神経学の源流1 ババンスキーとともに-(5)
第6章は小脳症状についてです。特にオリーブ橋小脳萎縮症 (OPCA) について扱われます。OPCA という疾患概念を提唱したのは、デジェリーヌとその弟子のアンドレ・トーマです。デジェリーヌは Babinski の8歳年上で、シャルコーの僚友 Vulpian の弟子です。デジェリーヌは脳梗塞に伴う舌下神経麻痺で「デジェリーヌ症候群」として、またDejerine-Sottas 症候群に名前を残しています。有名なのは彼の妻 Augusta Klumpke (1859-1927) が女医では初めてのアンテルヌとなり、女性の医学分野への進出を象徴する人物であったことです。
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