離婚

By , 2008年9月5日 7:26 AM

離婚をしやすくする遺伝子が同定されたというニュースがありました。元になった論文は読んでいないのですけれど、興味深いですね。

遺伝子の個人差で離婚危機2倍=スウェーデン男性900人調査

9月2日20時25分配信 時事通信

草原などに生息するハタネズミ類で固定した夫婦関係(一夫一婦制)を好むかどうかを左右する遺伝子がヒトにもあり、男性ではこの遺伝子が特定のタイプの場合、そうでない場合に比べ、結婚より同居を選んでいたり、離婚や別離の危機を経験したりする確率が2倍高いことが分かった。スウェーデンのカロリンスカ研究所や米エール大などの研究チームが2日までに調査した。論文は米科学アカデミー紀要の電子版に掲載される。
この遺伝子「AVPR1A」は、脳神経で神経伝達物質のアルギニン・バソプレシン(AVP)を受け取るたんぱく質(受容体)を生み出す機能がある。ハタネズミ類ではAVPが多かったり、受容体がよく働くタイプだったりすると、社会性が高く、一夫一婦を好むようになることが実験で確認されており、ヒトでは自閉症の発症リスクに影響する可能性が指摘されてきた。
研究チームは、パートナーがいるスウェーデン人男性約900人を対象に、2本がペアになっている12番染色体にあるこの遺伝子の一部DNA塩基配列が特定のタイプかどうかを調査。その結果、2本とも特定タイプの男性が結婚ではなく同居している割合は32%、過去1年に離婚や別離の危機を経験した割合は34%と、2本ともそうでない場合の17%、15%の約2倍だった。

最初にネズミで調べて遺伝子を見つけた後、スウェーデン人で調べたようです。ネズミもスウェーデン人も、この遺伝子 (AVPR1A) から作られる蛋白の産生が多いと一夫一婦制を好むことが確認されたとしたら、日本人でも当てはまるのかもしれません。女性の場合この遺伝子は貞淑遺伝子として働くのでしょうか興味があるところです。

一方で、一夫多妻制を敷く国ではこの遺伝子はどう働くのでしょう。文化的な背景も関係するように思います。

研究が進んで、実際に結婚の前にこの遺伝子を調べさせて欲しいと言われたら嫌ですね。私は清廉潔白なので、粛々と受けますけれど、困る人は多い筈です (でも、私が調べろと言われたら、夫婦仲睦まじい「はりやこいしかわ」先生の検体と取り替えて提出する予定です)。

真面目な話、離婚は多因子的なので、この遺伝子 (AVPR1) 変異云々だけでは語れないでしょうけれども。

結婚についてでは「マーケティング・ブレイン-結婚相談と同窓会の効用-」というブログ記事が面白かったです。

結婚相談所って全国に 3800事業者もあるんですね。同ブログ記事から引用すると、「全国に結婚相談業・結婚情報サービス業は約 3800事業者があり、そのうち 7割が個人事業(年商 1億円以上の事業者は 5%)、推定登録者数は 30万人」のだとか。トラブルも多いようです。面識がない業者の人間をいきなり信用できないと思うし、その人が紹介した相手はもっと信用できないだろうし、ましてや結婚まで・・・っていうと相当怖いですね。それでも登録する人が 30万人いるのは、みんな出会いの場に困っているんでしょう。

(参考)
人生充実、元気でしゃべらない 結婚できるのはこんな女性

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