自衛隊かく闘えり

By , 2012年3月11日 7:47 AM

「東日本大震災秘録 自衛隊かく闘えり (井上和彦著、双葉社)」を読み終えました。自衛隊が震災後どのような活動をしてきたかが記してありました。初期の救出活動、それに引き続く復興への活動、原発事故対応、米軍との共同作戦・・・それぞれの現場で起こった感動的なエピソードが満載でした。

また、自衛隊の災害時の初動対処について書いてあったのがとても参考になりました。当該の部分を引用します。

 現在、自衛隊は震度 5以上の地震が発生した場合、速やかに航空機などで情報収集することになっている。

たとえば、陸上自衛隊は、全国 157の駐屯地などを基盤として、出動命令の受領後 1時間を基準に出動できる即応体制を取っている。また海上自衛隊では、各地方総監部で初動対応艦 1隻指定しているほか、各航空基地では哨戒機および救難期機を待機させている。もちろん航空自衛隊も、救難機や輸送機を常に待機させるなど、発災と同時に即応できる万全の態勢をとっているのだ。

また、首都直下型震災の場合は、全国の部隊を迅速に首都に集中させるようになっている。

具体的には、陸上自衛隊は最大約 11万人、海上自衛隊は艦艇最大約 60隻と航空機最大約 50機、そして航空自衛隊は輸送機最大約 30機と救難機最大 25機、加えて偵察機最大 15機が集中投入されることになっているのだ。

残念だったのは、感動的なエピソードの羅列ばかりとなっていて、災害時の救助活動のノウハウがほとんど記載されていなかった点です。また、感動的なエピソードの後に「だから自衛隊は素晴らしい」というニュアンスの宣伝がくっついていたのが、押しつけがましくてやや興醒めでした。そんな宣伝つけなくても、自衛隊が如何に被災地で活躍していたかは、みんな知っているというのに・・・。

 

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