頭痛フォーラム
昨日に品川プリンスホテルに宿泊し、友人達と飲み会をして、今日は新高輪プリンスホテル。頭痛フォーラムに参加してきました。集まった医師の数は1000人くらいと、なかなか規模の大きなものでした。
会場には国際頭痛分類の翻訳委員や、慢性頭痛診療ガイドライン作成委員の先生がたくさんいらしゃいました。日本の頭痛診療の権威である座長の先生から、「頭痛を治療する能力は医師の力量を測るのに最も良い」という医聖ウィリアム・オスラーの言葉が引用され、活発な議論が繰り広げられました。
また、University Duisburg-Essen HufelandstrのHans-Christoph Diener教授も参加し、特別講演を聞くことができました。ドイツと日本の医療の違いなども垣間見え、興味深かったです。
会場では、医師達にリモコンが渡され、選択式の問題を解かされました。そして、何%の医師がどの答えを選んだか、前のパネルに表示されました。わざわざ紛らわしい症例を出題した割には、全体的にほぼ8割くらいの正答率がありましたが、中には正答率が思わしくない問題もあり、頭痛を専門としている医師達と、専門にしていない医師との力量の差が見られました。私は、昨年頭痛に関する論文を2本ばかり書き、その際かなり勉強したこともあり、だいたい正答することが出来ました。どの医師を受診しても、高いレベルの頭痛診療を受けられるようになるために、一般の医師への啓蒙も必要です(本日参加した医師は、それでも積極的に学ぶ姿勢を持った人が多かったと思います)。
(参考)http://homepage2.nifty.com/uoh/ (座長の先生による、頭痛に関するサイト)
話は変わりますが、先日福島市である研究会に参加して、面白い話が聞けました。福島県立医科大学の教授の体験ですが、以前オーストラリアの学会に参加した際、各国の神経内科医代表が、神経内科のあらゆる分野について討論し、勝ち負けをつけるゲームを行ったそうです。その時、優勝したのは、伝統あるフランスでもアメリカでもなく、イギリス。また上位は軒並みイギリス式医学教育を受けた国だったそうです。日本は惨敗だったとのことでした。このままではいけないと感じさせられた話です。