心房の線維化

By , 2017年1月9日 5:30 PM

2017年1月5日の抄読会で、心房の線維化についての論文を読みました。2016年12月31日のブログで簡単に紹介した論文です。

心臓の植え込み式レコーダーの普及とともに、心原性脳塞栓症と思われる症例の前に、必ずしも心房細動が先行していないことがわかってきました。どうやら、心房細動がなくても、心原性脳塞栓症を発症することがあるようなのです。

著者らは、心臓MRIの知見を元に、それが心房の線維化によるものではないかと考察しています。つまり、心房の線維化が、心房細動を引き起こすこともあれば、心房細動を介さずに直接脳梗塞の原因になることもあるというのです。

私は、これまで「心房細動→血栓形成→心原性脳塞栓症」というのが主な流れだと思っていたので、非常に驚きました。

論文を要約した資料を下記に貼っておきます。

New perspectives on atrial fibrillation and stroke.

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初熱

By , 2017年1月9日 5:22 PM

明けましておめでとうございます。

1月2日、ビジター会員となっている大山乗馬センターで乗馬をしました。なんと、1日乗り放題コース。午前 12 km, 午後 18 km、トータルで 30 kmちょい乗りました。

1月3日新幹線ひかりグリーン車 (正月は普通車が取れないんですね) に抄読会の準備をしていたのですが、なんだか身の置き所のないような倦怠感。名古屋駅で隣に乗ってきた女性の髪が良い匂いだったので、それを胸いっぱいに吸い込み (※すみません)、なんとか誤魔化しながら乗り切りました。東北新幹線でビールを飲んだもののまずくて、大体そういうときは発熱の前触れです。

1月4日午前2時頃、寒気で目が覚めました。37℃台の発熱です。筋痛は、乗馬の筋肉痛のせいではっきりせず。その後、段々と鼻汁、咳、痰が加わりました。どうしても休めない仕事があったので、出勤し、職場でインフルエンザ迅速検査をしましたが陰性。ただ、インフルエンザ迅速が陰性というのは、インフルエンザではないという証明には全くならないんですよね。それは、感度が非常に低いからです。下記のサイトをごらんください。私が Birminghamでコクランの診断精度研究の講義に出た時に用いた論文を解説しています。

「熱が出てすぐはインフル検査をしない」は妥当か?

ということで、この時期に発熱、flu-like symptomがあったら、インフルエンザ患者として扱うべきです。私は、臨床診断のみで診断書まで書きますし、患者に仕事を休むように指導しますが、自分が休めるかといえば、外来と当直次第ですね・・・(汗

その後、熱はダラダラと続き、やっと 1月9日 37.0℃まで下がりました。

ガイドラインの資料の締切が 1月10日、講演が 1月14日、という差し迫った事情があり、連休中はずっと仕事をしていました。早く体調を戻さないと。

2月の講演 2件は準備が全くできていなくて、プラスして和文総説の締切もあります。ずっと師走が続いている感覚になります。

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