1月29日は仕事が終わって医局で日本酒二合ばかり飲んだ後、Shogi Barに行きました。移動中に methyl先生からメールがあり、飲みたいとのこと。待ち時間を Shogi Barで過ごして合流することになりました。
着いて早速、橋本七段と対局。途中で methyl先生が現ると、橋本七段は「早く終わらせますね」と言い、以後は鬼のような指し手。プロの凄さを実感しました。とはいえ、周りの方を見ていると、私より明らかに弱い方にも形にしてあげていて、相手が楽しくなる手を選んでいるのが明らかでした。そうして頂けると、また行きたくなります。
今回の対局の棋譜をアップしておきます。ほぼ 10秒将棋でしたので、非常に雑です。
みぐのすけ-橋本崇載七段
以前、「使い回しにまつわる独断と偏見に満ちた感想 」というエントリーを書きました。ベートーヴェンの初期の作品が、後期の作品にそのまま登場するという話です。1795年に作曲された「12の舞曲 WoO 13」が、1825年に作曲された弦楽四重奏曲第 15番に登場するという話でした。
・Beethoven – String Quartet No. 15 in A minor (2 of 6)
その時に紹介した旋律を更にベートーヴェンの別の曲で発見しました。1793年に作曲された「Allemande (Deutscher Tanz) WoO 8」です。旋律は多少変形されていますが、一部、調も和声も全く同じですね。
・Allemande by Ludwig Van Beethoven & Tulip by Heinrich Lichner – Claire Ko – Age 10
曲を聴いた瞬間、「あっ」と感じました。感動はふと瞬間に訪れるものです。
日本将棋連盟 のサイトにリンクがあり、理化学研究所で行われている将棋思考プロセス研究の被験者に応募してみました。
将棋を用いた脳研究:脳研究協力棋士 募集
2週間前に Web応募して以降、まだ連絡はないのですが、将棋にも脳科学にも興味があるので是非研究に協力したいと思っています。興味有る方は、応募してみてください。
2009年9月に iPhoneを購入してから、物珍しがって色々なアプリをダウンロードしてきたのですが、使うアプリと使わないアプリがはっきりと分かれてきました。良く使っているアプリを紹介しておきます。
・NatsuLion
iPhone用 Twitterクライアントです。直感的に使いやすいです。
・i英辞郎
英和/和英辞書です。英論文を読むときなど、ストレス無く使えます。
・柿木将棋
初段近い力があるように思います。勝ったり負けたり楽しめます。唯一の欠点は、電池の減りが異常に早いこと。
・MP2 plus Launcher
「イヤーノート」や「今日の治療薬」などが入ったパックを購入。「イヤーノート」は学生時代には使ったことがなかったのですが、検索もできますし、ちょとしたときに便利ですね。また、ジェネリック医薬品が増えてくると「今日の治療薬」は手放せません。
・MedCalc
医療現場での計算に非常に便利なソフトです。例えば、Ca補正値などの計算式をふと忘れても、Ca値とAlb値を入力するだけで補正してくれます。また、神経内科領域でよく使う ABCD2 scoreや CHADS2 scoreなども、該当項目をクリックするだけで点数を教えてくれます。各科領域に跨って必須です。
・momo
メモ帳です。パソコンと同期させて使います。パソコンでは、momo memo to self の右上にある「start momo」をクリックしてログインします。私は、神経学の教科書などを入力していて、備忘録として使っています。また、メーリングリストや医療系ブログで勉強になったことも、コピー&ペーストしていつでも引き出せるようにしています。メモの内容をメールすることもワンタッチです (私が入力してある内容を欲しがる研修医は多いんじゃないかな・・・)。仕事には手放せないアプリです。
・乗換案内
電車の乗換に。
・Dream Cocktail
カクテルの情報がお手軽に。
・その他
最初から入っているアプリも使うものと使わないものが分かれました。使う物を挙げます。「カレンダー」は、googleカレンダーと同期 させて使っています。「連絡先」は電話帳なので当然使いますね。「マップ」は現在地を教えてくれるので、道に迷った時とか、初めての土地とかで便利です。「You tube」はたまに見ますし、「iPod」もよく使います。メールや電話は、Docomoを使うことが多いので、iPhoneではあまり使わないかな・・・。
使うと思ったのにあまり使わなかったのは、「MedRef」。これは正常値表ですが、メジャーなものはだいたい覚えているので、使いませんでした。「Neurology Pre Test for iPhone」は USMLE Step2対策のソフトらしいのですが、iPhone開いてまで勉強しようという気が起きませんでした。他の医療系アプリも、使うと思ってダウンロードしたものの全然使いませんでしたね。
「医薬品クライシス 78兆円市場の激震 (佐藤健太郎, 新潮新書)」を読み終えました。
創薬の側から薬を語ったもので、新鮮でした。医師とは全然別の角度から薬を見ているのですが、薬に対する考え方は非常に似ていると思いました。
