免許

By , 2009年6月1日 10:28 PM

 高齢運転者:「認知症」なら免許、召し上げ 更新時、75歳以上は検査 /滋賀

6月1日13時2分配信 毎日新聞

◇きょうから道交法改正

75歳以上の高齢ドライバーが運転免許を更新する際、記憶力や判断力を調べる「講習予備検査」が、1日の改正道交法施行により義務づけられる。検査結果などによっては医師の診察を受けなければならず、そこで認知症と診断された場合には免許が取り消される。県内でも高齢運転者による人身事故は年々増加しており、県警交通企画課は「高齢だから必ず危ないというわけではないが、認知症のドライバーもいるはず。大事故になる前に見つけられれば」と話している。【稲生陽】

県内の75歳以上の運転免許保有者は全体の約4%にあたる3万6839人(今年4月末現在)で年々増え続けているが、高齢者からの免許返納はあまり進んでいない。昨年は過去最高の85人となったが、全国では5番目の少なさ。下にはいずれも滋賀より人口の低い県が並んでいる。

一方、75歳以上の運転者による人身事故も増え続けており、今年は4月末現在で115件と過去最高の昨年を上回っている。昨年9月に豊郷町の町道であった軽トラックによる軽傷ひき逃げ事故では、運転していた愛荘町の農業男性(82)が事故後に認知症と診断された。事故で運転席の窓ガラスが割れても、気付かずに走り続けていたという。

今回の法改正では、75歳以上には免許更新時の検査を受けることを義務付けた。そこで「記憶力・判断力が低くなっている」と診断され、更新の前後に交通違反があれば専門医の臨時適性検査を受けることになり、認知症と診断されれば免許取り消しとなる仕組みだ。警察庁によると、記憶力・判断力の低下と診断されるのは全体の3%ほどという。

◇運転やめるよう説得、守山野洲医師会取り組み
認知症患者は02年の道交法改正から免許取り消しの対象となっているが、これまでは取り締まりや患者が自ら申告する制度はなかった。診断書を出す医師もそのことを知らない人が多かったため、県内では医師会が中心になって患者に運転をやめさせようとする動きもある。

守山野洲医師会では昨秋、守山署や両市と認知症患者に運転をやめてもらうための勉強会を初めて開催し、診断書に車を運転させないよう注意を付記するという活動を続けている。これまで診断書まで書いたのは数人にとどまっているが、家族を通じて患者に運転をやめてもらうよう説得している。中心となった同医師会の北野充理事(52)は「認知症のドライバーはまだたくさんいる。事故防止のため、医師も積極的にかかわっていく必要がある」と話している。

認知症が疑われた方の多くが神経内科を受診するのでしょうが、下手すりゃ全員に高次脳機能検査、採血 (血算・生化学一般、ビタミン、アンモニア、梅毒、甲状腺機能など)、頭部 MRI、脳血流 SPECT等検査が必要になりそうですので、外来が大変になりそうです。急にみんな来院したら、外来パンク状態になりかねないと危惧しています。

それよりかさ、高齢現役医師とか国会議員の認知症検査はいらんのかいな・・・なんて。

(追記)
認知症のスクリーニング検査で行う高次脳検査があるのですが、問題点として慣れ効果もあるので、繰り返し練習すれば実力より高得点がとれてしまうのです。研修医が繰り返し HDS-R検査して、18点→25点となった症例を思い出しました。もちろん評価にはなりません。問題を覚えると点数が上がってしまうことがあるので、気をつけないといけませんね。

認知症の方の運転の問題については認知症の種類によっても異なり、例えばアルツハイマー病の方は健忘のため道がわからなくなって引き返すときに事故をすることが多く、前頭側頭型認知症の場合は道路を逆走するなど反社会的行動で事故を起こすことが多いと言われています。

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