ブラームスと女性達
12月11日のブログで、映画「愛の調べ」の感想として、「実際にロベルト・シューマン、クララ・シューマン、ブラームスの間に三角関係はあったのか?その根拠は何なのか?」と書きました。手許にある本にいくつかその根拠が載っていたので順次紹介していきます。実はシューマンの英語の伝記も数冊持っているのですが、今回は読む暇がなかったので、また今度 (その機会は来ないかもしれませんが・・・(^^; )。
12月11日のブログで、映画「愛の調べ」の感想として、「実際にロベルト・シューマン、クララ・シューマン、ブラームスの間に三角関係はあったのか?その根拠は何なのか?」と書きました。手許にある本にいくつかその根拠が載っていたので順次紹介していきます。実はシューマンの英語の伝記も数冊持っているのですが、今回は読む暇がなかったので、また今度 (その機会は来ないかもしれませんが・・・(^^; )。
映画「The Piano (ピアノ・レッスン)」の DVDを見ました。タイトル通りピアニストの話です。夫を失ったピアノ弾きが子供を連れて、未開の地に嫁ぎます。そこで不倫をする話。
以前には「ピアニスト」という映画を見ました。M願望のある女性ピアノ弾きが妄想を膨らませる半ば官能映画。
見た映画が多くないから余り語れませんが、女性ピアニストが主人公の映画って、どうしてこういう性的に倒錯して描かれやすいんでしょうね?何だか見ていて嫌になってきました。
ということで、どんな傾向があるか、簡単に過去に見たピアニストの映画を分類してみました。映画名の最後についている♂♀は主人公が男か女かを表しています。クララ・シューマンなどのように高名な演奏家を描いたものは除いてあります。
・主人公が健全な性格をしていて、置かれた環境が特殊という映画
「The Pianist♂」
・主人公の心の影を描いた映画(性的な倒錯がないもの)
「4分間のピアニスト♀」「シャイン♂」
・主人公の心の影を描いた映画(性的な倒錯があるもの)
「The piano♀」「ピアニスト♀」
温厚な性格の女性ピアニストを描いた映画がないということは何を意味しているのでしょう。描いてもつまらないから?それとも実はみんな気性が荒いとか?(笑)
これがピアノ以外の楽器だと・・・
・主人公が健全な性格をしていて、置かれた環境が特殊という映画
「北京ヴァイオリン♂」「オーケストラ♀」「彼らに音楽を♂」「屋根の上のバイオリン弾き♂」「ミュージック・オブ・ハート♀」
・主人公の心の影を描いた映画(性的な倒錯がないもの)
「シャコンヌ♂」「路上のソリスト♂」
・主人公の心の影を描いた映画(性的な倒錯があるもの)
見あたらず
ピアノと他の楽器で結構違うように思いました。
ベートーヴェン大全集を聴き終わりました。全86枚組と聴き応え十分でした。
この手の全集は、これまでバッハとモーツァルトを聴いてきました。一人の作曲家の中に年齢と共に見える変化、或いは好んで何度も使われる音型、旋律の使いまわしなど、感じるところが多かったです。ベートーヴェンの旋律の使い回しは、過去にブログで何度か紹介しましたね。
次はブラームスの全集でも聴こうかと思っています。
あ、以前予告していたブラームスとクララの恋の話を書かなければ・・・。クリスマス・イブにアップすると予告。
「哀愁のトロイメライ~クララ・シューマン物語~」のDVDを見ました。クララ・シューマンについての映画はいくつか作られていて、「愛の協奏曲」「愛の調べ」を過去に紹介しました。この「哀愁のトロイメライ」は、前記2作品のようなシューマン夫妻とブラームスの三角関係ではなく、クララがロベルト・シューマンと結ばれるまでを描いています。恋愛映画に付きものである愛の障害は、父によってもたらされます。
この映画は、冒頭パガニーニの演奏シーンから始まります。パガニーニ役はギドン・クレーメル。凄まじい迫力でカプリス (パガニーニ作曲) が演奏されます。その他、演奏はディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ、ヴィルヘルム・ケンプ、ヴォルフガング・サヴァリッシュ、イーヴォ・ポゴレリチと錚々たるメンバによってなされ、演奏に関して、一切不満はありませんでした。
・Gidon Kremer -Paganini part01
登場するピアノや衣装にも、当時のものを使用するなど、かなり凝った作りなのですが、それを実感したのがロベルト・シューマンの手の障害についてでした。過去に紹介したように、シューマンは手を痛め、「Animal bath」や電気療法を受けました。そのことが映画できちんと触れられていました。
ただ、酷かったのは終わり方。あるシーンの途中でいきなりスパッと終わってしまうのです。途中までの音楽を楽しむのであれば、観る価値のある映画ですが、多分カップルで観るとどうしようもない後味の悪さが残るに違いありません。結婚式で終わると良かったのでしょうね。それ以外が良かっただけに非常に残念!
