蜂窩織炎
6月13日 (木) の深夜に実験を終えて帰宅すると右大腿に軽い違和感。その日はそのまま寝たのですが、翌日 かなり炎症が強くなっていました。我慢して、「触ると温かくて気持ちいい~」とか言いながら、放置していたのですが、悪化する一方 (←医者の不養生という)。
6月15日 (土) には歩いたり力を入れると痛むようになりました。Facebookに写真をアップしたころ、多くの優秀な医師たちが知恵を出しあって白熱した議論が行われました。
A医師「Debridmentは必要無さそうですが、抗菌薬の全身投与はやりたくなりますね…」
B医師「Empiricにはブドウ球菌(黄色ないし表皮)か溶連菌を狙うことになるので,第1世代セフェムの内服を選択して下さい.ベストはLケフレックス顆粒1g(力価500mg)×1日2回×5-7日間かと。ケフラールはbioavailabilityが下がりますが,ケフレックスがなければやむを得ないですね.」「あ,大事なことを言い忘れました.横切開5cm×縦切開8cmぐらいが必要です.局麻はたぶん効かないので直接メスでザックリやっちゃうのが早いですね.深さは10mm以上は入れて下さい.」
A医師「了解しました。局麻なしでクーパーでしたね。」
B医師「はい,クーパーでザクザクでもいいと思います.あるいはメッツェンバウムで鋭く乱切するのもいいですね.」「あとクーパーで好きなところ切り落としてもいいよ.世の女性の平和のためにも.」
C医師「とりあえず持続icingしたほうがいいよ。大腿根部に向かって赤くなってるけど、蜂窩織炎+静脈炎じゃないの??内服より点滴抗生剤がいいと思う。あと、外来にアクリノールあったらガーゼ浸して貼っておいたほうがいいよ」「アクリノールのガーゼ(湿る程度でもok)当てた上に、油紙を引いてテープでとめて、さらにその上からガーゼあてるんだよ。そして包帯でグルグルと。その上からicingすれば完璧。」
D医師「セファメジンあたり点滴したほうが早く効きそうな気がしますが」「Virchowの5徴もありそうですから、NSAIDsも是非」
E医師「あー先生、コレはデブリですわ。」
F医師「傷口に塩というくらいですから、塩を練り込みましょう!」
B医師「アンプタ。(※切断の意味)」
心温あたたまる多くのコメントに胸熱でした・・・って微妙なコメント多すぎだしw 冗談が出るだけ軽症ということでしょうが。
ということで、6月15日に秋田で当直先の病院を受診し、別の医師からケフラールを処方してもらいました。写真はこちら。
救急外来のナースから「疲れが溜まってるんだよ、ゆっくり休んでくださいね」と優しい言葉も頂きましたが、6月17日大学病院当直、6月19日医局の飲み会、6月20日の深夜までの実験に加えて、今週中に仕上げなければいけない研究発表スライド作成 (まだ半分くらいの完成度) があり、大学外来週 5コマ (デフォ) を抱える身では休めない日々は続くところで、安静は望むべくはありません (ブログ更新が滞っている時は、忙しいのではないかと察してやってください、下手したら死んでる可能性もあるかもしれないけどw)。
とりあえず飲み薬を続けて、改善がなければ勤務先の大学病院の皮膚科を受診してみます。初診料が高いので大学病院は極力避けたいのだけど、仕事があるから他の病院に行く暇がないんですよね。ということで、後期研修医を脅して「彼氏がいなくて、性格が良くて、美人の皮膚科の先生」を聞いておかないと (違