選挙を「数学的に」考えてみよう!

By , 2009年8月28日 7:30 AM

Newton 10月号の「選挙を『数学的に』考えてみよう!」という特集が面白かったです。

まず、それぞれの投票者が合理的な選択をしているのに、投票者から一番支持されていたものが多数決で選ばれなかったり、結果が得られなかったりすることがあるのです。これを「コンドルセのパラドックス」ないし「投票の逆理」と呼びます。思ったより多い頻度で起こるようです。

また、コンドルセの逆理を解決するために、全体の候補での多数決を行わず、1対1で候補の多数決を繰り返していくと、投票の順番で結論が変わってしまうことがあります。これを「アジェンダパラドックス」と呼びます。投票の順番で好きなように結論が誘導出来てしまいますね。

デュヴェルジェの法則」は、選挙区の定数に対して、有力な候補者が定数 +1に近づくという法則です。そうすると、定数1の小選挙区制では、有力な候補者が 2名ということになり、二大政党制に近づくことになります。

他には、「当確」の概念についてなども紹介されていました。

文章で書くとわかりにくいのですが、Newtonには図が豊富にあり、理解しやすいようになっています。直接候補者選びに役に立つわけではありませんが、選挙前に一読されてみてはどうでしょうか?

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裁判

By , 2009年8月28日 7:04 AM

2007年 3月に、日大医学部の学生がガス爆発を起こした事件について紹介しました。

その裁判が、阿蘇山大噴火氏の裁判傍聴記で記されていました。動機が非常に立派だったのだけど、後の考えの短落さとのギャップが凄いです。動機は下記。

阿曽山大噴火コラム「裁判Showに行こう」

 日大医学部5年、爆弾に走った理由は…

弁護人 「犯行の2週間前、医学部の教授と会食があったんですよね? それは全員が行うんですか?」
被告人 「3人ずつ。全員行います」
弁護人 「そこで、教授に何て言われたんですか?」
被告人 「“基礎医学をやるなら、ある程度の頭のレベルが必要だ。そのレベルに達してるのか?”と。そして、自分が基礎医学を極めたいという主旨を伝えると“そういうことをこの大学でやられても困ってしまう”と」
弁護人 「そう言われてどう思いました?」
被告人 「自分が今までやってきたことが否定されたような…悲しい気持ちになりました」
弁護人 「学生の7割以上は臨床医学の方をやるそうだけど…」
被告人 「臨床医学は大事ですが、それを支えるのは基礎医学なんだ、と問題意識を持ってました…」


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