Category: 音楽

グリーグ

By , 2010年6月18日 9:49 AM

先日、ハンセン病資料館に行った話で、少し触れましたが、ハンセン病に名を残したハンセンはノルウェー人です。

ノルウェーという国のイメージはなかなか湧きにくいもので、スウェーデン、デンマーク、フィンランドといった他の北欧諸国とどうも入り交じってしまいます。

ノルウェー出身で日本知られている人物では画家のムンクが有名ですが、もう一人忘れてはいけないのはグリーグです。劇音楽「ペール・ギュント」が有名かも知れませんが、多くのピアノ曲を残し、「北欧のショパン」とも呼ばれました。私もお気に入りの曲がいくつかあるので、今日は軽くグリーグについて紹介します。

クラシック音楽がロマン派に於いて一つの技術的な頂点を迎えた後、新たな世界を求め、民族音楽との融合が流行りました。勿論ベートーヴェンなども民謡をテーマにしたりしているのですが、音楽に織り込まれた民族性の要素という点が桁違いに違うのです。例を挙げると、ロシアのチャイコフスキー、ハンガリーのコダーイやバルトーク、ルーマニアのエネスク、日本の伊福部昭、アメリカのガーシュウィン、チェコのドヴォルザークやスメタナ、スペインのファリャなどが有名です。

北欧においては、グリーグ、ニールセンシベリウススヴェンセンなどが優れた曲を残しています。

さて、グリーグの置かれた音楽史的な背景に簡単に触れたところで、実際の楽曲を紹介します。私が特にお気に入りの曲です。

・Edvard Grieg String Quartet in G minor, Op. 27: I (part 1)

・Edvard Grieg String Quartet in G minor, Op. 27: I (part 2)

北欧の自然が脳裏に浮かぶような壮大なスケールの弦楽四重奏曲です。目を閉じていると、まだ見ぬ冬の北欧を旅しているような気持ちにさせてくれます。

・Grieg – Violin Sonata No.3, 2nd mov. / Ion Mazur & Akiko Danis, piano

始まりのピアノの澄んだ美しさが心に沁みます。ピアノの使い方の巧さに、グリーグが「北欧のショパン」と言われたことを納得させられます。ヴァイオリンの穏やかな始まりは、私にとって暖炉脇で赤ん坊を見つめる老人のイメージです (この演奏はやや音を張って弾いていますが、他の演奏家だともっと抑制的に演奏することが多いと思います)。曲の終わり方の未来に向かっていく感じも大好きです。

ちなみに、この曲は、あのフリッツ・クライスラーが録音しています。録音の相手は何とラフマニノフです。私はクライスラーの自作自演の全集を、レコード会社別に2セット持っていますが、そのうち1つに収録されていました。歴史的録音と言えますね。

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おくりもの

By , 2010年6月15日 11:08 AM

Twitterで 2歳の子供に何をプレゼントするか議論になっていました。私のお薦めはミニピアノ。カワイのサイトには、カワイのおもちゃ対象年齢一覧表があり、丁度ミニピアノは 1.5~2歳くらいが推奨されています。

そんなことを呟いていたら、mitzu_mjp氏から凄い動画を教えて頂きました。ミニピアノで上手に演奏する方がいるのです。

・Video2 – YouTube Symphony “Mozart’s Piano Sonata No.11 “Alla Turca” with toy piano”

これを見ていて、以前 meimeimさんから教えて頂いた動画を思いました。これはこれで凄い(2009年2月に一度紹介した動画です)。

・ミニチュアヴァイオリンでチャールダッシュby Maro

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結婚行進曲

By , 2010年6月14日 11:31 AM

こんな BGMの結婚式は如何でしょう?その前に相手だ罠

・~ニャンコが歌うクラシック~ ニャンクラ 「結婚行進曲」

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Mozart comedy with piano for two!!

By , 2010年6月13日 12:08 AM

ベタなコントなのですが、ピアノを使ったコントということで。

・Mozart comedy with piano for two!!

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Muppet

By , 2010年6月12日 6:12 AM

The Muppet showシリーズが Youtubeにアップされています。音楽関係の劇の面白いこと。それにしてもこのシリーズたくさんあって、当分飽きなさそうです。

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Mr. Bean conducts Christmas Orchestra

By , 2010年6月10日 7:39 AM

懐かしの Mr. Beanをこんなところで発見。指揮者に扮して大爆笑させてくれます。

・Mr. Bean conducts Christmas Orchestra

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クーベリック

By , 2010年6月9日 6:18 PM

クーベリック・・・と聴くと、多くのクラシック愛好家は指揮者の「ラファエル・クーベリック」を思い浮かべるのではないでしょうか?しかし、ヴァイオリン弾きにとってのクーベリックは「ヤン・クーベリック」なのです。

