Category: 音楽

第九

By , 2012年12月15日 12:49 PM

年末は “第九” (ベートーヴェン作曲、交響曲第九番) のシーズンです。「年末といえば第九」という風潮に賛否両論ありますが、個人的には少しでも多くの人がこの名曲に触れるきっかけになれば良いのではないかと思っています。ちなみに私はこの曲が大好きで、一年中聴いています。

最近、Youtubeで 1979年のカラヤン来日の時の第九が聴けることに気付きました。多少音にバラつきはありますが、生き生きとした、なかなかの名演です。カラヤンといえば、「カラヤンはなぜ目を閉じるのか」だったという本が出版されるくらい、ナルシシズムに満ちていて自己の見せ方にこだわった人だったそうです。しかし、この録音はFM放送なので視覚効果を演出することはできませんし、生放送なので編集して音に手をいれる訳にもいきません。生に近いカラヤンに触れられる貴重な録音だと思います。

・ベートーベン交響曲第9番「合唱」(生放送)

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レッスンの友社

By , 2012年11月20日 6:46 AM

レッスンの友社が廃業になるらしいです。

私はレッスンの友社が発行する「ストリング」という雑誌が好きで、2002年から定期購読しています。また、バックナンバーを取り寄せ、1997年以降に発刊されたものは全て本棚に並んでいます。

2012年11月号には、廃刊の雰囲気は全くないのですが、このまま廃刊になってしまうのでしょうか?興味のある連載がたくさん継続される中、もし廃刊になってしまったら、とても残念です。

ピアノ教本の草分け「レッスンの友社」が廃業へ

2012.11.19 14:44

 信用調査会社の東京商工リサーチによると、ピアノ練習教本の草分けである「レッスンの友社」が今月に入り、事業を停止した。廃業の方向で、弁護士との協議に入っているという。

レッスンの友社(東京都杉並区)は昭和47年11月の設立、資本金1000万円。社長は河村純一氏で、従業員は12人。

ピアノ練習教本「レッスンの友」と弦楽専門誌「ストリング」を月刊で発売。11月号までは発行を続けていた。

ピーク時には会社の年商は3億円あった。しかし楽器の演奏者減少にともない、売上高も年々減少し、昨年は1億円ほどの売上げで赤字経営となっていた。すでに従業員には事業継続断念を伝え、弁護士との相談に入っているという。

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自分の脳を食べる方法

By , 2012年11月14日 12:54 AM

DDN Japanより、「自分の脳を食べる方法」というびっくりするタイトルの記事。

 自分の脳を食べる方法

「脳を取り出したら死んじゃうじゃん!」と思うのですが、どうやら MRI画像を3次元構築して、3Dプリンターで型を作ってチョコレートを流し込んだようです。チョコレート以外にも色々応用が効きそうです。3D-CTを使えば、身体の他の臓器でもできそうですね。でも、嫌~な気分になるので、食べ物でやるのはどうかと思います。

DDN Japanの記事で、他に記憶に残っているのは、この音楽シリーズ。

楽器市場驚愕 医療技術で「ストラディバリウス (時価数億円)」が複製に成功と放射線学会が発表

「美とは」の実験 5億円の楽器で世界有数の演奏者が…路上で弾いてみた

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ポリーニ・パースペクティヴ 2012

By , 2012年11月5日 7:30 AM

11月 2日にポリーニのコンサートに行ってきました。

ベートーヴェン―シュトックハウゼン 大ホール

2012年11月2日(金)19:00開演

シュトックハウゼン:ピアノ曲VII <曲目変更>

シュトックハウゼン:ピアノ曲IX <曲目変更>

ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第24番 嬰ヘ長調 op. 78「テレーゼ」

ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第25番 ト長調 op. 79

ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第26番 変ホ長調 op. 81a「告別」

ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第27番 ホ短調 op. 90

*シュトックハウゼン:ピアノ曲Ⅹが上記2曲に変更となります。

ピアノ:マウリツィオ・ポリーニ

シュトックハウゼンの音楽は、私はこの類の音楽を普段聴かないのでわからなかったけれど、ポリーニの音に対する繊細さはよく伝わって来ました。ポリーニの演奏を生で聴くのは初めてでした。

