戦後70年という大きな節目を過ぎ,2年後には,平成30年を迎えます。
私も40を越え,体力の面などから様々な制約を覚えることもあり,ここ数年,医師としての自らの歩みを振り返るとともに,この先の自分の在り方や務めにつき,思いを致すようになりました。
本日は,社会の高齢化が進む中,医師もまた高齢となった場合,どのような在り方が望ましいか,医師という立場上,現行の医療制度に具体的に触れることは控えながら,私が個人として,これまでに考えて来たことを話したいと思います。
国家試験合格以来,私は医療行為を行うと共に,医師の望ましい在り方を,日々模索しつつ過ごして来ました。伝統の継承者として,これを守り続ける責任に深く思いを致し,更に日々新たになる日本と世界の中にあって,日本の医師が,いかに伝統を現代に生かし,いきいきとして社会に内在し,患者たちの期待に応えていくかを考えつつ,今日に至っています。
そのような中,何年か前のことになりますが,2度の職務質問を受け,加えて加齢による体力の低下を覚えるようになった頃から,これから先,従来のように重い務めを果たすことが困難になった場合,どのように身を処していくことが,病院にとり,患者にとり,また,私のあとを歩む医師にとり良いことであるかにつき,考えるようになりました。既に40を越え,幸いに健康であるとは申せ,次第に進む身体の衰えを考慮する時,これまでのように,全身全霊をもって当直の務めを果たしていくことが,難しくなるのではないかと案じています。
私が医師の職についてから,ほぼ14年,この間私は,病院における多くの喜びの時,また悲しみの時を,患者と共に過ごして来ました。私はこれまで医師の務めとして,何よりもまず患者の安寧と幸せを祈ることを大切に考えて来ましたが,同時に事にあたっては,時として患者の傍らに立ち,その声に耳を傾け,思いに寄り添うことも大切なことと考えて来ました。私が,医師として大切な,患者を思い,患者のために祈るという務めを,患者たちへの深い信頼と敬愛をもってなし得たことは,幸せなことでした。
医師の高齢化に伴う対処の仕方が,医療行為や,その象徴としての行為を限りなく縮小していくことには,無理があろうと思われます。また,医師が重病などによりその機能を果たし得なくなった場合には,医師の行為を代行する看護師を置くことも考えられます。しかし,この場合も,医師が十分にその立場に求められる務めを果たせぬまま,生涯の終わりに至るまで医師であり続けることに変わりはありません。
医師が健康を損ない,深刻な状態に立ち至った場合,これまでにも見られたように,地域医療が停滞し,患者の暮らしにも様々な影響が及ぶことが懸念されます。こうした事態を避けることは出来ないものだろうかとの思いが,胸に去来することもあります。
始めにも述べましたように,医師法の下,医師は医療に関する権能を有します。
そうした中で,このたび我が国の長い医療の歴史を改めて振り返りつつ,これからも医師がどのような時にも患者と共にあり,相たずさえてこの国の未来を築いていけるよう,そしてその務めが常に途切れることなく,安定的に続いていくことをひとえに念じ,ここに私の気持ちをお話しいたしました。
みなさまの理解を得られることを,切に願っています。
(元の文章)
Twitterで話題になっていました。これは面白かったです。
楽譜には、作曲家からの指示が細々と書かれていますが、時に謎な指示があります。例えば、「指揮者は突然痙攣に見舞われたかのように硬直し、譜面台をつかんで背後の床に頭を向けて倒れる」みたいな指示です。現代曲に多いです。「ティンパニーに頭を突っ込む」みたいに有名なものもありますが、初めて知った斬新な指示もあり、読んでいて思わず吹いてしまいました。
エリザベート国際音楽コンクールで作曲グランプリを受賞した酒井健治さんから、私が結婚するとき (※現時点では予定なし) お祝いに 8小節作曲してあげると言われているのですが、そのときの楽譜の指示は無茶ぶりじゃないことを祈っています。
作曲家の酒井健治さんのツイートで、「ファミリマートの主題による変奏曲」という曲を知りました。聴いてみると面白いですね。
上記の動画とは異なりますが、下記の試みも楽しくて、出来栄えが素晴らしいです。併せて紹介しておきます。
Wikipediaで遊んでいたら、、面白いサイトを見つけました。
下ネタっぽい地名とか、人名地名とか、面白いですね。
あと、下記リンクから各地方の難読地名へのリンクがありますが、ほとんど読めませんでした。
Amazonで購入した金額の合計額を簡単に知る方法があるらしいです。
試しにやってみたら、2002年に医師になってからこれまでで、5850247円でした。計算すると、一ヶ月当たり 35000~40000円くらいになります。もっと CDとか本とか沢山買っているイメージがあったので、意外でした。
ただ、日本で手に入らないマイナーな医学書をイギリスやアメリカのAmazonで買っているので、実際にはもう少し利用していると思います。
2015年2月19日、イギリスの Birminghamで行なわれるワークショップに参加するつもりでした。しかし、参加できない事態に陥っていることに、出発する日に気付きました。
経緯
①2015年1~3月に毎月やっているワークショップに 2014年11月に申し込む。
②担当者から「お前、日本から毎月来るのは大変だろう。1月分は受ける必要がない、2月分は受け付けた。出来るだけ少ない回数で済むように調整する。追って連絡する」とメール
③12月19日に問い合わせメールすると、「クリスマス/正月休暇に入るから、1月6日まで対応できない」と自動返信 (I work 3 days per week. In addition, I shall be absent during the Christmas & New Year “shut-down”. I shall next be in the office on Tuesday 6th January.)
