驚異のボウイング
昔は世界で数人しか弾けなかったパガニーニの難曲を今では芸大の入試で弾かされる時代となっていますが、それだけ演奏技術の向上がありながら、難しいテクニックというのが存在します。
パガニーニのカプリス第5番は、楽譜に忠実に弾くとすると、最初の音階が終わった後の速いパッセージのボウイングはリコッシェで弾かないといけません。しかし、私の先生の話では、弾ける人は「芸大時代は同級生に一人いた」レベル。世界でも珍しいでしょう。ほとんどの人は、違う奏法で弾いていますが、アレクサンダー・マルコフなどはきちんとリコッシェで弾いています。音量を維持するのが大変のようです。
他に、ダウンボウで弓を跳ばすテクニックもあり、これも私の先生によると、芸大の同級生に出来たのが一人だったそうです。Heifetzが得意にしていました。
・Jascha Heifetz plays Hora Staccato
他にお薦めは、レオニード・コーガンのパガニーニです。左手も右手も完璧だと思います。私が持っているビデオと同じ動画がYoutubeにありました。
・Kogan Paganini
コーガンは好きな演奏家で、カルメンファンタジーも圧巻の演奏です。
・Wachsmann – Carmen Fantaisie, Leonid Kogan