教授解雇
2012年11月に、IgG4関連疾患についての講演を聴いたことを紹介しました。その際、演者の梅原教授から、コメントも頂きました。
その梅原教授が、科研費の不正使用などを理由に金沢医科大学を解雇されました。
金沢医科大 「不正行為」と教授を解雇
(2014年3月25日) 【北陸中日新聞】【朝刊】【その他】
教授は大学を提訴
金沢医科大(石川県内灘町)は24日、同大の梅原久範教授=血液免疫内科学=を31日付で解雇処分にすると発表した。
大学によると、内部通報を受け、梅原教授や関係者に対し約1年間調査。国の科学研究費(科研費)の使用に関する不正をはじめ、学内諸規則に反する多くの不正行為などが判明したという。
大学側は「処分は綿密な調査で認定された不正事実に基づき行われたもので、公正な判断だと考える」とするが、詳細について「担当者が不在なのでコメントできない」と話した。
梅原教授は本紙の取材に「二十数回にわたる調査の実態は、ほとんどが大学の顧問弁護士による聞き取りだった」と明かし、大学側から裏金の作成や電子カルテ使用に関するIDの不正利用などの疑いがあるとされ、調査を受けたと説明。「1年間説明したのに、最初の嫌疑と調査の結論が何一つ変わっていない」と反論し「不当な解雇。断固として戦う」と述べた。
一方、梅原教授は、国などへの科研費申請を妨害され研究ができなくなったとして、大学と学長を相手取り慰謝料など1100万円の損害賠償を求め金沢地裁に提訴。大学は教授に科研費の不正使用があったため、申請を承認していないと主張している。
納得出来ない梅原教授は逆に大学を訴えることになりました。教授を支援する会もできているようです。
梅原教授を支援する会
この問題の経緯がわからないのでどちらが正しいということはコメントできませんが、こういうゴタゴタで学問に専念すべき人たちが専念できなくなるのは悲しいことです。科研費の不正使用がリークされる時は裏に権力争いが存在する場合があり、単なる不正使用の問題なのか、それとも梅原先生を失脚させようとする人たちが仕組んだことなのか、気になります。不正使用以外に、「多くの不正行為」も同じタイミングで明らかにされているので、後者の可能性の方は無視出来ない気がします。今後の展開を見守りたいです。
migunosuke様
以前にIgG4関連疾患を取り上げていただいた梅原です。そして、再び、私の不当解雇を取り上げて頂いたこのサイトを目にしました。本当に、とんでもない事件で、先月、理事長の私に対するパワハラ告訴は全て不起訴と決定されました。その経緯を、支援していただいています患者会のホームページに投稿いたしました(http://ume-shien-kanja.org)。出来ましたら、この内容につきまして、ご意見を述べていただければ嬉しく思います。
(投稿内容)
ご支援頂いています皆様へ
これまで温かいご支援を頂き感謝申し上げます。
石川県在住の方は地元新聞に報道されていましたのでご存知かもしれませんが、金沢医科大学竹越理事長が行った私に対する複数の詐欺告訴事件について、金沢地方検察庁は、7月17日、すべて不起訴処分と決定しましたのでご報告させていただきます。
その経緯ですが、竹越理事長は、H25年2月に1度目、5月に2度目の告訴をし、6月10日に教授室と自宅などに警察による家宅捜索を受けました。竹越理事長は告訴した2つの件について全く罪になりそうにないとわかると、更には、8月に2度の計4回にも及ぶ告訴を繰り返しました。
私は、H26年2月〜3月にかけて9日間の警察事情聴取を受け、刑事さんに全てをお話し供述調書に署名捺印致しました。事情聴取を受けて私の追い出しを狙った不当な告訴であると改めて確信しました。その後、案件は検察庁に送られて捜査されていました。
一方、学内では、平成25年6月10日の家宅捜索直後に竹越理事長に呼び出され、副病院長、診療科長、薬事倫理委員長、地域連携部長などの要職解任を告知されました。そして、学長・病院長を加えた考査委員会なるものを組織し、2名の大学顧問弁護士による20数回の糾弾的聴取が始まりました。その間、北陸内科学会会長辞任を強要され、多くの共同研究者と進めていた厚労省・文部省への科学研究費申請書を今後一切受け付けないなどの妨害を受けていました。竹越理事長が「警察で潰せなければ学内で潰せ」と指示を出したと聞いています。
私は、大学・理事長・学長に対して「科研費申請妨害事件裁判」、「不当解任事件裁判」、「解雇不当裁判」を提訴し戦って参りました。1日も早く潔白の証明が欲しかったのですが、2年という歳月がかかってしまいました。
今の金沢医科大学は、理事会全員、大学評議員のほぼ全員が理事長の親派で固められ、理事長らの不正を指摘する人間は退職したか私のように排斥されたかで、数多くの不正を誰も指摘できない状況になっています。私は、勝算は少ないかもしれませんが、これまで同様に正悪を訴える裁判を続けて行く所存です。今回の不起訴処分が、理事長の不当不正の究明の糸口になることを願っています。
話は少し変わりますが、近年、「IgG4関連疾患」という新しい病気が日本から発信され、世界的にも21世紀に発見された新しい疾患だと大きなインパクトを与えています。これまで全国の先生方と心血注いで確立してきましたIgG4研究班の業績に、地方大学の私的スキャンダルで傷がつく事がとても心配でした。今回の不起訴処分で、全国の先生方にも厚生労働省にもご迷惑をおかけする可能性が無くなったことが大きな喜びです。
