6月19日19時13分配信 読売新聞
大日本住友製薬は19日、国内初の馬向けの胃潰瘍(いかいよう)治療薬を7月1日に発売すると発表した。
国内の現役競走馬の半数以上がストレス性の胃潰瘍とみられており、競走馬にとっては朗報になりそうだ。
この治療薬は人間向けの胃潰瘍薬と同じ成分を含み、動物薬大手の米メリアルが製造し、大日本住友が販売する。海外では20か国以上で売られているが日本では未承認だった。これまで日本では馬の胃潰瘍の治療に、人間の薬を転用するケースが多かった。
大日本住友によると、競走馬は緊張を強いられるレースや日々の調教、長距離の移動などで、強いストレスにさらされている。
獣医師による内視鏡を使った最近の臨床結果では、少なくとも半数以上が胃潰瘍を発症していたという。
馬も胃潰瘍になるとはびっくりですね。とはいっても、人間と動物の罹患する病気は驚く程似ているらしいですよ。まぁ、精神疾患は別として・・・。
胃潰瘍は、昔から、ストレスや胃酸などの攻撃因子が防御因子を上回って起こると考えられてきました。治療には、胃酸を抑える薬としてプロトンポンプ阻害薬や H2ブロッカー、防御因子を強化するための粘膜保護薬などを用います。最も強力でエビデンスが豊富なのがプロトンポンプ阻害薬です。
今回発売になる薬をネットで調べると、「ガストロガード」という名前で、ベースはプロトンポンプ阻害薬です。しかし、そのプロトンポンプ阻害薬はオメプラゾールで、アストラゼネカ社の薬なのです。大日本住友製薬の薬ではないのですね。この辺の事情を、ちょっと面白いと思いました。
ちなみに、大日本住友製薬の製品一覧を見ると、タガメットというH2ブロッカーはありますが、ヒト向けのプロトンポンプ阻害薬は販売していないようです。
ちょっとした疑問なのですが、馬にもピロリ菌は感染するのでしょうか?また、除菌なんていう話もあるのでしょうか?今度しゃんでりあの君に聞いてみたいと思います(しゃんでりあの君は、人間のお医者さんなのですが、馬の腸閉塞を救命したことがあるのです)。
6月18日19時42分配信 読売新聞
ドイツ在住のバイオリニスト、樫本大進さん(30)が、世界トップクラスのオーケストラ、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のコンサートマスター(第1バイオリンの首席奏者)に内定したことが18日、明らかになった。
近く契約を結び、正式に発表される見通し。樫本さんは9月から一定期間の試用を経た後、楽団員の3分の2以上の賛同を得られれば、正式に就任する。
ベルリン・フィルには3人のコンサートマスターがおり、安永徹さん(57)が1983年から今年3月に退団するまで、そのうちの1人を務めていた。同楽団の日本人はほかにもビオラ首席奏者の清水直子さん、バイオリン奏者の町田琴和さんがいる。
樫本さんはロンドン生まれ。3歳からバイオリンを始め、ドイツ・リューベック音楽院に入学してザハール・ブロン氏に師事した。1996年にロン・ティボー国際音楽コンクールなどで優勝し、ドイツを拠点にヨーロッパ、アジアでソリストとして活躍している。
樫本大進さんの演奏会には私も何回か行ったことがありますが、正確なテクニックと豊かな表現力、音の柔らかさが魅力です。
彼を知る演奏家は、皆彼の性格の良さを挙げます。誰からも好かれる人柄であるようです。これはコンサートマスターをする上では絶対の条件です。彼ならば適任なのではないでしょうか。
最近の楽曲には、コンサートマスター(コンマス)のソロ・パートが多いのですが、彼の技量があれば、聞かせ所として観客を魅了できるでしょう。
それにしても、天下のベルリン・フィルのコンマスとは凄いですね。応援しています。
以前、出産で日程が変更になった女流タイトル戦についてお伝えしました。その対局が、6月 18日に行われました。
マイナビ女子オープン 矢内理絵子女王-岩根忍女流二段
割と直線的な将棋になりました。岩根忍二段が優勢と解説されましたが、徐々に差が縮まり、矢内理絵子女王の逆転勝ち。岩根二段は出産後の対局を白星で飾れず残念でした。とはいっても、ブランクを感じさせない対局でした。
マイナビ女子オープンといえば、昨年のある対局を思い出します。
竹部さゆり三段−野田澤彩乃1級
18手目に後手5四歩とうっかり。金をタダで取られた上、龍まで作られてしまいました。まるで、自分の将棋を見ているかのようでした。タイトル戦でこんなポカが発生するとは・・・。本人にはトラウマになりそうです。
2009年の世界コンピュータ将棋選手権で優勝した GPS 将棋が無料配布されていて、ソースコードも公開されています。私のパソコンのスペックだと難しいかもしれませんが、ハイエンドのパソコンを持ってらっしゃる方ですと、インストールすると楽しいかも知れませんね。
