漢方薬

By , 2012年4月16日 11:43 PM

先日、救急当直中にてんかん発作の患者さんが搬送されてきました。検査をすると、代謝性アルカローシス+低カリウム血症が見つかりました (てんかん発作との因果関係は不明です)。内服薬を確認すると、「甘麦大棗湯エキス顆粒」を飲んでいました。甘麦大棗湯は甘草を 5 g含有しており、漢方薬による偽性アルドステロン症が疑われました。90歳代の患者さんにこの処方は、少し強すぎたのではないかと思います。

個人的には、このほかに他院で処方されていた抑肝散で偽性アルドステロン症の経験があります。抑肝散は認知症の周辺症状に効果があるとされ、治療によく使われています。甘草は 1.5g含有で、比較的偽性アルドステロン症を起こしにくい薬剤ですが、2011年の論文をみると、ここ 10年に 8例くらい論文で報告されているようです。

このように、漢方薬も重篤な副作用を起こすことがあり、正しい知識を持って使わないといけません。そんなことを話していたら、漢方薬に詳しい医師から役立つサイトを教えて頂いたので紹介しておきます。

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