そして目的のベートーヴェン。まずソナタ第 24番はテレーゼは、あまり出来が良くなく、指がもつれてリズムが壊れたりしていました。ポリーニのおっかけをやっている人に聞くと、「いつも出だしはこんなものだよ」と。第 25番はやや持ち直したものの、しかし期待した演奏には程遠かったと思います。

後半に入ると、徐々にエンジンが入ってきたようでした。まずは私が現在ハマっている第 26番「告別」。お気に入りのバックハウスの演奏を毎日通勤の時に聴いていて、特に第 3楽章「再会」は、実験でテンパった時にいつも頭の中をグルグルと回る曲になっていました。

・Beethoven Piano Sonata No 26 Op 81a Les Adieux 1 Das Lebewohl (Les Adieux – The Farewell)


・Beethoven Piano Sonata No 26 Op 81a Les Adieux 2 Abwesenheit (L’Absence – The Absence)

・Beethoven Piano Sonata No 26 Op 81a Les Adieux 3 Das Wiedersehen (Le Retour – The Return)

で、ポリーニの演奏は、この上なく情熱的でした。ひたすら前へ、前へ!演奏としてはリスクが高く、いつ崩壊してもおかしくなかったのですが、それだけにポリーニの滾る思いが存分に伝わってきました。第 3楽章「再会」の演奏では、戦火を逃れた親友ルドルフ大公と再会したベートーヴェンの胸の高鳴りを感じました。

演奏は尻上がりに良くなり、第 27番も素晴らしかったです。アンコールはベートーヴェン「6つのバガテル」から op. 126-3, 4でした。会場はスタンディングオベーションでした。会場にはカメラがたくさんあって、NHKで一部放送するそうですので、興味の有る方は是非御覧ください。

 12月17日(月)【16日(日)深夜】午前0時~午前4時
プレミアムシアター
◇マウリツィオ・ポリーニ 日本公演
~ポリーニ・パースペクティヴ2012~ から

<曲 目>
Il rumore del tempo[日本初演](マンゾーニ)
弦楽四重奏曲 第3番「グリド(叫び)」(ラッヘンマン)
ピアノ・ソナタ 選集(ベートーベン)  ほか

<演 奏>
マウリツィオ・ポリーニ(ピアノ)
【ベートーベン作品の演奏】

クリストフ・デジャルダン(ビオラ)
アラン・ダミアン(クラリネット)
ダニエル・チャンポリーニ(打楽器)
チョー・ジョー(ソプラノ)
【マンゾーニ作品の演奏】

ジャック四重奏団
【ラッヘンマン作品の演奏】 ほか

収録:2012年10月23日、11月2、7、13日
サントリーホール

某千葉県 K総合病院の集中治療科のトップに内定した、知り合いのブリスベン先生 (仮名) が、エリザベート及びロン・ティボーコンクール第 2位のヴァイオリニスト成田達輝氏を会場で紹介してくれて、コンサートが終わってから 3人で飲みに行きました (この前日、ブリスベン先生とプロ棋士の橋本八段と私の三人で酒を飲んだので、ブリスベン先生とは2日連続の酒になりました (^^;)。

新橋に移動して、徳壽という焼肉屋でさんざん酔って、3人で芸術論を語り合いました。一流音楽家の話はとても新鮮でした。成田氏はジャン・ジャック・カントロフの弟子らしく、面白い話をたくさん聴かせてくださいました。今度は成田氏の演奏会を是非聴きに行きたいと思いました (残念ながら今回の来日公演はチケット完売で手に入らず)。

・ロン・ティボー国際音楽コンクール(成田達輝)

