細胞夜話
「細胞夜話 (藤元宏和著、mag2libro)」を読み終えました。培養細胞の開発秘話、名前の由来、研究のこぼれ話など、非常に興味深かったです。
この本は、GEヘルスケアジャパンのバイオダイレクトメールに記されていた内容をまとめたものです。私は本の方が読みやすいので本で読みましたが、同じ内容が webでも公開されています。
専門的な知識をそれほど必要としない読み物です。興味のあるかたは上記リンクからどうぞ。
「細胞夜話 (藤元宏和著、mag2libro)」を読み終えました。培養細胞の開発秘話、名前の由来、研究のこぼれ話など、非常に興味深かったです。
この本は、GEヘルスケアジャパンのバイオダイレクトメールに記されていた内容をまとめたものです。私は本の方が読みやすいので本で読みましたが、同じ内容が webでも公開されています。
専門的な知識をそれほど必要としない読み物です。興味のあるかたは上記リンクからどうぞ。
週報の Nature, Science誌はこまめにチェックしないくせに、バミュ先生のブログは毎週チェックするオーレ。
日本の産婦人科医が、妻のアメリカでの出産を体験中。ほぼリアルタイムで書かれています。
父親になりかけの産婦人科医 4
一度も医者に会わないうちに
診察が終わった。(略)
数日後に
病院から郵便物が届いた。医療費の請求書だった。
その額は
4500ドルだった。
いくつかのトラブルに見舞われているようで、上手く乗り越えられるよう、祈るような気持ちで読んでいます。
Hogwoodがモーツァルトのクラリネット協奏曲を録音しており、最近 CDを入手して聴きました。Hogwoodですので、当然、古楽器演奏です。
私が持っている版 (FLORILEGIUM 414 339-2) のライナーノーツを見ると、クラリネットは 1800年ウィーンの Kaspar Tauber製作の basset clarinetを 1984年に Daniel Banghamが復元したようです。更にライナーノーツに書いてあることですが、当時の演奏習慣なども解釈に加えています。
Youtubeでも一部聴けます。気に入った方は是非ご購入を。
・Mozart Clarinet Concerto in A major *on period instruments* k. 622 (1/4)
・Mozart Clarinet Concerto in A major *on period instruments* k. 622 (2/4)
また、モダンな楽器の演奏と聴き比べてみると面白いと思います。こちらは、ベルリン・フィルの主席クラリネット奏者だったカール・ライスターの演奏を推しておきます。
・Mozart Clarinet Concerto, Karl Leister – I. Allegro
2週間前に紹介した、産婦人科医バミュ先生の奥様の妊娠の件、結構大変なことになっているみたいで・・・。アメリカの医療はやっぱりカネがかかるんですね。日本の出産の 5~10倍くらいが相場のようです。
Japanese M.D. in New York がんばろう日本-父親になりかけの産婦人科医 3-
NYでは
全額自費の場合
妊婦検診から分娩まで
3万ドルから5万ドルかかる
そうだ。5万ドルなんて
どうやって払えばいいのか
検討もつかない。母体と胎児の事だけを考えていたら
そこに
保険の心配事も加わった。
takのアメブロ 薬理学などなど。-ヒトゲノム解読4万円時代はもうすぐ?米国では賞金1千万ドルのゲノム決定コンテストがスタート予定-
ゲノム関連の技術の進歩はすさまじいものがあります。一昔前、Sanger法が開発されて楽に読めるようになってきたかと思えば、超高速シークエンサーの登場で、年々解読時間が短縮されています。
以前のブログに書きましたが「ヒトDNA 30万塩基を1回読むのにかかる時間は、1996年の機械で約 5000年、2002年の機械で約 5年。ところが2006年に超高速シークエンサーが登場し、2006年に約 15日、2007年に約 6日」となっています。
コストについては、2009年に 40万円というのがニュースになったくらいなので、現時点ではまだまだ高いと思います。しかし、細胞工学誌の 2011年 8月号に「数年以内にはナノポアなどの長鎖/超高速/低ランコストシークエンシングのためのさらなる新技術が控えており、特に GnuBio社や Halcyon Molecular社の DNAシークエンサー、IBMがロシュと共同で開発を進めている DNAトランジスターは数千~数万円程度で全ヒトゲノムを解読できる潜在力を有している (p791)」とあります。2014年にこのコンテストの結果が出てしばらくする頃には、こうした検査が一般人の手に届く時代となっているかもしれません。
言うまでもないですが、遺伝子は究極の個人情報ですから、扱いは非常に大事です。もし私が下記にあるような遺伝子を持っていることが周囲に知れたら・・・
・男性が浮気をする原因となる遺伝子を発見か?
