最近の若者
最近、産科医・小児科医の不足に伴って、「産科、小児科は激務だから、最近の若者は敬遠する」との分析を良く耳にします。若者気質というのが問題とされているようです。
私が産科、小児科に行かないのは、診療内容に対する興味が希薄であること、子供嫌いなことが関係しています。そういう医師が、産科、小児科に進むべきではないでしょう。私は「脳と音楽(岩田誠著)」という本を読み、脳に興味が湧き、その脳が傷害された神経疾患を勉強したいと思うようになりました。決して、産科、小児科に行かない医師のモチベーションが低い訳ではありません。そして、決して産科、小児科でないから暇という訳でもないのです。
「産科・小児科が不足しているから医師は産科・小児科に進むべきだ」と考える人は、「少子化が進んでいるから子供をたくさん作るべきだ」と言われて子供をたくさん作るか考えて欲しいと思います。個々の人間にはそれぞれの現実、状況があり、その中で自分が妥当と考える選択をしているのです。医師が安心して産科、小児科に進めるように環境を整えることが大切なのではないでしょうか?若者気質というのがどこまで影響しているかわかりませんが、産科、小児科不足の答えではないと思います。
私が地方の病院の関係者と話をしていて良く聞くのは、「何科でもいいからとにかく医師が欲しい!」という痛切な声です。医師不足は産科、小児科に限らないようです。なぜこのような状況になってしまったかについては諸説ありますが、ネット上での議論も盛んであり、今後マスコミも取り上げるようになっていくでしょう。少なくとも、ここ数年で医療のあり方はぐんと変動すると思われます。
司法との関係について元外務大臣の町村氏が興味深いことをHPで書いていました。
(参考)
・消える産婦人科