はじめてのメタアナリシス
「はじめてのメタアナリシス (野口善令著、福原俊一監修、健康医療評価研究機構)」を読み終えました。小冊子ながら、メタアナリシスのエッセンスが簡潔に纏めてあり、さくっと読むことができました。
メタアナリシスとは、同じテーマの論文を集めて統合して解析する研究手法です。多くの研究を総合的に解釈できるため、エビデンスレベルは高いと考えられています。しかし、質の高いメタアナリシスにするために、統合する前の研究の同質性が問題になってきます。また、セレクションバイアスやパブリケーションバイアスといったバイアスが出来るだけ入らないようにしなければいけません。
本書では、メタアナリシスの概念を説明し、どのような研究がメタアナリシスにふさわしいか概説しています。さらに実際にメタアナリシスをやってみせながら解説していきますので、その過程でどうやってバイアスを処理していけばよいのかが実感を持って理解できます。
薄くて軽い本で持ち運びに便利ですので、通勤の電車の中でお勧めの一冊です。