頸部の注射痕

By , 2009年11月15日 7:57 PM

Neurology誌におぞましい論文が掲載されていました。シンガポールからの報告です。

鎮痛目的に使用する薬に Buprenorphineというオピオイドがあります。商品名でレペタンというと、癌診療に従事する多くの医師は使ったことがあるでしょう。

正しい使用法、正しい容量で使用すれば、状況によっては有用な薬なのですが、悲しいことに多くのオピオイド系薬剤と同様に依存症の患者が存在します。

この錠剤を自分で溶解して注射した患者が起こした脳梗塞をまとめたのが、今回の Neurology誌の報告です。注射痕が頸部にあり、頸動脈に注射したなどという乱暴なものもあり、にわかには信じられませんでした。日本では聞いたことがありませんが、シンガポールは薬物汚染が進んでいるんでしょうか?

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季節性?

By , 2009年11月15日 6:18 PM

当直をしていて、興味深い症例に遭遇しました。

今年 10月に発熱しインフルエンザ A型陽性であった (と本人が言っていた) 10歳代の患者が、発熱のため私が当直する病院を受診しました。インフルエンザ迅速キットで検査すると、インフルエンザA型陽性。

ひょっとすると、どちらかが季節性で、どちらかが新型だったのかもしれません。

ということは、都内でも新型に隠れて季節性が流行り始めているのかもしれませんね。まぁ、治療は一緒なので、それほど困ってはいませんが・・・。

話は変わりますが、昨日の当直では未だに治癒証明書を求める方が何人もいらっしゃって辟易としました。この証明書、医療機関に負担をかける反面、意味を持たないものです。厚生労働省も文部科学省も意味がないというお達しを出しているのに、学校にはきちんと届いているんでしょうか?

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