でも、2008年の選手権で優勝した激指は、アマ名人に勝っているくらいですし、我々素人がもうコンピューターに勝てる時代ではありません。
プログラマである馬券オヤジ氏がソースを見て何というか聞いてみたいです。
GPSshogi
「勝ち続ける力(羽生善治+柳瀬尚紀、新潮社)」を読み終えました。羽生善治と柳瀬尚紀氏の対談をまとめた本です。柳瀬氏は難解で知られるジョイスの翻訳で有名です。
Continue reading '勝ち続ける力'»
8月 29-31日に、馬券オヤジ氏と北海道旅行を企画しています。今日もチャットで大盛り上がり。
8月 29日に、仕事を終えてから札幌へ。とりあえず飲むのでしょう。
8月 30日は私の誕生日なのですが、すずらん乗馬クラブで乗馬をしようかななんて思っています。この乗馬クラブのサイトにある、コラムが結構面白いです。特にお気に入りはワインと馬について。
ワインと馬たち
その後は、多分ノーザンホースパーク。夜は、昨年羽生名人と渡辺竜王が死闘を繰り広げた洞爺湖万世閣に宿泊しようかと思っていますが、まだ未定です。飲むことだけは確定しています。31日に東京に戻る予定です。
旅行は企画しているときが楽しいですね。9月上旬には、ドイツ旅行を検討中です。
6月 13日に学際企画による遺伝子解析超基本講座に参加してきました。10時から 16時までみっちり講義で、結構疲れました。
場所は信濃町の東医保険会館。信濃町駅には初めて行ったのですが、怪しい教団施設が乱立していました。宗教って金になるんですね。
今回は超基本講座でしたが、PCR法の原理程度の内容は知っていることが前提で、実際に行うにあたってという話が主体でした。簡単に内容を書いておきます。
遺伝子解析超基本講座
1. 遺伝子解析実験を上手く運ぶための基礎知識
2. DNA解析実験の立ち上げ入門
3. DNA・RNAの抽出
4. PCRによる断片の増幅
5. 電気泳動
6. 変異・多型解析
7. シークエンシング
最初の方は基本的な内容でしたが、特に PCRにおけるプライマーの設計は勉強になりました。プライマーの長さだとか、GC含量だとか、Tm値の計算なんてのは、実際にまだ実験をしたことがない者にとっては、新鮮でした。
シークエンシングの話も面白かったです。所謂、古典的な方法だと Sanger法を用いていたのですが、ヒト DNA 30万塩基を 1回読むのにかかる時間は、1996年の機械で約 5000年、2002年の機械で約 5年。ところが 2006年に超高速シークエンサーが登場し、2006年に約 15日、2007年に約 6日と飛躍的に時間が短縮されました。数年以内には、何時間かで読むことが出来るようになりそうです。技術の進歩は凄いですね。
講師の大藤道衛先生は著書をたくさん執筆されていて、話が整理されていました。また、実践的でした。講習が終わってから、質問コーナーには実験ノートを持った研究生達が集まりました。大藤先生は、その結果を見ながら、どうして上手くいかないかを的確に指摘し、失敗を回避する方法を指導されていました。私は、Nested PCRについて質問しました。「神経内科の分野では、髄液からの結核菌の検出には Nested PCRを用いるべきだと良く言われるのですが、かなり感度が違うのでしょうか?」と質問したのですが、大藤先生によると、Nested PCRは古い方法だし、Real time PCRでも感度が十分なので、無理に Nested PCRにこだわる必要はないのではないかとの話でした。
散々勉強して、頭から湯気が出ていたため、練馬の「海峡」で一杯飲んで帰りました。鮎の塩焼きが美味しかったし、「田酒」「司牡丹」も最高でした。
将棋のタイトル戦が行われた宿を集めたブログを見つけました。
将棋の旅籠屋
こうした旅館に行って、温泉に使って、ヘボ将棋でも打てたらなぁ・・・なんて思います。将棋の場合は相手が必要になってくるので、なかなか簡単にはいかない訳なのですが、いつか行ってみたいです。
「オランダには何故 MRSAがいないのか?-差異と同一性を巡る旅- (岩田健太郎・古谷直子著、中外医学社)」を読み終えました。
Continue reading 'オランダには何故MRSAがいないのか'»
今回紹介するのは、ヴァイオリニストのレオニダス・カヴァコスです。
私は、以前カザルス・ホールで行われた JTアートシリーズで演奏を一度聴いたことがあります。確か、カルテットでモーツァルトを弾いたのだったと思います。
音が凄く洗練されていて、ボウイングの綺麗な方だなと思っていたのですが、曲によっては全然荒々しい一面もみせてくれます。
Youtubeにカヴァコスがパガニーニを演奏する動画がいくつかあったので紹介しておきます。パガニーニかくあり・・・です。
Continue reading 'レオニダス・カヴァコス'»