、コンサートに招待されて行ってきました。

FILARMONICA DELLA SCALLA
MYUNG-WHUN CHUNG JAPAN 2008

2008年9月6日(土) サントリーホール

ロッシーニ:歌劇「アルジェのイタリア女」序曲
ロッシーニ:歌劇「ウィリアム・テル」序曲
プッチーニ:歌劇「マノン・レスコー」より第3幕への間奏曲
ヴェルディ:歌劇「運命の力」序曲
チャイコフスキー:交響曲第4番 ヘ短調 作品36

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第210回定期演奏会

By , 2007年7月27日 6:53 AM

 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
第210回定期演奏会

7月26日(水) 19時開演 東京オペラ・シティ
1.オーボエ協奏曲(R.シュトラウス)
2.組曲「惑星」作品32(ホルスト)
冥王星、再生する者(コリン・マシューズ)
指揮:飯守泰次郎
オーボエ:広田智之
東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

このコンサートはNHK「オーケストラの森」収録を兼ねた演奏会で、先輩のK先生と聴きに行ってきました。

1曲目はリヒャルト・ストラウスのオーボエ協奏曲でした。私の叔父がオーボエ奏者であったため、楽器に親しみがあります。叔父については、私がヴァイオリン協奏曲第3番(モーツァルト)を練習していたときに、「ここからここまで弾いてごらん。叔父さんはここからここまで弾くから」と言われ、同時にヴァイオリンソロ・パートの別々の部分を演奏したのに、叔父さんの演奏した部分が伴奏になっていて、びっくりした記憶があります。今考えると、お互いの和声が一緒だったからですね。

オーボエ・ソリストは非常に上手で、安定感があり、音も綺麗で楽しめました。この曲は、1945年9月14日に完成、10月25日に浄書終了され、軍事的な性格を持つトランペットとティンパニが欠けているそうです(ライナーノーツより)。元々、私はR.シュトラウスが好きではないのですが、例外的にこの作品は聴きやすかったように思います。

2曲目は、「惑星」でした。昨年 11月に聴いて以来となります。演奏には非常に満足で、特に「木星」のテンポが前向きに演奏され、盛り上がりました。

ただ、個人的には「冥王星」が演奏されない方が好きです。「海王星」で徐々にヴォカリーズが遠ざかり、余韻を残して終わるところが好きだからです。これは、「冥王星」付きが好きな人もいるでしょうし、あくまで趣味の問題です。

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第592回東京定期演奏会

By , 2007年7月13日 6:55 AM

日本フィルハーモニー交響楽団
第592回東京定期演奏会

7月12日(木) 19時開演 東京オペラシティ
1.交響曲第104番≪ロンドン≫(ハイドン)
2.交響曲第38番(モーツァルト)
3.協奏交響曲(チェロ協奏曲第2番)(プロコフィエフ)
指揮:広上淳一
チェロ:趙静
日本フィルハーモニー交響楽団

今回の演奏会のテーマはロンドン。どの作曲家もロンドンに縁があります。

モーツァルト、ハイドンとも、不満のない演奏で、純粋に楽しめました。弦楽器の音は、日本のオーケストラの中では、日フィルが一番好きです。音に香りを感じます。

プロコフィエフは初めて聴く曲。途中、彼作曲のヴァイオリン協奏曲に似ている部分もあり、楽しめましたが、私の好みとは異なり何度も聴きたい程の魅力は感じませんでした。

趙静さんは、しっかり弾き込んで音を出す方で、以前聴いたハンナ・チャンと対照的に感じました。時々音程が甘くなりますが、これほどの難曲なので、多少の傷は仕方ないかもしれません。解釈に音楽的な違和感を感じる点はなく、特に技巧的な箇所でのボウイングにはびっくりしました。中国は、ヨーヨー・マを初めとして、良いチェリストを色々育てているなと感じました。

ただ、今日の聴衆は音に鈍感な客が多かったためか、ガサガサと音を立てる人が多く、指揮者が楽章の間に腕を組んでじっとしているシーンもありました。コンサートのパンフレットの束を演奏中に落とした人もいたし・・・。最低限のマナーは守りたいものです。

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第141回東京芸術劇場名曲シリーズ

By , 2007年7月13日 6:12 AM

瑠璃さんからいくつかのコンサートチケットを頂きました。いつもありがとうございます。

当直のやりくりが何とかなったので、7月11日のコンサートを、先輩の I先生と芸術劇場に聴きに行きました。

 読売日本交響楽団
第141回東京芸術劇場名曲シリーズ

7月11日(水) 19時開演 東京芸術劇場
1.歌曲<オベロン>序曲(ウェーバー)
2.ヴァイオリン協奏曲第1番(ブルッフ)
3.組曲<展覧会の絵>(ムソルグスキー(ラヴェル編曲))
指揮:Paolo Carignani
Vn:川久保賜紀
読売日本交響楽団

当初のソリストは、ジャニーヌ・ヤンセンの予定。ところが、急病のためとのことで、急遽ソリストが変更となりました。ヤンセンの演奏は聴いたことがなかったので、残念でした。

ウェーバーの歌曲「オボロン」を聞くのは初めてです。出だしに派手さはありませんが、徐々に盛り上がり、胸のすくようなクライマックスを迎えます。オペラの序曲は、客に曲を覚えさせること (口ずさめるような曲であったりします) と、ワクワクさせることが非常に重要です。ウェーバーは、モーツァルトの妻と従兄弟に当たるそうで、彼のクラリネット協奏曲には聴きなじみがあります。

ブルッフヴァイオリン協奏曲第1番を生で聴くのは久しぶりでした。昔、チャイコフスキーコンクールで入賞する前の川久保さんの演奏を聴いたことがあり、どう変わったのか楽しみでした。

