新年会

By , 2007年1月20日 3:00 PM

先日、医局の新年会に参加しました。t-PA治療明けでヘロヘロでしたが、徹夜明けのハイテンションで参加。

まずは教授のご挨拶。「今年は猪年ですが、海外では豚年というのです。元々日本には豚がいなかったので、代わりに猪というようになったのです。だから中国では豚年ですよね(中国人留学生が頷く)。豚は元々用心深い動物。ですから、猪突猛進ではなく、注意深く前進していきましょう。」名挨拶に一同感嘆。更に教授から「ドン・ペリ」2本が差し入れられました。「ドン・ペリ」はすぐになくなってしまい、とても私までは回って来ませんでした。残念。

立食パーティーの途中で、教授と会話する機会がありました。私が「音楽家外来を将来やりたいと思っているのです。」と話しかけると、教授は「例えば?」と仰るので、「振戦の治療でアルマールなどのβブロッカーを使ったりとか、緊張型頭痛とか・・・。うちの妹はテノーミンを処方されたみたいだけど、循環器のDrは使い慣れているからテノーミンとかアーチストとか出す人が多いですよね。」というと、教授がβブロッカーについて色々教えてくださいました。

「あなたの妹はテノーミンが効いたの?あまり効かないと思うけどなぁ。βブロッカーで一番振戦に効くのは、インデラルだよ。カルビスケンはあまり効かない。これはどういうことかというと、β2作用が大切ということ。色々試してみたんだけど、β1選択性が高い薬が効かないからわかったことなんだけどね。」

どのような話題に対しても、勉強になる答えが返ってくるのが凄いところ。その後の話題は、N響と共演するときだけジストニアが出る演奏家の話。千住真理子が演奏に自信をなくして引退しようかと思ったとき、聴衆から「あなたのおかげで自殺を思いとどまりました」と言われ、聴衆から救われた話。

何故か漫画の話題へ。教授は「最近の漫画にしても、アニメにしても、簡単に人が死にすぎる。昔の狂言などでは、人が死ぬにしても、葛藤があり、さんざん悩んで引っ張った挙げ句、そうするしかないことが観客に伝わってから殺人を犯す。最近のは、いきなりドバッとか葛藤がない。」と苦言を呈しておられました。また、「ヒーロー物というのもあるが、悪人(手下)といっても、それぞれ家庭がありそれぞれの人生がある。やむを得ずにそうして働いているのかもしれない。それを一方的な視点で倒していくことを教えるのはどうか?」「ブラックジャックは胸がすくような話が多いが、あれは手塚治虫が漫画界での地位が危うくなっていたころの作品で、失敗するわけにいかなかったから、わかりやすい作品を書いたんだ」など・・・。

考え方を含めて、教わることの多い会でした。

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