日フィル 第590回定演

By , 2007年5月10日 11:54 PM

日本フィルハーモニー交響楽団
第590回東京定期演奏会

5月10日(木) 19時開演 東京オペラシティ
1.歌劇≪魔笛≫より序曲(モーツァルト)
2.交響曲第36番≪リンツ≫(モーツァルト)
3.ピアノ協奏曲第2番(ベートーヴェン)
4.幻想曲≪フランチェスカ・ダ・リミニ≫(チャイコフスキー)
指揮:Alexander Dmitriev、ピアノ:Eric Heidsieck
日本フィルハーモニー交響楽団

モーツァルトの演奏は非常にドライでした。フレーズ終わりの音の処理に余韻がなく、余り好みではありませんでした。

ピアノ協奏曲第2番は、素晴らしい演奏でした。ハイドシェックは、第1,3楽章では、余り拍感がなく、気にかかりましたが、緩徐楽章ではこの上ない美しさで、演奏会で涙がこみ上げてきたのは生まれて初めてです。ドミトリエフのドライな演奏が、かえってハイドシェックのソロを引き立たせました。アンコールは、バースデーソングとその変奏。

チャイコフスキーではドミトリエフの凄味を感じました。途中のクラリネットソロで泣かせ、更に最後の盛り上がりは圧巻でした。

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先輩の話

By , 2007年5月10日 11:18 PM

電気生理専門の I先生と最近飲む機会が多いです。I先生とは、お互いに音楽が好きで、話が合うのです。

I先生は、ベートーヴェンの「田園」が好きなのだとか。その理由を語ってくれました。

 俺は喘息持ちだったんです。でも、俺の実家は、東北で、昔は病院なんて夜はかかれなかったんです。夜発作を起こすと、朝病院が開くまで待つしかなかった。

お袋が、辛いのを紛らわすために、発作中いつも田園のレコードをかけていてくれました。俺はその田園を聴きながら、朝を待っていたんです。

東北は今も医者がいない。だから、東北地方に戻って、医者をやりたい。故郷に恩返しがしたいんです。

深刻な事情に、聞いていて胸が痛くなりました。

しかし、「東北で医者をやるのは辞めた方が良い。先生が専門の電気生理なんてやる機会ないよ。一般の内科疾患の診療に追われて、こき使われるだけこき使われて捨てられるだけだよ。」

と、止めました。彼の崇高な志はわかるのですが、状況が悪すぎます。専門分野に専念出来る環境を与えれば、素晴らしい業績を残すことが出来るでしょうが、野戦病院では才能を埋もれさせてしまいます。

現在も、東北の医師不足は深刻です。しかし、埼玉では言うに及ばず、東京でも医療崩壊が始まっています。I先生は、都内の病院で、白紙の小切手を渡され、勧誘されたことがあるそうです。既に医師不足に陥り、そのような方法で医師を勧誘していたのは、○○区、△△区・・・。次の医療崩壊が危ぶまれる地域なのかもしれません。

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モーツァルト:ヴァイオリンソナタ

By , 2007年5月6日 10:57 PM

モーツァルトのヴァイオリンソナタは、聴きやすい曲が多く癒されます。モーツァルト、ベートーヴェンはボロが出やすいので、専門家にとっては、良く試験の課題曲になるそうです。

最近、クラシカというクラシック専門チャンネルで、アンネ・ゾフィー・ムターがモーツァルトのヴァイオリンソナタを演奏しています。

私は、ムターはあまり好きではありません。ベートーヴェンの演奏について、行儀が悪いと思うし、音楽が非常に人工的すぎると思うからです (もう少し、自然、この世界の美しさを表現した方が良いと思う)。

ただ、今回のモーツァルトはとても楽しめます。何といっても、遊び心がいっぱいです。型にはまらないところが面白くって良いです。

これまで、私が好きなモーツァルトの録音は、F. P. Zimmermann/Alexander Lonquichのスタンダードな録音や、ヴァイオリニストのボウイングは少し衰えているけれども Szymon Goldberg/Radu Lupuの優しい演奏、古楽器の Hiro Kurosaki/Rinda Nicholsonなどでした。Heifezの甘い音も好きですが、全曲録音ではありませんね。そうそう、定番の Grumiauz/Haskilも忘れてはいけません。

今回のムターの演奏は、Salvatore Accardo/Bruno Caninoの録音のように、所謂「面白い演奏」として、わくわくしながら聴ける演奏としてお薦め出来ると思います。好みは分かれると思いますが。

ベートーヴェンのヴァイオリン曲のお薦め演奏家は難しいですね。

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失敗談

By , 2007年5月6日 10:45 PM

朝、仕事に行く途中に傘を買って、行きの電車の中に忘れました。

傘そのものの損失より、「何のために傘を買ったのか」と自問自答して凹みました。

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哀しい色やね

By , 2007年5月2日 7:27 AM

私が毎日チェックするブログ、「産婦人科残酷物語Ⅱ」で、ある日「哀しい色やね」というエントリがありました。涙がこみ上げるような内容でした。

その後、読売新聞から取材があったとブログに書かれていました。

4月30日の読売新聞を購入し、社会面での新連載「医の現場」で記事を確認出来ました。勤務医開業つれづれ日記-「医の現場 疲弊する勤務医 (1)「医師逮捕」心キレた」 産婦人科残酷物語 Ⅱ-で、記事について詳しく知ることが出来ます。

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ESNR2007

By , 2007年5月2日 6:55 AM

4月30日、European Society of Neuroradiology (ESNR) の英文抄録締め切り日でした。

教授は「毎年締め切りが延びるのに、今年はしっかりしてるわ」と休日出勤で、手伝ってくださいました。私は、当直の合間での作業であり、私が抜けている間は、教授一人で作業することとなってしまい、申し訳なく思いました。

夕方、「やっと、出来上がった!」とアップロード。無事登録手続きが出来ました。後は、5月31日に合否が通知されます。合否は先方の判断することです。

22時頃、少し時間が出来たときにESNRのサイトにアクセスしてみると「NEW!!! – Deadline for abstract submission May 13, 2007」と書かれていました。夕方には、締め切り延びてなかったのに!

そして、その日はハードな当直で、ほとんど仮眠すらとれませんでした (ダブル・パンチ!)。夜は、不整脈、不整脈、脳梗塞、心筋梗塞・・・とひっきりなし。

研修医がこの 4月から働き始めたばかりで、まだあまり戦力にならず、春先はより当直がハードです。研修医も理想と現実のギャップに驚きながらも、「早く戦力になれるように」と頑張っています。彼らのためにも、この労働環境を何とかしないといけません。

今日も当直です。ただ、ゴールデンウィークに岡山から友人が遊びに来てくれるので、それが楽しみです。でも、ゴールデンウィークにも当直入っているんだけど・・・。

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