ニールセン
グリーグ、シベリウス、スヴェンセンと北欧の作曲家を紹介してきて、今回はカール・ニールセン。
カール・ニールセンはデンマークを代表する作曲家です。父親はペンキ職人で、家庭はかなり貧しかったと言われています。ニールセンは12人兄弟で、父親からヴァイオリンの手ほどきを受けました。
デンマークでは、ドイツから招聘した音楽家達により宮廷音楽は盛んであったそうですが、最も大きな影響を及ぼしたのはニルス・ゲーゼでした。ゲーゼはライプツィヒに留学し、メンデルスゾーンに後継者として認められ、コペンハーゲンに戻ってきました。ニールセンはそのゲーゼの弟子にあたります (「音楽現代」2004年4月号より)。
非常に半音階的な独特な音階で曲が出来ているので聴き手を選ぶかもしれません。ただ、この音階には意味があり、デンマークの民族音楽などに見られる音階なのだと研究者から聞いたことがあります。しかし、演奏しにくいことこの上なく、口の悪いヴァイオリニストは、「ニールセンがヴァイオリニストとはして大成せず、オーケストラの第二ヴァイオリンを弾かされていたので、ヴァイオリニストへの腹いせに弾きにくく書いているんだ」と言うそうです (^^;
この「前奏曲とプレスト」も、協奏曲と共通する音階で書かれているように感じます。この音階、慣れてくると、たまらなくなってきますね。
・Carl Nielsen “Preludio e presto” for solo violin, “Preludio”
・Carl Nielsen “Preludio e presto” for solo violin, “Presto”