どこがかというと、「副作用のない薬は存在しない」ということで、どこまでリスクを背負って効果を追及するかというバランスの問題です。安全は求められるものですが、世の中に「絶対」はないのです。タミフルやイレッサの話も本書に登場しますが、私がこれまでブログで書いてきたのとかなり似た意見です。本書に登場する寺田寅彦の言葉、「ものをこわがらな過ぎたり、こわがり過ぎたりするのはやさしいが、正当にこわがることはなかなかむつかしい」というのがありますが、まさにその通りと思います。
開発現場の話は初めて読む話が多かったです。創薬の困難さは有る程度知っていましたが、「現在、医薬を自前で新しく創り出せる能力のある国は、日米英仏独の他、スイス・デンマーク・ベルギーなど、世界でも十カ国に満たない」とか、「多くの場合ここ (※第III相試験後の審査) に至るまで、プロジェクトの開始から十五年ほどの期間を要するのが普通だ。」というのは、そこまでとは知りませんでした。最近は、研究費の高騰や審査の厳格化などにより、新薬の開発が頭打ちになっているようです。製薬会社の業績悪化は、優秀な人材の喪失につながっているようです。
また、一生に一つも薬を市場に登場させられずに現場をさる研究者が大部分らしいですが、開発した社員も十分評価されていないのが現状らしいです。年間 4000億円売り上げるクレストールを開発した社員が、報酬として当初受け取ったのはわずか 15000円だったそうです。その後会社側は 1450万円を提示したらしいですが、家一軒建たない値段。報われない話です。
さて、居酒屋で飲みながら本書を読んでいて、Twitterで以下のようにつぶやきました。
migunosuke「医薬品クライシス」という本を読みながら酒。面白い
6:51 PM Jan 21st from NatsuLiphone
migunosuke真っ当な内容だと感じましたが、どんな方なんですか?RT @az4u: 佐藤さんの本の読者発見! → RT @migunosuke: 「医薬品クライシス」という本を読みながら酒。面白い
7:27 PM Jan 21st from NatsuLiphone
そしてら、なんと著者からレス。
OrgChemMuse@migunosuke ご購読ありがとうございます。以前は某製薬企業にいましたが、今は物書き兼大学の広報をやっている者です。現場の方からの「真っ当な内容」という評価は大変嬉しいです。
11:12 PM Jan 21st from HootSuite migunosuke宛
著者の方のブログも面白いのでお勧めしておきます。
有機化学美術館・分館
しゃんでりあの君からのネタ。アンサイクロペディアで「盥回し」を調べてみよう。
アンサイクロペディア-盥回し-
以前、二頭の牝馬の一口馬主になったことをお伝えしました。
そのうち一頭のワイルドフラワー08ですが、運動を控え、定期的な検診と関節洗浄が必要となってしまいました。そのため、引退させるとの通知が、2010年1月4日付けで Tokyo thoroughbred clubから届きました。規約では、1歳 11ヶ月以降の引退は、出資金の 50%返金となっていますが、その前から発症していた可能性が高いとの判断で、全額返金となりました。
もう一頭のアーティストチョイス08ですが、少し疲れが見え始めた由。心配です。
09.12.28
(ノーザンファーム早来)
マシン運動60分、周回コースをダクで1周、軽めのキャンター3周、ハロン20秒のペースで屋内坂路1本。
担当スタッフ「ここまで順調に乗られてきましたが、ここにきて少し疲れが見られます。乗り運動を中心するほどではないので、調教のペースを落としながら体調管理をしています。年末年始はどの馬もマシン運動なので、ちょうどいいタイミングだと思います。年明けからまた徐々にペースを戻していけると思います」
結果的に、多くの牝馬の中から、か弱い女性ばかり選んでしまったようですね。そこがまた、可愛さ増すのかもしれませんが。
本当に「脳神話」ってありますよね。脳ビジネスに乗っかって金儲けをする人が多数います。
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まず、亡くなられた方のご冥福をお祈りします。
1月9日12時41分配信 産経新聞
大阪府池田市内の鍼灸(しんきゅう)院で昨年12月、患者の女性=当時(54)=がはり治療を受けた直後に容体が急変し、翌日に死亡していたことが9日、池田署への取材で分かった。池田署は業務上過失致死容疑で鍼灸院を家宅捜索するとともに関係者から事情を聴き、死亡と治療との因果関係を調べている。
池田署によると、女性は肩こりのために定期的に鍼灸院に通院し、はり治療を受けていた。昨年12月15日午前、女性が鍼灸院ではり治療を受けた後、院内のトイレで倒れているのが見つかった。女性は病院に運ばれたが、翌日に死亡したという。
司法解剖の結果、女性の死因は呼吸不全などによる低酸素脳症の可能性が高いという。治療ではりが女性の体内に深く入り、肺周辺が傷付けられたことで呼吸不全につながった可能性もあるといい、池田署が詳しく調べている。
しかし、いくつか気にかかるニュースです。
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抗ウイルス薬ついての論文に挑戦的なタイトル。「アーセナル」なんていう単語を使っています。アーセナルって調べてみると、貯蔵武器とか武器庫なんていう意味なのですが、英国プレミアリーグのサッカーチームの名前でもあります。サッカーチームの「アーセナル 」は、王立兵器工場ロイヤル・アーセナルの労働者たちによって結成されたのが始まりだからですね。
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