発熱炎上中
なかなか解熱してくれません。解熱剤ボリボリ食べてます。発熱してから、ここ数日の出来事をちょっと日記風に。
5月27日(火)
熱っぽいまま仕事に行って、外来始めたのですが、頭は働かないし、吐き気はするしで散々でした。外来始めて1時間くらいは、「もうムリ、どうやって今日を乗り切ろうかなぁ・・・」と考えていました。納得のいく外来診療は出来ませんが、代わりの医師もいないので、やるしかありません。とりあえず看護師に頼んで、プリンペラン静注して貰って続けました。注射嫌いなんですけど、診療中に医者が嘔吐するのだけは、シュールでしょうから。
外来を始めて1時間くらいすると、妙に研ぎ澄まされた感覚に入ってきて、夕方ふと気が付くと外来が終わってました。コンピューターみると、予約患者30人弱と、新患5人くらいでしたかね。粗相がなかったら良いのですが。
解熱剤がなくなったので、一応勤務先の病院の外来を受診。「先生は、保険に入ってないから、全額自費ですよ」と事務に言われ、「そういえば昔、別の病院でももそうだったなぁ・・・」と惨めな思いをしながら払いました。でも、薬はゲット。
その後、病棟に上がって体温を測ると39.2度でした。夕方6時半くらいから、看護師向けの講義を頼まれていたのでこなして、帰ろうと思ったところに、婦人科から診察して欲しいとの依頼。
もう頭と体がヘロヘロなので、先輩に頼んで私は診察中に後ろでボケーっと立っていました。先輩に、「いーから帰れ」と言われ、帰宅。腰痛がひどくて、ひたすらタクシーを使いました。
5月28日(水)
本当は休みたかったのですが、検査を入れていたので、朝から出勤。頼んでいた「はりやこいしかわ」先生に、電気生理学的診断をして頂き、前医が診断をつけられなかった患者の診断を2名つけることができました。一人は、全然別の病名で、数年間治療を受けていた方でした。神経内科には、画像に写らない病気が多いので、こうした特殊な検査が必要なのです。電気生理学的診断というのは、もう少し評価されても良い分野です。だって、それ以外の方法だと数百万円かけてあらゆる検査をしても診断がつかないのが、電気生理検査をいくつか組み合わせるだけで診断が得られるわけですから。こうした技術の素晴らしさは、神経内科医でないとなかなか実感できないものですが。ちなみに、アメリカでは診療分分野として確立していて、EMG manというのとEEG manというのがいるのだと、はりやこいしかわ先生に教えて頂きました。
この日は昼で早退し、帰宅。帰宅して体温を測ると39.1℃でした。一応解熱剤は飲んでいるのですが。
夕方から大学に専門医対策の講義を聞きに行きました。「はりやこいしかわ」先生も、風邪をおして講義してくださいました。
専門医試験には、最近のトピックスも出るのですが、「家族性アミロイドーシスでは骨シンチで心臓に集積がみられる」とか「シャルコー・マリー・トゥース病1A型でビタミンC内服による治験をしている」とか、「アルツハイマー病でAβ分解には、insulin-degrading enzyme, neprilysin, endothelin-converting enzymeという酵素が関わるが、特にneprilysinが注目されていて、新薬開発が激化している」などという話が上がりました。
5月29日(木)
発熱は、何とか38℃くらいまで落ち着いてくれたようです。淡々と病棟業務をこなしました。午前中には小手術もあったのですが、こなすことができました。
先日の、全額自費診療の件について、先輩が「雇用者は被雇用者を保険に入れる義務があるでしょう、きちんと調べてください」と事務に電話を入れてくれて、保険診療を受けられることが判明。
良い流れになってきているようですが、咳が酷くなってきました。
少し食欲が出てきたので、料理を作ってみようと思い立ち、レトルトの味噌汁(カップにお湯を入れて作る)を作って、舌をヤケドしました。
5月30日(金)
解熱剤を飲んで外来診療を開始。熱が下がっているおかげで、大分楽でした。頭も働くし。この日は、患者さんも少なくて、20人少しくらいでした。
ただ、咳がとまらなくて、先輩から処方して貰い、メジコンやホクナリンテープといったアイテムを入手しました。何とか早く治って欲しいものだけど。
5月31日(土)
一日ゴロゴロしてました。なかなか解熱せず。咳が酷くて、百日咳は鑑別しないといけませんけど、経過が少し異なりますね。自分で自分の聴診した限りでは、変な音はしていないようです。
でも、解熱剤が切れると、38℃前後に体温が上がります。
6月1日(日)
今日は、地元から馬券オヤジ氏が来京します。風邪をうつさないように気をつけないといけません。実は、体力の回復に鍋を食べたいと思っていて、良い機会です。鍋でもつついて、消化の良いつまみを食べて、少しアルコールを摂ってみます。昔、風邪ひいて酒飲んですぐ良くなったことがあったし。「alcohol as a good servant」ですね。
でもね、誰か麗しい女性が家に来てさ、冷たいタオルを額に当ててくれたり、お粥とか作ってくれたら、風邪もすぐに治りそうなものなのですが。