静脈ガスは動脈ガスの代わりになるか?

By , 2014年10月20日 9:19 PM

筋萎縮性側索硬化症 (ALS) 患者では、いつの間にか進行した CO2貯留が問題になることがあるので、たまにそのチェックが必要になります。しかし通常の外来で数カ月ごとに動脈血採血を繰り返すのは大変なので、便宜上静脈血採血で経過を見たりします。便宜上とは言え、動脈血で行うべき検査を静脈血で代用することの科学的根拠について気にしたことは、これまであまりありませんでした。

そんな中、全く別の件で見ていたファイルに面白いことが書いてありました。

静脈血ガスは動脈血ガスの代わりになるか?

このファイルにある「PCO2: 静脈血が 45mmHg以下であれば動脈血は 50mmHg以下」という tipsは、ひょっとしたら静脈血で ALS患者の CO2貯留をスクリーニングすることに科学的根拠を与えてくれるのではないかと感じました。ただし厳密には、クリニカルセッティングが異なる研究を適用するのには注意が必要です。

ちなみに、静脈血CO2から動脈血CO2の値を正確に推測することは難しいとされているそうです。

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