ポリーニ・パースペクティヴ 2012
11月 2日にポリーニのコンサートに行ってきました。
2012年11月2日(金)19:00開演
シュトックハウゼン:ピアノ曲VII <曲目変更>
シュトックハウゼン:ピアノ曲IX <曲目変更>
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第24番 嬰ヘ長調 op. 78「テレーゼ」
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第25番 ト長調 op. 79
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第26番 変ホ長調 op. 81a「告別」
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第27番 ホ短調 op. 90
*シュトックハウゼン:ピアノ曲Ⅹが上記2曲に変更となります。
ピアノ:マウリツィオ・ポリーニ
シュトックハウゼンの音楽は、私はこの類の音楽を普段聴かないのでわからなかったけれど、ポリーニの音に対する繊細さはよく伝わって来ました。ポリーニの演奏を生で聴くのは初めてでした。
そして目的のベートーヴェン。まずソナタ第 24番はテレーゼは、あまり出来が良くなく、指がもつれてリズムが壊れたりしていました。ポリーニのおっかけをやっている人に聞くと、「いつも出だしはこんなものだよ」と。第 25番はやや持ち直したものの、しかし期待した演奏には程遠かったと思います。
後半に入ると、徐々にエンジンが入ってきたようでした。まずは私が現在ハマっている第 26番「告別」。お気に入りのバックハウスの演奏を毎日通勤の時に聴いていて、特に第 3楽章「再会」は、実験でテンパった時にいつも頭の中をグルグルと回る曲になっていました。
・Beethoven Piano Sonata No 26 Op 81a Les Adieux 1 Das Lebewohl (Les Adieux – The Farewell)
・Beethoven Piano Sonata No 26 Op 81a Les Adieux 2 Abwesenheit (L’Absence – The Absence)
・Beethoven Piano Sonata No 26 Op 81a Les Adieux 3 Das Wiedersehen (Le Retour – The Return)
で、ポリーニの演奏は、この上なく情熱的でした。ひたすら前へ、前へ!演奏としてはリスクが高く、いつ崩壊してもおかしくなかったのですが、それだけにポリーニの滾る思いが存分に伝わってきました。第 3楽章「再会」の演奏では、戦火を逃れた親友ルドルフ大公と再会したベートーヴェンの胸の高鳴りを感じました。
演奏は尻上がりに良くなり、第 27番も素晴らしかったです。アンコールはベートーヴェン「6つのバガテル」から op. 126-3, 4でした。会場はスタンディングオベーションでした。会場にはカメラがたくさんあって、NHKで一部放送するそうですので、興味の有る方は是非御覧ください。
12月17日(月)【16日(日)深夜】午前0時~午前4時
プレミアムシアター
◇マウリツィオ・ポリーニ 日本公演
~ポリーニ・パースペクティヴ2012~ から<曲 目>
Il rumore del tempo[日本初演](マンゾーニ)
弦楽四重奏曲 第3番「グリド(叫び)」(ラッヘンマン)
ピアノ・ソナタ 選集(ベートーベン) ほか<演 奏>
マウリツィオ・ポリーニ(ピアノ)
【ベートーベン作品の演奏】クリストフ・デジャルダン(ビオラ)
アラン・ダミアン(クラリネット)
ダニエル・チャンポリーニ(打楽器)
チョー・ジョー(ソプラノ)
【マンゾーニ作品の演奏】ジャック四重奏団
【ラッヘンマン作品の演奏】 ほか収録:2012年10月23日、11月2、7、13日
サントリーホール
某千葉県 K総合病院の集中治療科のトップに内定した、知り合いのブリスベン先生 (仮名) が、エリザベート及びロン・ティボーコンクール第 2位のヴァイオリニスト成田達輝氏を会場で紹介してくれて、コンサートが終わってから 3人で飲みに行きました (この前日、ブリスベン先生とプロ棋士の橋本八段と私の三人で酒を飲んだので、ブリスベン先生とは2日連続の酒になりました (^^;)。
新橋に移動して、徳壽という焼肉屋でさんざん酔って、3人で芸術論を語り合いました。一流音楽家の話はとても新鮮でした。成田氏はジャン・ジャック・カントロフの弟子らしく、面白い話をたくさん聴かせてくださいました。今度は成田氏の演奏会を是非聴きに行きたいと思いました (残念ながら今回の来日公演はチケット完売で手に入らず)。
・ロン・ティボー国際音楽コンクール(成田達輝)