ゴールドベルク
「Szymon Goldberg, Netherlands Chamber Orchestra, The Philips Recording」という CDを聴きました。
シモン・ゴールドベルクはヴァイオリンの名教師カール・フレッシュ門下でしたが、フルトヴェングラーの招きで20歳でベルリン・フィルのコンマスになり演奏活動を続けました。ところがナチスに追われベルリン・フィルを退団。太平洋戦争では日本軍の捕虜となりました。終戦後はアメリカで活躍されたらしいです。奥様は山根美代子という日本人ピアニストで、夫婦で録音も出しています。
ゴールドベルクは、モーツァルトのヴァイオリン・ソナタをリリー・クラウス、その後ルプーと録音していて、特にルプーとの録音が私は好きです。
今回聴いたCDは、指揮者としての演奏が大半で、一部弾き振りもしています。演奏には、暖かみと凛とした気高さが共存していて、ゴールドベルクの魅力がしっかり出ていると思います。
この8枚組のCDの中には、モーツァルトのピアノ協奏曲も録音されていたのですが、ソリストのヘブラーの演奏も素晴らしかったです。様式感がしっかりしていて、繊細な所までこだわりもみてとれます。ヘブラーの他の録音も聴いてみたいと思いました。