受精卵の DNAを調べる方法
2013年12月19日の Nature Newsに、”Non-invasive method devised to sequence DNA of human eggs” という記事がありました。
2013年12月19日に Cell誌に掲載された、”Genome Analyses of Single Human Oocytes” という論文を紹介したものです。全くの専門外なので、論文の内容は良く理解できませんでしたが、どうやら一次極体 (PB1) と二次極体 (PB2) のゲノムを読むことで、雌性前核の遺伝子が推測できるというものらしいです。そして、必要とされる極微量のゲノムを読むことを可能にしているのが、MALBAC (multiple annealing and looping-based amplification cycles) という技術のようです。ヒト受精卵を用いるといった、NIHの研究費を使うことができない実験であったため、北京大学で研究したと記載されていました。
北京大学の Jie Qiaoらは、遺伝性疾患を持っていたり、流産を繰り返すなどの女性を対象とした臨床試験を開始しました。
倫理的な問題は残ると思いますが、受精卵を壊すことなく、母親由来の遺伝病がないかどうかを調べることが可能になる技術で、遺伝性疾患を持つ家系の方にとっては、朗報でしょうね。
今年は、ミトコンドリア置換に始まり、遺伝性疾患の遺伝を防ぐための画期的な技術が登場した一年と言えるのかもしれません。