統計学は確率の世界であり、p値 0.05を境目に真実が 180度ひっくり返ってしまうことはないはずです。また、どのような対象をどのように評価したかでも、p値の持つ意味合いは変わってきます。
あまりに p値だけが一人歩きしている状況を受けて、米国統計学会が声明を出したそうです。下記のブログがわかりやすく説明しているので、勉強しておきたいと思います。
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(参考)
・統計学的有意差 (ネタです)
2014年1月20日に、ALSに対する間葉系幹細胞の症例報告がオンライン公開されました。このブログでも、論文が受理された段階でお伝えしています。
2014年秋には、FDAにより fast track指定されました。
終了していたはずの臨床試験の結果がなかなか報告されず、やきもきしていましたが、2016年3月1日、ついに臨床試験の結果がオンライン公開されました。
どうやら安全性や認容性に問題はなく、ALSの進行を抑制したそうです。しかし、オープンラベル試験でソフトエンドポイントを含んでいる (→結果に臨床試験担当者や被験者の意図が混入しやすい) ことや少数例の検討に過ぎないことから、まだ何とも評価が難しいです。今後、より厳格な試験デザインで効果が証明されるのを待ちたいと思います。
あと、気になるのが薬価です。抗癌剤などにおいて、高額な薬価が国の医療費を圧迫されることが問題となってきています。もしこのような治療法がもし将来世の中に出てくるとしたら、いくらくらいの薬価が設定されるのでしょうか。この問題については、下記の記事を読んでみてください。