ブラームスの音符達

By , 2006年5月20日 9:06 PM

最近は、「ブラームスの音符たち (池辺晋一郎著、音楽の友社)」という本を読んでいます。ブラームスは、近代外科学の父「ビルロート」の親友であったことも有名です。医師として少し親近感がわきます。

彼は「髭のあるブラームスと髭のないブラームス」という例えどおり、堅苦しいアカデミックな雰囲気の曲と同時に、聴きやすい曲も多く作曲しています。バッハからブラームスくらいまでの時代の曲は、表面上とても心地良く聞こえるように書いてありながら、曲の中にさまざまな工夫、トリックを見ることが出来ます。バッハ以前の音楽は、曲の構造としてはやや単純で、ブラームス以降は例外はあるものの、すこし取っ付きにくい作曲家が多い印象があります。論文を書くときは、だいたいバッハの無伴奏ヴァイオリンのためのソナタかベートーヴェンの弦楽四重奏曲を聴きながらで、心が落ち着きます。

音楽について勉強して、ある程度曲の構造が見えるようになると、建築物を見るような「構造美」を知ることが出来、新しい感動があります。井福部昭はピカソの言葉を引用して、「鳥の声は聞いているだけで心地良い。音楽もそれで良いではないか」と述べていますが、確かにそうではありながら、人によっては、より知的好奇心を満たす鑑賞の仕方もあると思うのです。そもそも、井福部昭氏が、音楽を深く知った上で鑑賞していた人なのですから。

モーツァルトのCD全集は、ようやくオペラを残して全部聴きました。今は、オペラを聴いていますが、本当は解説本を読みながら聴きたいところです。車での通勤途中に聴いているので難しいところですが、いずれまた聴きなおしたいと思っています。結構、いろいろな曲が気づかないように使いまわされていたり、他の作曲家の曲と似ている部分があったり、聴いていて飽きません。

話は変わりますが、実家の近くから、狂牛病の牛が見つかって少し驚いています。
(参考)http://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/04/h0419-2.html

Post to Twitter


Panorama Theme by Themocracy