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善き人のためのソナタ

By , 2012年9月26日 9:45 PM

善き人のためのソナタ」の DVDを晩酌がてら見ました。

旧東ドイツで秘密警察にマークされた劇作家の物語です。東ドイツの秘密警察が彼の家を盗聴するのですが、盗聴の際に聞こえてきたソナタを聴いて心が動かされます。秘密警察とはいっても、人間であり、感情はある訳です。そして、その人が劇作家に好意的な行動を取ることにより、物語は思わぬ方向に向かいます。

決して明るいシーンはないけれど、緊張感が心地よい映画でした。ソナタはきっかけとして軽く触れられているだけですが、もう少しわかりやすくても良かったかなぁ・・・と。ただでさえ、心の深層に訴える力は強くても、それほど映える曲ではないので。

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ベストの出来

By , 2012年9月22日 7:34 AM

ベートーヴェンの交響曲第九番 (第九) で、私が最も感動したのは、東京・春・音楽祭2011で「東北関東大震災 被災者支援チャリティー・コンサート」として、2011年4月10日に行われた演奏会です。生演奏で聴けなかったのは残念ですが、東京・春・音楽祭のサイトにアップされた動画を何度も見ました。

しかし、残念ながら、東京・春・音楽祭のサイトでの配信は終了し、その後削除されてしまいました。この演奏会は 2011年4月17日の N響アワー (NHK Eテレ) でも放送されましたが、オンデマンド配信にはならず、現在では見ることができません。貴重な演奏なので、何とか DVDで販売してほしいと願っている次第です。

さて、実際に演奏された永峰さんが、「ベストの出来」と評していたのを最近知りました。

楽員インタビュー

黒崎

N響で印象に残っている演奏はありますか?

永峰

今年 (※2011年) 4月のメータさんとの震災チャリティー・コンサート。30年間N響に在籍して、《第9》もずっと弾いていますが、私にとってはベストの出来でした。被災地の方に直接聴いていただくことはできなかったですけれど、私たちにできることは演奏することですし、思いは通じたと思います。

彼らが使命感を胸に強い気持ちで演奏に臨んだことが名演奏につながった訳で、音楽にとって、演奏者のモチベーションが如何に大切かというのを強く感じました。

(参考)

ズービン・メータ N響 第九 チャリティー2011.4.10 神々しいメータ

実際に生で聴かれた方の感想。

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結婚式

By , 2012年9月17日 11:03 AM

9月22日に、小学生時代の同級生、池Pの結婚式があります。

楽器演奏を頼まれているのですが、今回はピアノ伴奏なし。どの曲を演奏するか思案しています。

とりあえず、第一候補はコレ。

・J. S. Bach – Sonata No. 3 in C major, BWV 1005 – Largo

ただ、酔っ払って演奏出来る曲ではないため、酔いが進んだら、チェロ組曲に変更しようと思います (結構易しいヴァイオリンへの編曲あり)。

・Bach – Cello Suite No.3 v-Bourree

この 1年で 3回くらいしか楽器を触っていなかったため、衰れが隠せないかもしれませんが、メデタイ席なので、気持ちで演奏します☆

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震災ヴァイオリン

By , 2012年9月7日 8:35 AM

被災した木材で製作されたヴァイオリンが話題になっています。このヴァイオリンを用いて 8月30日に行われたジェラール・プーレ氏のコンサートは是非行きたかったのですが、予定が合わず・・・。

・Concert features violin made of wood from Iwate Prefecture

ニュース動画ではバッハのシャコンヌを演奏していますが、プログラムにはないのでアンコールでしょうか。

このヴァイオリンに関するニュースは様々なところで目にします。プーレ氏の演奏は逃しましたが、是非生で一度聴いてみたいです。

・【震災】「被災地のバイオリン」演奏 仏・パリ(12/06/21)

 

・希望発信!いわて-ヴァイオリン・プロジェクト『千の音色でつなぐ絆』

http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg6677.html

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楽器の盗難

By , 2012年8月29日 8:00 AM

面識はないのですが、楽器の盗難に会った海道久恵さんという方が、Facebookなどで情報提供を求めています。

盗まれた楽器はなかなか出てこないのが一般的ですが、「車上荒らし」で偶然盗まれているようなので、楽器盗難のプロのしわざでなければ出てくる可能性があるかもしれません。

