ライム病

By , 2013年9月13日 8:37 AM

神経内科専門医試験で「両側顔面麻痺」というキーワードを見たら、最初に思い浮かべる疾患はライム病 (神経ボレリア症) です。先日、福島県で働く知人の医師が「両側の顔面麻痺の患者さんが・・・」と話し始めたとき、それを聴いた神経内科医数人が反射的に「ライム病!」と指摘しました。もっとも、他にいくつか鑑別診断も挙がりましたが・・・。ちなみに日本とアメリカでは病原菌のタイプが微妙に違うので、アメリカの検査に出しても陰性になってしまうことがあります。その先生は国内の某大学農学部の先生に抗ボレリア抗体を調べて貰って陽性だったそうです。

ライム病を媒介するのはマダニですが、似たような姿のツツガムシはツツガムシ病を媒介します。ツツガムシについては印象に残った思い出があります。私が東北地方で全科当直をしていたときの話、ある患者さんが来院したという連絡がありました。主訴が「頭に虫がいる」というのです。連絡を受けた時は「精神病の患者さんかな?」とおもったのですが、実際に拝見すると、既に虫はいなかったものの、頭に刺し口がありました。そして、夫が来院前に携帯電話を使って撮影した写真をみせてくださり、そこにはツツガムシが写っていたのです。ミノサイクリンを処方して、後日再診としたのですが、ビックリしたのを覚えています。

話は脱線しましたが、今回紹介しようと思ったのはライム病についてのブログ記事です。下記のブログに教科書には書いていない話が沢山載っています。是非ご覧ください。

混迷するライム病論争

(参考)

IDWR: ライム病

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