ヤン・クーベリック(以下、クーベリック)は、セヴシックと共にプラハ派の中心人物でした。セヴシックはクーベリックの師ですが、ヴァイオリン弾きはあのメカニックな練習教本で嫌と言うほど名前を胸に刻み込んでいる筈です (^^;

さて、録音で聴くクーベリックの演奏は、コントロールされたボウイングと、甘いポルタメントが散りばめられた演奏の滑らかさが特徴であるように私には思えますが、ハルトナックは「(1905年~1920年の録音について)これは、かつての好調時の彼がもっていた芸の艶を失っており、同時に、いわゆるプラハ派をみずから絶対的に率いていたこのヴァイオリニストの名声の輝きもまた薄れたしろものなのである」と酷評しています(「二十世紀の名ヴァイオリニスト」ヨーアヒム・ハルトナック著、松本道介訳、白水社)。

全盛期のクーベリックを聴くことは叶いませんが、せめていくつかの録音から彼の残り香を感じることにしたいと思います。

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Argument to Beethoven’s 5th

By , 2010年6月8日 11:37 AM

この動画は凄い。ベートーヴェンの運命に合わせて、ジェスチャーのみで、ある情景を表現します。二人の男女が、猛烈に口論しているのです。話が進んでいく内に男性の浮気がテーマになっていることに気付きます。

女性は男性の服に、自分のとは違う長い毛を見つけます。そして男性に切れると、男性は逆切れして出て行きます。女性は憤慨してソファーに座り、寄ってきた飼い犬を撫でて気分を落ち着けます。そこでふと気付いたのは、男性についていた長い毛が犬の毛だったということ。男性が戻ってきて大円団です。

・Argument to Beethoven’s 5th

こんな演技が成り立つのも、音楽が音楽以外何も表現しないからです。Bernsteinは NYフィルを率いて行った伝説の公演 Young people’s concertの初回「What is the music?」で、「音楽は音符の集まりであって、音楽しか表現しない」というようなことを述べています。つまり、曲について何も知らない人が「美しき青きドナウ」を聴いてもドナウ川を思い浮かべないことからわかるように、音楽はある特定のシチュエーションを表現しないからこそ、様々なシチュエーションにマッチするのです。従って、「運命」を浮気の現場に当てはめることもで出来るし、受験の失敗に当てはめることもできるし、病気の告知に当てはめることも可能です。やっぱり音楽はただ音楽なのだと感じさせられた動画でした。

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The Cyber Conductor

By , 2010年6月7日 6:35 AM

これまで、Igudesman & Jooについて何度か紹介してきました。

でも、何といっても、この動画が一番インパクトありました。見ながら爆笑!

・The Cyber Conductor

ちなみに、Igudesmanには公式(?)サイトがあるようなので紹介しておきます。

Aleksey Igudesman

最後に、ギドンクレーメルと行った舞台のダイジェストも紹介。

・BEING GIDON KREMER Trailer

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オーケストラ

By , 2010年6月6日 6:23 AM

映画「オーケストラ」を観てきました。

ボリショイ・オーケストラの名指揮者であったアンドレイはユダヤ人の演奏家達をかばって失職し、ボリショイ劇場の清掃員として働いていました。ある日、パリの劇場からボリショイ・オーケストラへの演奏依頼の FAXが届いたのを偶然見つけ、こっそりそれをポケットにしまいました。そして、30年前に自分と同じように解雇されたオーケストラの団員を集めて廻りました。メンバーを集めると、全員でボリショイ・オーケストラになりすましパリに向かいます。

アンドレイが指揮者としての職を失う時に演奏していたチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を再びパリの地で蘇らせるのです。ソリストにはアンヌ=マリー・ジャケを呼びました。何故ジャケなのか?というのが映画の最後に明らかになります。高名な演奏家に成長しながら、ジャケが知らなかった出生の秘密。ジャケが探し求める両親は、アンドレイが失職したことに密接な関係がありました。それが明らかになっていく過程に引き込まれました。ジェケとアンドレイの揺れ動く心の描写が見物ですし、チェロのグロスマンの演技も良い味を出していました。

随所に笑いがちりばめられているのですが、押しつけがましい笑いではなく、思わずニヤッとしたり、「あはっ」と声が出たりしました。話の展開もスムーズで、だれることなく最後のクライマックスへ。

このクライマックスは凄いです。物語を貫く秘密が最後に明らかになり、チャイコフスキーの名演とシンクロします。

エンドロールが流れる中、席を立つ人は一人もいなくて、所々からすすり泣く声が聞こえてきました。私も鳥肌が立って、少し涙ぐみました。

といった感じで、この映画は必見です。個人的にはジャケが綺麗で恋しちゃいましたし・・・。

それに比べて、予告編で流れた他の映画のつまらなそうなことつまらなそうなこと・・・。金払ってまで長々と広告見せないでくれぇ。本編が始まる前の広告見なくて済むのなら、多少値上げされても全然我慢します、と極個人的な御願い。

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