夏休み前半

By , 2011年8月12日 7:44 AM

8月 4日のブログにも書いたように、8月6~14日に夏休みをとっています。その間のことを日記風に記しておきます。

8月 6日
秋田県某所にて当直。明け方の患者さんが普段より多かったものの、全体を通していつもと比べれば平和な当直でした。

全科当直なので、専門外の熱傷・外傷処置でわからないことがあり、知人の “流し” の家庭医の先生に相談したら、本を二冊(「ドクター夏井の外傷治療「裏」マニュアル―すぐに役立つHints&Tips」「ドクター夏井の熱傷治療裏マニュアル―すぐに役立つHints&Tips」)紹介されたので、アマゾンで注文しました。

8月 7日
朝、秋田の地酒を買って新幹線へ。ちょっとしたトラブルがあり、駅で自動券売機に金を入れたら故障し、11000円が吸い込まれたまま、出てこなくなってしまいました。駅員が取り出すことが出来ず、乗車時間が迫ったため、連絡先だけ書いて新幹線に乗り込みましたが、後日の精算となるらしいです。

乗り継ぎの仙台駅では新型新幹線「はやぶさ」が停車しており、外国人観光客がさかんに写真を撮っていました。郡山駅でしゃんでりあの君と合流。ぼなり温泉に遊びに行きました。途中の道路には、凸凹のひどい箇所や、未だに崩落したままの箇所があり、震災の爪痕がまだ残っていました。

温泉からの帰りに福島県立医大の某先生を拉致した後、しゃんでりあの君の家に着いて、乾杯。東京から methyl先生も駆けつけ、本格的な酒盛りが始まりました。しゃんでりあの君は、「華心 (気仙沼)」「墨廼江 春陽 (石巻)」「日高見 (石巻)」などの地酒を蓄えており、そこからみんなで潰れるまで痛飲しました。

8月 8日
しゃんでりあの君が仕事のため、6時30分起床。彼はそのまま出勤しましたが、その日は当直らしい。お疲れ様です。

一方、私は郡山駅で土産を買い込み、 methyl先生と、東京行きの新幹線に乗り込み、ビールを飲んで上機嫌になっていました。さらに東京駅で methyl先生と朝食を食べながらビール。

東京駅から一人で羽田空港に向かい、空港のラウンジで睡眠をとりました。そして昼食は空港でラーメンとビール。本当に堕落しすぎの生活です (^^;

岡山空港から実家に戻り、鍋をつつきながら、methyl先生から送られた日本酒を飲みました。その日本酒は「大七生もと 箕輪門」、なんとオランダ王室主催晩餐会で使われたお酒らしいです。親が新聞の切り抜きを見せてくれましたが、大七の現当主は東大法学部卒だというのにビックリしました。

8月 9日
朝から大山乗馬センターに乗馬へ。最初は可愛い「ホーマン」という馬と軽速歩の練習。鐙の上でつま先で立とうとしていると指摘され、踵を地面と垂直にするトレーニング。その状態で鐙の上に立ったまま並足→軽速歩など練習しました。全身の力が抜けてかなり楽に載ることができました。

34℃と暑い中だったので、休憩を入れてから二鞍目。軽速歩で手前を変えて、乗りやすさの違いを実感しました。それから遂に駈歩のデビュー。馬の首に綱を付けて、それに掴まって練習を始めました。一回目は遠心力で外に飛ばされそうになりましたが、遠心力に逆らって内側に重心を取るように言われ、自転車でカーブするときのようにバランスをとると、次からは上手く行きました。気分が非常に良くて、目を閉じてリズムの合うクラシックの曲を思い浮かべながら乗っていました。

乗馬を終えて、境港でカニを購入して帰宅。帰り道、突然教授から電話がかかってきました。2010年11月から私はラボに勉強に行っていて、大学からは離れているので、急な大学からの電話でびっくり。教授が「患者さんのことで・・・」とおっしゃるので、「訴訟」の二文字が頭の中をよぎりました。ところが内容は全然別のことでした。ある患者さんを私が病棟で診ていて、ある病気を疑ったのです。病棟のカンファではみんな冷ややかで、「何こいつ言ってるの」的な雰囲気だったのですが、それを押し切って遺伝子検査を提出。最初は異常なしで戻ってきたのですが、つい最近再度調べ直したらしく、本邦初の遺伝子変異が検出されたというのです。

臨床医は、新しい知見を得たら、論文にする義務があると言われます。例えば、新しい遺伝子変異を伴った疾患を臨床所見と併せて報告することで、どういう臨床所見があるときにその疾患を疑うべきか情報が蓄積します。また、今回私が報告すれば、その病気は「国内にはなかった病気」から「国内でも疑わないといけない病気」に立場が変わります。従って、今回の症例は早々に論文にしなければと身が引き締まる思いです。

自宅に戻ってからは、中学生時代の友人達が訪れ、飲み会が始まりました。初めは近況など。クラシック音楽など聴かないと思っていた友人が、娘にピアノを習わせ、私のブログで勉強していると聞いてびっくりしました。レッドシェリフ (シェリフ=保安官の意) の一口馬主である馬券オヤジ氏は、先日高速道路で追い抜きをかけたら、相手が覆面パトカーで、赤い (赤色灯をつけた) 保安官に掴まったと自嘲していました。覆面パトカーは、後部座席のヘルメットなどを隠すため、後ろにスモークを貼っているそうです。この日は午前 1時くらいまで飲みました。

8月 10日
8時 30分頃馬券オヤジ氏が迎えに来て、真庭警察署に自動車免許の更新へ。その足で大山乗馬センターに向かいました。練習に付き合ってくれたら馬は「京」でした。

一鞍目は、軽速歩の練習。姿勢の悪さを指摘され、ひたすらその修正をしました。まず踵を下げるように指導されました。そして腰を後方に突き出し、背骨は S字を描くように。その姿勢が、筋肉痛の体には非常に辛いのです。猛暑の中、辛い姿勢を取りながら汗だく。煮詰まってしまって、馬券オヤジ氏に交代し、氏が乗るのを見ていました。

氏のレッスンを見ながら、イメージトレーニング。踵を着いて地面に立ち、足先を外側に向ける・・・。そのイメージが完成してから二鞍目の乗馬を始めると、一遍に姿勢が修正されていました。軽速歩を姿勢良く出来るようになり、踵も下がっていたので、駈歩に再挑戦することになりました。

リズムは前日の通り綺麗に取れており、姿勢が良くなった今回はいつまでも止まることなく駈歩させることができました。馬は 90分運動しっぱなしで汗だくでしたが、それでも走る気満点になっており、途中並足で歩いていたときも、自然に走り出そうとしていました。

乗馬を終えて境港へ。連日のカニを購入し、帰りは蒜山高原をドライブしながら帰りました。途中、蒜山ワイナリーに寄って山ブドウワインを試飲。あまり口には合わなかったけれど、話の種に 1本購入しました。

夜は家族で鍋をつつきながら、methyl先生から頂いた泉川大吟醸を堪能しました。丁度テレビでサッカー日本代表の試合をしており、韓国代表に 3-0で快勝でした。

8月 11日
12時 35分発の飛行機で岡山空港を発ち、羽田空港へ。その足で大学病院に行き、論文にすべき症例の資料漁りをしました。また、病棟に出掛け、後期研修医達に即席出張講義♪久々に後輩達との再会を果たしました。

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