カプリス5番
パガニーニのカプリス第5番を驚異的なテンポで弾いている動画を発見しました。一部だけしか録音されていませんが、まるで早送りのように見えますね。
・Paganini caprice 5, very fast!!! It’s a joke.
この第5番は、私の大好きな演奏家ナタン・ミルシタインが十八番にしていました。彼は来客の前でこの曲を演奏し、「人前で弾くには後○年か・・・」なんて一人ごちていたと言います。こうして数年練習した集大成がこの演奏です。
・Milstein Paganini Capriccio no. 5
アレクサンダー・マルコフもパガニーニ弾きとして有名ですが、凄く技巧的なボウイングで演奏しています。パガニーニが書いた楽譜には、一部でマルコフが用いているようなボウイングで演奏するように指示されているのですが、難しくて誰もマネできないので、1音ずつ弓を返して演奏することがほとんどです。マルコフのボウイングをみると、そのテクニックにため息が出ます。ただ、音量に乏しいのが難点ですね。
・Alexander Markov-Paganini Caprice nr 5
最後は、パガニーニ・コンクールを優勝したレオニダス・カヴァコスの演奏。これは冒頭の演奏をあるいは凌駕する早さでありながら、表現力で圧倒しています。
・Kavakos plays Paganini 5th Caprice