ポスターに楽器の特徴がしっかりと書いてあるので、見つかることを願ってポスターの画像を貼っておきます。

(参考)

お姉さまのブログより 「拡散希望!お願い致します。

Violin and Viola

盗難された楽器についての情報

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ヴァイオリン押収

By , 2012年8月25日 12:22 PM

1億円バイオリン押収、堀米ゆず子さん訴訟検討

【ベルリン=三好範英】ベルギー在住の世界的バイオリニスト、堀米ゆず子さん(54)が、所有するバイオリンの名器ガルネリをドイツ・フランクフルト国際空港税関で押収されていたことが分かった。

フランクフルト空港税関報道官などによると、堀米さんは、16日に乗り継ぎのため東京から同空港に到着した際、無申告の場合に通過する緑色の表示の出口から出ようとした。

その際、手荷物のケースに入れたバイオリンが検査の対象となり、輸入関税をこれまでに払ったことを示す証明書や、物品の由来を示す書類などを所持していなかったため、押収の対象となったという。

税関報道官は、「関税を確実に払ってもらうためと、脱税の可能性もあり証拠品としての押収」と説明している。

現在、審査中だが、堀米さんはバイオリンの評価額100万ユーロ(約1億円)の19%に当たる19万ユーロ(約1900万円)の関税の支払いを求められているという。ただ税関報道官は審査の結果、「仕事の道具」の扱いで無税となる可能性もあるとしている。

堀米さんは1980年、ブリュッセルのエリザベート王妃国際音楽コンクールで日本人として初めて優勝。世界有数のオーケストラと共演するなど、国際的に活躍している。

東京からの電話取材に対し、堀米さんは「楽器は仕事の道具であり、演奏家にとって体の一部のようなもの。今まで何度もフランクフルト空港を利用しているが、何の問題もなかった。なぜ突然こんなことになるのか分からない」と話し、訴訟を起こすことも検討している。

(2012年8月22日07時10分  読売新聞)

弦楽器は、楽器によって癖がかなり違います。サイズや持った時の感触は違うし、よく鳴らすためのテクニックも違ってきます。本番はもちろんのこと、毎日その楽器で練習もしないといけませんので、演奏家は肌身離さず楽器を持ち歩くことになります。

こうした演奏家にとって、楽器が押収されることがあるというのは、信じられない大変なニュースですね。

慣習的にこういうことはありえないのですが、記事に「輸入関税をこれまでに払ったことを示す証明書や、物品の由来を示す書類などを所持していなかったため、」とあるので、空港職員が規則をそのまま適応してしまったようです。「規則に忠実で頑固」と揶揄されるドイツ人相手となると、交渉が難航することが想像されます。

クラシック音楽に理解ある政治家が動いてくれると良いのですが・・・。

 

追記 (2012.9.22 )

ヴァイオリンは変換されることになったそうです。良かった良かった。

堀米さんのバイオリン、独税関が無条件で返還へ

読売新聞 9月22日(土)0時27分配信

ベルギー在住のバイオリニスト、堀米ゆず子さん(54)所有のバイオリンの名器ガルネリが、ドイツ・フランクフルト国際空港税関に押収されていた問題で、同税関が20日、楽器を無条件で返還すると堀米さんに通知してきたことが分かった。

21日に一時帰国した堀米さんが、日本の音楽関係者に伝えてきた。

堀米さんは、8月16日に東京から同空港に到着した際、手荷物のバイオリンについて、自身の所有物であることを示す書類などを所持していなかったため、楽器を押収された。同税関は、バイオリンの評価額の19%に当たる19万ユーロ(約1900万円)の関税の支払いを求めていた。審査の結果、堀米さん自身の所有物であることが証明されたため、無税扱いになったとみられる。関係者によると、堀米さんは「ほっとした様子でとても喜んでいた」という。

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