昨日 12月 11日に、発熱をおして、久々にヴァイオリンのレッスンに行ってきました。前回のレッスンは 2008年 10月の Tomoの結婚式で演奏するために行ったときでしたから、本当に久々でしたね。レッスンを受けたのは、バッハの無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番3楽章。アゴーギクの付け方は間違ってないと言われましたが、色々課題が見えました。
・Bach – Sonata III for solo violin in C Major, BWV 1005 – 3. Largo
(レッスン内容) この曲の楽譜をお持ちでない方は、バッハ自筆譜PDFの 34ページを参照してください。
・第2楽章のハ長調の長大な Fugaの後にこの Largoを置いた意味を考えること。べったりと重く弾かない (単品として弾くときは別)。
・3楽章の一つの鍵は調性。調の概念が確立し、それに基づいて作曲するようになったのはもう少し後の時代だが、曲の雰囲気という意味では参考になる。3楽章はヘ短調であり、調としては「荘厳だが宗教的ではない」などの意味がある。他の楽章は全てハ長調で書かれている。
・フレーズが短くなりすぎないように。低音の声部がフレーズの目印となる。たとえば、低音部に注目すれば、最初から 2小節目の3拍目の終わりまでが一つのフレーズ。次のフレーズは 4小節目の3拍目の終わりまで。
・6小節目の 2拍目からどんどん前へ。低音の声部も上向形。
・7小節目は終止形であることを意識。その前で遅くしない。
・12~13小節目は一つのクライマックス。盛り上がる。
・曲としては17小節目で終わり。あとはコーダ。付け足しの部分と考えて、くどく弾かない。
・20小節目の 3拍目は非常に大事。急に調が変わる。それを強調するために、わざと大事な Asは低く、Hは高くとる (ここで Asが登場することが驚きなのだ!)。2拍目最後の G (3の指) にくっつけて As (4の指) と、それに幅狭く F (2の指) を押さえ、最後に 3の指をずらせて Dを取ると弾きやすい。
・21小節目終わりのC→Fはしっかり響かせる。16分音符の Fを弾いたら、軽く弓を浮かせて引き直して良い。
・最後は Dominant→Tonicなので、「緊張→弛緩」を意識して伝える。
レッスンが終わってから、音楽界のことや、教育について色々話し込みました。私が大学医学部の教員で、師が音大の講師ということもあって、「最近の学生がやたら真面目で、単位や与えられた課題をこなすことばかり気にしている」という風潮に、「遊んで視野を広げることも大事」、「言われた勉強をこなすだけでは幅の狭い人間になっちゃうよ」と盛り上がりました。
映画「愛の調べ」のDVDを見ました。 ロベルト・シューマン、クララ・シューマン、ブラームスの三角関係を描いた映画です。同じ題材を扱った映画には、「クララ・シューマン 愛の協奏曲」がありますが、「愛の協奏曲」が情熱的でやや官能的な面を持つ映画であったのに比べ、「愛の調べ」は素朴な純愛を描いていました。
無意味にフランツ・リストが登場したり、やや史実を曲げた演出はあるものの、ロベルトとクララの固い絆や、ブラームスのクララへの美しい片思いは、この恋愛映画を非常に魅力的なものにしていました。安くて簡単に買えるDVDですので、是非お勧めです (^^)
さて、実際にロベルト・シューマン、クララ・シューマン、ブラームスの間に三角関係はあったのか?その根拠は何なのか?というテーマは、後日またブログに書きたいと思います。
尊敬する先代の教授ラロー先生 (仮名) と二人でコンサートに行ってきました。奥様の都合が悪くチケットが一枚余ったので私に白羽の矢が立ったのでした。
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11月27日、ダン・タイ・ソンのコンサートを聴きに行ってきました。
東京交響楽団 第583回 定期演奏会
2010 11/27(土) 6:00p.m. サントリーホール
指揮:ユベール・スダーン
ピアノ:ダン・タイ・ソン《ショパン生誕200年》
ショパン:ピアノ協奏曲 第2番 へ短調 作品21
ブルックナー:交響曲 第8番 ハ短調 WAB.108 <ノヴァーク版 第2稿>
「団体さん」みたいな名前のピアニストですけれど、腕は一流。特にショパンの柔らかい旋律を、優しいタッチで奏でるところは、この世のものとは思えませんでした。テクニックも安定していて、3楽章の速いパッセージの華麗さといったらありませんでした。
2曲目のブルックナー交響曲第8番は初めて聴きましたけれど、当初期待していたより良い曲でした。演奏時間はとても長いのですけれどね (^^;
(Dang Thai Son)Chopin Piano Concerto No.2 Mvt III
遺伝子の塩基を音楽に変換してみようとする「遺伝子メロディー」という試みがあります。
過去に「バイオサイエンスとインダストリー vol. 63 no. 3 (2005)」という雑誌にオオサンショウウオの遺伝子メロディーが掲載されました。
オオサンショウウオの遺伝子メロディーを奏でる : 科学とロマン、そして生命の未知なる領域
上記サイトに pdfファイル形式で論文が掲載されており、その下にある suppl.htmlにアクセスすると、録音へのリンクが貼ってあります。作曲の方法や楽譜は論文中にありますが、半音の上げ下げや音の長さは自由としているみたいです。そして、録音では伴奏を加えてあります。
綺麗な曲だなぁと思って他の曲も調べていたら、癌遺伝子の曲も見つけました。
癌遺伝子の塩基配列をメロディにして-演奏 (※残念、2011年3月26日現在リンク切れとなってしまったようです)
こちらは、、アデニンは「ラ」, チミンは「ミ」, グアニンは「ソ」, シトシンは「ド」として作曲しています。つまりラドミソの和音が基本になります。これらが主和音になるように作曲すると、自動的にイ短調になりますね。サンショウウオの遺伝子からの作曲と異なり、音の長さも塩基情報から決定したようです。
ヒトゲノムもないかなぁ・・・と探していたら、それらしいサイトを見つけたのですが、音楽はリンク切れでした。残念。
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