憧れ
趣味を楽しみながら、日々過ごせると良いな・・・と常日頃思っています。趣味を仕事にするのも一つの方法かもしれませんが、そうすると趣味としての楽しみを失うことになるかもしれません。私の叔父は読響の奏者だったので、私の母が私を音楽家にしようかと相談したとき、「仕事にしてしまうと、音楽が楽しめなくなる」と反対だったそうです。そのこともあり幸せなことに音楽を趣味のままにしておくことが出来ました。私の母は、その後、別の医師をしている叔父に私を医師にしたいと相談し、またもや反対されたそうです。「これからは医師にとって過酷な時代になるから」というのが理由だったそうですが、紆余曲折があり、私は自分で医師になる道を選びました。
実際に医師になって思うのですが、多忙のため実際趣味を楽しんでいる医師は少数だと思います。仕事一筋という姿勢は、格好良いとは思います。ただ、趣味を楽しんでいる医師にも、仕事一筋の医師にもそれぞれ素晴らしい方がいますので、どちらが良いとは言えません。また、趣味を楽しんでいる医師から趣味を取り上げたら、仕事のパフォーマンスも落ちることは確実でしょう。
という前振りは、あるヴァイオリン製作者の論文を紹介するためのものです。Franjo Kresnikというヴァイオリン製作者がおり、何とその人は医師であったというのです。