川久保さん登場の時、背中がほぼ裸のセクシーな衣装で、ドキッとしました・・・・。

曲の出だしは、ポルタメントをかけながらで、面白い趣向だと思いました。彼女の魅力は、ミスのないことかもしれません。やりたいことも良く伝わってきました。ただ、演奏が少し平面的な印象も受けました。音の大小の幅が狭かったように思います。また、演奏に必然性を作り出す点で、巨匠と言われる演奏家と比べて少し不満を感じました。昔、師のザハール・ブロンの演奏を聴いたとき (川久保さんと共演だったのですが)、ブロン先生は、この点が天才的に上手だったと思います。もう一点気になったはヴィブラートです。低弦でのヴィブラートが、いずれも高音でのヴィブラート並に細かくかけられており、毎回気になりました。もう少し、ゆったりかけていると聴きやすかったと思いました。

とはいえ、今回は、急遽出演が決まり、ほとんど準備期間がなかったにしては、安心して聴くことが出来ました。高音の瑞々しい響きは彼女の魅力だと思います。

展覧会の絵を全曲聴くのは初めてでした。解説を読んでいたため、「あ、この曲がこの絵に相当するのか・・・」と楽しめました。ラヴェルの編曲も天才的です。

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日フィル 第591回定演

By , 2007年6月14日 11:17 PM

日本フィルハーモニー交響楽団
第591回東京定期演奏会

6月14日(木) 19時開演 東京オペラシティ
1.ジークフリート牧歌 (ワーグナー)
2.交響曲第39番 変ホ長調 (モーツァルト)
3.交響曲第6番 ヘ長調 (ベートーヴェン)
指揮:Martin Sieghart
日本フィルハーモニー交響楽団

ジークハルトはとてもオシャレな雰囲気を持っていて、洗練された指揮は (映像でしか見たことがないけれど) カルロス・クライバーを連想させました。

モーツァルトが素晴らしかったのですが、ベートーヴェンも、最高でした。聴きながら自分自身の存在が希薄になっていくような不思議な感じがして、途中から胸が張り裂けそうになりました。途中管楽器のチューニングが微妙に狂っていたのは少し気になったけれど、音楽的にはこの上ないものでした。

この指揮者の CDを色々買ってみたいと思います。

演奏会は、すべて対向配置で行われました。最近ブームです。

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日フィル 第590回定演

By , 2007年5月10日 11:54 PM

日本フィルハーモニー交響楽団
第590回東京定期演奏会

5月10日(木) 19時開演 東京オペラシティ
1.歌劇≪魔笛≫より序曲(モーツァルト)
2.交響曲第36番≪リンツ≫(モーツァルト)
3.ピアノ協奏曲第2番(ベートーヴェン)
4.幻想曲≪フランチェスカ・ダ・リミニ≫(チャイコフスキー)
指揮:Alexander Dmitriev、ピアノ:Eric Heidsieck
日本フィルハーモニー交響楽団

モーツァルトの演奏は非常にドライでした。フレーズ終わりの音の処理に余韻がなく、余り好みではありませんでした。

ピアノ協奏曲第2番は、素晴らしい演奏でした。ハイドシェックは、第1,3楽章では、余り拍感がなく、気にかかりましたが、緩徐楽章ではこの上ない美しさで、演奏会で涙がこみ上げてきたのは生まれて初めてです。ドミトリエフのドライな演奏が、かえってハイドシェックのソロを引き立たせました。アンコールは、バースデーソングとその変奏。

チャイコフスキーではドミトリエフの凄味を感じました。途中のクラリネットソロで泣かせ、更に最後の盛り上がりは圧巻でした。

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ツィンマーマン

By , 2007年4月20日 8:13 AM

4月17日(火) 19時開演 東京オペラシティ
1.スラヴ舞曲(ドヴォルザーク)
2.ヴァイオリン協奏曲ニ長調(ベートーヴェン)
3.交響曲第9番「新世界より」(ドヴォルザーク)
指揮:Daniel Harding、ヴァイオリン:F.P.Zimmermann
ロンドン交響楽団

ついに念願のコンサートに行ってきました。チケットをヤフオクなどで追加入手したため、神経内科の先輩2人、中学校時代の同級生と4人となりました。

ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲は、ツィンマーマンが過去に録音したCDより少し早めのテンポで始まりました。そのためか、出だしは、想定していたのと違って、すこし違和感がありました。和声的にⅤ→Ⅰと執拗に繰り返すことを自分のレッスンで習いましたが、あまりそこを主張して演奏していなかったように感じます。でも、すっきりとした演奏で、良い意味で期待を裏切られました。ボウイングも、楽譜から離れて、かなり工夫しているようでした。ツィンマーマンの演奏として、オリジナリティが確認出来ました。ただ、(お互いに忙しいので)オーケストラとの合わせが少なかったためか、少し冷や冷やすることもありました。そのスリルがまた演奏を面白くするのかもしれませんが・・・。

カデンツァはクライスラー作曲。ツィンマーマンがクライスラーが使用していた楽器で演奏しているので感慨深く聴きました。

アンコールは、バッハの無伴奏パルティータ第2番3楽章。最後は全員が演奏に引き込まれ、沈黙のうちに終わりました。

ドヴォルザークでは、ロンドンフィル+ハーディングの魅力を味わいました。3楽章では「旅路」の旋律が出てきて、それが第4楽章でも繰り返されるのですが、味わいのある演奏でした。チェコ独特の音型を聴き、以前プラハに行ったときのことを思い出しました。

最後は4人で飲んで帰宅しました。当分、この演奏が頭から離れそうにありません。

(参考) ツィンマーマンのコンサートの感想を書いたブログ
Adagioなひととき
Sheva’s Diary
コンサート日記
Audio Life
たるのいつものひとり言

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