④2015年1月20日に相手が「最近 “overseas visitor visa & credentials checking procedure” が導入されて、大学でワークショップを受けるための手続きに 3ヶ月かかる。だから今回は来るな。7月の連続 3日間にするか、オンラインにするか、選んでくれ」とメール→spam filterで気付かなかった上、spam box内のメールを全削除
⑤2月17日に私が「場所とか時間の詳細を教えてください」とメール
⑥相手が「1月20日にメールしているぞ。その時のメール内容について、PDFファイルを添付するよ」とメール→spam filterへ
⑦旅立つ直前になっても連絡がないので、焦って spam filterをチェックし、2月17日のメールに気付く。1月20日のメール内容も知る。
せっかく、航空券、ホテル、コンサートを予約しているので、旅行してこようと思います。どちらにしても、貰ったメールが 1月20日だったので、ワークショップ 1ヶ月前を過ぎていますから航空券を予約していました。
職場には、有給休暇を使う旨を伝えました (外来は全て閉じてありました)。もともと全額自腹の予定だったので、金銭的な問題もありません。
ということで、公用の旅行が急遽観光旅行に変わりました。
以下、旅程です。
2月18日 (水) 9時45分羽田空港発 BA008 → 2月18日 13時20分ヒースロー空港着 ヒースロー空港→Marylebone駅 (約1時間) 15時15分Marylebone駅発→17時2分 Birmingham Snow Hill着
2月19日 (木) ワークショップ Birmingham観光, コンサート
2月20日 (金) 11時10分Birmingham New Street駅発→12時34分London Euston駅着, ハンテリアン博物館, コンサート
2月21日 (土) Euston駅→ヒースロー空港 (約1時間) 12時55分ヒースロー空港発 BA005 → 2月22日 9時35分成田空港着
個人的には、ハンテリアン博物館が一番楽しみです。
偽科学雑誌について、過去にブログに書きました。
私にも日々こうした雑誌から投稿を勧誘するメールが依然として届きます。鬱陶しいことこの上ないです。
多くの科学者がそう思っているようで、メールを送ってきた偽科学雑誌にクレームを書いた論文を投稿する者が現れました。
なんと、”Get me off Your Fucking Mailing List” という言葉を延々と書き連ねただけの論文。図もすべて “Get me off Your Fucking Mailing List ” で統一されています。そして、それが論文として受理されてしまったのです。こういう雑誌は、論文内容に関わらず受理されるということが証明されたわけですね。
この話だけなら笑い話ですが、でたらめな内容をこういう雑誌に投稿して、「科学論文として受け入れられている」とか主張する輩が出てくることが容易に予想されます。騙されないようにしないといけません。
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(参考)
・Fuckとだけ書かれた論文がアヤシイ学術誌に受理されたと話題に
今日もいつも通り医学雑誌の新着論文をチェックしていました。そうしたら、Lancet誌の Online first のコーナーにある “Extended duration dual antiplatelet therapy and mortality” という論文のタイトルが・・・。
The Lancet
論文投稿に関連したいくつかのネタの紹介。
①アブストラクトの話
論文には、通常抄録 (abstract) がついています。雑誌によってまちまちですが、論文のスタイル毎に文字数の制限が決められています。最短の論文はどのくらいだったか記されたサイトを知りました。
どうやら、論文タイトルを疑問形にするのが、この手の短い抄録を作るポイントみたいです。医学論文では、“structured abstract” という形式で書かれることが多いので、なかなか機会がないかもしれませんが、チャンスがあれば一度試してみるのも面白いかもしれません。
②英文校正会社
私が初めて英文校正を受けた時、医局の先輩に聞いて使った英文校正会社の英文が気に入らず、金を払った上で別の英文校正会社に頼みなおす羽目になりました。その時、会社によって結構クオリティやスピードに差があることを知りました。最近、比較したサイトがあることを知ったので、紹介します。
③剽窃チェック
小保方騒動で、論文の文章が過去の論文の盗用である「コピペ論文」が注目を集めました。ところが、2~3行程度なら書いた文章が意図せず過去の論文と似ていることもありえますし、そのことで剽窃の疑いをかけられるのはつまらないことです。
それを防ぐために剽窃チェックソフトが市販されていますが、結構な値段します。
私がいつも英文校正でお世話になっているエディテージ社が、剽窃チェックサービスを始めたらしいです。小保方騒動はこんなビジネスを生み出していたのですね。
私は 2008年9月からブラウザは Google chromeを使っています。動作が軽いですし、非常に気に入ってます。。
さて、その Google chromeは、拡張機能が充実していて、他のブラウザ同様、ブラウザを使いやすくカスタマイズできます。例えば、”Webpage Screenshot” という拡張機能 を使えば、ブラウザで読み込んだページのスナップショットをワンクリックで撮ることができます。こうした拡張機能のインストールは一瞬で終わります。
今日、偶然「アシスタント医学文献」という拡張機能を見つけました。
この拡張機能は、pubmedで論文を調べた時、雑誌の impact factorや論文 pdfへの直リンクを表示してくれます。使ってみると、とても使い勝手が良いです。ブラウザが Google chromeの方は、是非使ってみてください。
アシスタント医学文献 (画像サンプル)