フィンゴリモドと炎症性腸疾患
定期的にチェックしている “FIRST AUTHOR’S” というブログに、多発性硬化症の傾向治療薬フィンゴリモド (FTY720, 商品名 ジレニア) が、炎症性腸疾患を軽減し、大腸炎関連腫瘍を抑制するという論文が紹介されていました。
スフィンゴシン1-リン酸はSTAT3の恒常的な活性化により慢性腸炎と大腸炎関連腫瘍の発症とを結びつける
まだ動物実験の段階ですが、興味深い結果です。先日お伝えした関節リウマチの治療薬アクテムラが視神経脊髄炎に効果をしめした論文もそうですが、関係無さそうに見える病気に、同じ薬が効きそうなのが、自己免疫の関与した疾患の面白いところです (もっとも、糖尿病治療薬メトフォルミンと抗癌作用のように、自己免疫疾患以外でもこうした現象はみられることがありますが・・・)。