ベートーヴェンの肺炎説

By , 2007年9月6日 10:00 PM

馬券オヤジ氏からの情報。

 ベートーベン、肺炎治療で死期早める? 法医学者が仮説
2007年09月06日20時58分

ドイツの大作曲家ベートーベン(1770~1827)が死の約4カ月前にかかった肺炎の治療が死期を早めた可能性が高いとの仮説を、遺髪を鑑定したオーストリアの法医学者がまとめ、米カリフォルニアのサンノゼ州立大のベートーベン研究専門誌の最新号に掲載した。

仮説を発表したのはウィーン医科大のクリスティアン・ライター教授。00年の米研究機関による遺髪鑑定でベートーベンが鉛中毒だったとの結果が出ていたが、ライター氏は特殊なレーザーを照射する方法でさらに詳しく分析。毛髪が1日に0.3~0.4ミリ伸びる性質を利用し、肺炎などの治療が行われた約4カ月間について、鉛の量の推移を調べた。

ライター氏によると、医師が肺炎の治療に処方した薬には微量の鉛が含まれていた。その後、大量にたまった腹水を、腹部に針を刺して計4回抜いた。傷口にも鉛を含有するクリームが塗られた湿布が使われた。鑑定の結果、それぞれの治療直後に遺髪の鉛の量が著しく増えていたのが確認されたという。

医師はベートーベンの肝硬変が悪化していたのを知らずに、当時では普通だった方法で治療したという。ライター氏は「治療で体内の鉛の量が増加、肝臓が機能しなくなり、死に至った。別の治療を施していれば、数カ月以上長く生きたかもしれない」と主張する。

これに対し、他の研究者らは毛髪鑑定だけでは不十分でさらに詳細な分析が必要としている。

ベートーベンは肺炎治療以前に鉛中毒になっていたとみられ、長年苦しんだ聴覚障害と鉛中毒との関連も指摘される。

昔、「ベートーヴェンの遺髪 (ラッセル・マーティン著、高儀進訳、白水社)」を読みましたが、遺髪の鑑定者らのグループらの報告のようですね。論文の雑誌名がわからないのですが、暇なときに探してみようかと思います。

ベートーヴェンの遺髪があるのに、DNA鑑定結果が騒ぎにならないのは、アルコール性肝硬変なので、DNA鑑定では診断に至らないのかな?と思っています。また、耳硬化症だったとすれば、難聴の原因もDNA鑑定では診断が付かないでしょう。

この肺炎治療云々という話は、眉唾だと思っています。抗菌薬のない時代、肝硬変末期で肺炎になったとすれば、肺炎自体か、低アルブミン血症に伴う心不全の合併で短期間のうちに直接死因になっていた可能性が高いと思うからです。この全身状態の肺炎で、抗生剤なく4ヶ月の治療が続くというのは、考えにくいと思います。とはいえ、実際に論文を読んでみないとなんともいえないのですが。

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祝!内科認定医

By , 2007年9月6日 9:04 PM

色々宿題が溜まっていましたが、予定の期限をオーバーしながらも、着々とクリアしています。ヨーロッパに発つまでには、全部何とかしないと。

国際学会のポスター原稿を昨日仕上げ、業者に渡しました。まだ、ミスが多いので校正の段階で直すことになりそうです。

また、今朝4時までかけて、論文を一本仕上げました。

その他、査読が終わって修正が必要な論文2本のうち、1本を修正しました。

ヨーロッパに発つまでは、突っ張るしかありません。そのために日記の更新が遅れていますが、その分ヨーロッパ旅行記楽しみにしていてください。私もジェノヴァでは暇な日を少し作り、体を休めるつもりです。

今日、内科学会から通知が来て、内科認定医試験が通っていました。合格です。次は神経内科専門医ですね。大変な試験ですが、それで試験関係はしばらく打ち止めになりそうなので頑張らないと。

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