「クララ・シューマン 愛の協奏曲」の感想

By , 2009年8月10日 7:44 AM

先日紹介した「クララ・シューマン 愛の協奏曲」という映画を昨日観に行ってきました。

渋谷の BUNKAMURAにあるル・シネマという映画館だったのですが、久しぶりの渋谷でした。

映画が始まる前に、他の映画の予告編がたくさん上映されて、「つまらなそうな映画が多いなぁ・・・」と少し興醒め。日常生活を描いた何を言いたいんだかわからない映画や、ストーリーのつまらなさを戦闘シーンで誤魔化した映画なんて、客もすぐに飽きそうな気がします。

肝心のクララ・シューマンの映画については、思ったほどではありませんでした。最初に興醒めしたのが、ピアノの演奏シーンで、ピアニストの指と音が合っていなかったところ。更に、演奏時のピアニストの手の形も明らかに素人です。音楽映画なのですから、それなりのクラシック通が客層な訳で、ディテールにはこだわって欲しいと思いました。

映画の前半は、あまり内面的な描写がなく、内容もやや密度も低かったように思います。後半になるにつれて、クララ、ロベルトの葛藤が高まっていき、それにブラームスを交えた三人の苦悩が映画を盛り上げていきました。それに関する演技は、十分評価に値します。三人の思いが頂点に達して映画は終わり。最後に派手な演出はありませんでしたが、この映画らしくて良いと思いました。

総評ですが、映像と音楽がずれていて、音楽にあまり感情移入ができない点を考えると、映画館で大音量での音楽を楽しむ映画ではなさそうです。DVDが出たら家でじっくり観るのが良いのかなと思いました。

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