・男性の早漏、原因は遺伝子の異常の可能性大。しかも遺伝する
・女性の浮気は遺伝子のせい
11月 3日に第九を聴いてきました。
サントリーホール 25周年記念
モーツァルト:アヴェ・ヴェルム・コルプス
ベートーヴェン:交響曲第 9番 ニ短調 op.125 「合唱付き」指揮:クリストファー・ホグウッド指揮
ソプラノ:スザンネ・ベルンハルト
アルト:クラウディア・マーンケ
テノール:ジョン・トレレーベン
バリトン:ルドルフ・ローゼン
合唱:東京混声合唱団、二期会合唱団
管弦楽:NHK交響楽団
ホグウッドを初めて知ったのは学生時代。古楽器演奏の大家です。モーツァルトの交響曲全曲録音で痺れました。感情べったりの演奏とは対極的に、曲本来の持つ魅力を引き出しています。Youtubeでいくつか聴くことができます。
さて、一曲目のアヴェ・ヴェルム・コルプス。弦楽器奏者の弓速のコントロールから、古楽器での奏法を取り入れて演奏しているのがわかりました。普段の N響とは全く違うサウンドでした。
そのまま第九の演奏開始。オーケストラは流行の対抗配置(第一ヴァイオリンが左側、第二ヴァイオリンが右側で向き合う形)。サントリーホールは舞台の後ろにも客席があるので、そこを使って合唱団を並べました。通常男女を左右に並べるのですが、面白いことに、女性が前、男性が後ろという配置でした。音響を考えてのことに違いありません。
第一楽章の出だしから、余分なものを排除した、シンプルなスタイルでの演奏。ベートーヴェンは古典派からロマン派の移行期の作曲家とされますが、ロマン派的要素を極力排除した演奏に聞こえました。ベートーヴェンの後期はロマン派の作品のように演奏されることが多いので、聴き慣れた演奏に比べると若干物足りなさを感じることがありました。
テンポはあくまで前がかり。感情に浸りそうなところは特に音を短く余韻を残さず次に突っ込んでいました。
これらのホグウッドの手法は、過去にない新鮮さを与えましたが、慣れないオケがばらつくシーンが多かったのも確か。
①対抗配置は音響学的なメリットがあるのに対し、第一ヴァイオリンと第二ヴァイオリンが隣り同士ではないのでアンサンブルが難しい。第一ヴァイオリンはどうしても隣のチェロの音を聞いてしまうので、上手くやらないと第二ヴァイオリンとずれてしまう。第二ヴァイオリンも場所的な問題で、普段のようにチェロと第一ヴァイオリンの間でバランスをとるという行為がやりにくい。
②あまりにクリアに解釈しているので、逆にミスが誤魔化しにくい
③指揮者の棒が見にくい。音と同時に振ることが多いので、奏者に時間的猶予がない。
④指揮者イルジー・コルトがけがのため急遽ホグウッドに変わったので、準備期間があまりなかった
といった原因を推測しました(間違っていたらすみません)。
一方で、音響的な効果は素晴らしく、第四楽章の合唱では脳天に突き抜けるような響きが得られました。また、第四楽章の途中から、テンポを滅茶苦茶落として、ある種のオペラのクライマックスのように壮大なスケールを演出したあたりは、ホグウッドが腕を見せたと思いました。
総括として、色々な意味でホグウッドが味わえて良かったです。なかなかこれだけの個性を持った指揮者は少ないと思います。曲の解釈も斬新でした。
ストリング誌の連載コラムで、N響ヴァイオリン奏者の永峰氏が今回の演奏について書いてくれないか、今から楽しみにしています(彼は演奏していて感動したとき、良くコラムに書いてくれるので)。
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