このような苦難には合いましたが、多くの患者さんや先生方、友人達から、厚い信頼と温かな励ましと大きな期待を頂けましたことは一生の宝物です。こんな目に合わなければ受け取ることが出来なかったものかもしれません。みなさまのお気持ちで本当に救われました。微力ながらリウマチ膠原病患者さんの診療とこれまでの研究の完成のために邁進いたします。どうぞ、これからもご支援とご指導をよろしくお願いいたします。
平成27年7月28日 梅原 久範
追伸:新聞記事の最後の大学コメント、「不起訴の決定(大学から詐欺犯が出なかったこと)は残念」というのは滑稽ですよね。
事実関係が把握できなかったため、当時は返信できなくてすみませんでした。先生の著書を拝読し、無実を確信いたしました。理不尽な嫌がらせの数々に言葉もございません。本当にお疲れ様でした。
こんばんは。昨夜に引き続いての書き込みですが、梅原先生の記事をここで初めて知りました。
実際に権力の暴走で相手に対してパワハラ以上の仕打ちを仕向けるとは言語道断ですよね。
専門用語が並ぶ文章で解らなくても梅原先生の屈強な姿勢が読み取れました。
梅原先生を支援されているHPも拝見しました。
私は10年前からリウマチで、右手首はほぼ固まってしまっていますが、生活に支障はありません。
今年の1月に寝床に就くと左手の中指が異様に痛みが出て来て、指の中から針を刺されまくっている様な痛みで何度も目が覚める日々が続きましたが、春先になると落ち着きました。
大学病院の担当医に話すとステロイドを勧められましたが、私は服用しませんでした。副作用が怖い為。とこれ以上薬の数を増やしたくない為。
激しい痛みに襲われている時に思い付いたのが、ピアノをもう一度弾こうか。。。と考える様になり、昔取った杵柄で電子ピアノを5月に購入しました。
しかし、20年以上振りでも昔から練習嫌いがあったためか、指のリハビリの為と思い買ったのに弾く気力が無いまま1ヶ月が経とうとした時に、久し振りにYoutubeでGlenn Gouldを観てから彼にハマってしまい、1小節でも弾ける様になりたい! と、弾きこなせないのに彼が弾いている曲のピアノスコアを購入し、今練習している次第です。
やはり、気力ですね。(笑)
両指の腫れも少しはマシになればと思って励んでおります。
両膝も毎年、水が溜まっていたのですが、仕事中に軽くストレッチをする様になってからはもう水が溜まらなくなりました。
これも「続ける事」ですね。実感しました。
ピアノに関しては、練習とリハビリを兼ねてと思っていたのですが、両方共私には響かず、Glenn Gould の影響で私も弾きたい! と「欲」が出て来ました。
リウマチに関しては今年に入り10年間、診て頂いていた担当医が替り、薬の薦め方も違うので多少は不安はありますが、きちんと病気と向かい合って過ごしたいと思っております。
これからも、ブログを拝見させて頂きます。
migunosukeさん、梅原先生の事を教えて下さり有難うございます。
長文になり申し訳ございません。
関節リウマチで、つらい思いをされているんですね。
関節リウマチは、バイオ製剤の登場などにより、ここ数年で治療が進歩しています。
ステロイドも、使い方次第です。
主治医の先生と相談して、利益と不利益のバランスを良く考えて、治療を選択してください。
病気と付き合う中で、音楽が救いになるとよいですね。
久しぶりにFBで自分の記事を読みました。リウマチ(RA)の方が頑張って回復のために努力しとおられる様子も投稿されていました。無理なリハビリはRAを悪化させるんだけど。。。と心配しました。自分は、もっと患者さんに寄り添って治療しようと思いながら読ませて頂きました。
我是金泽医科大学梅原久范教授的中国留学生。我们中国留学生知道梅原教授的事情后,大家都觉得梅原教授是被冤枉的,就我们所知,梅原教授在金泽医科大学的科研水平是数一数二的,长年坚持以病人和科研为中心工作,从来不为私利。这样一个优秀的医生和科研人员却被长期冤枉,时至今日仍然不能还给他清白,实在让人气愤。我们一向知道日本法律是严明和公正的,请依照法律尽快还给梅原久范教授清白。
MIGUNOSUKE様
金沢医科大学による私の不当解雇の件について投稿して頂いたようですが、中国語ですので内容が理解できません。どなたかが日本語に訳していただけたらとても嬉しいです。
私は金沢医科大学の梅原教授の中国人留学生です。私達中国人留学生が梅原先生のことを知って、一同は冤罪であると気づいています。梅原先生は金沢医科大学での研究レベルは一二を争うもので、長年患者さんと研究とで働いてこられており、私欲からではありません。優秀な医師で研究者が長期にわたって冤罪にはまり、今日も潔白を示されてないのを憤っています。我々は日本の法律が公明正大なのを知っていますので、法に照らして先生の潔白が早く証明されるようにと思います。
—
雑な訳で恐縮ですが。
沖中重雄ならば、地域のボスの理事長に激怒すると思います。日本がこんな国になったのが、情けない。
荒井輝男様の投稿を拝見致しました。
沖中重雄先生に直接にはご指導を頂いておりませんが、お名前は良く存じています。私欲に塗れた金沢医科大学理事長は問題外として、日本にも精錬な真の医学研究者が多くおられると信じています。IgG4関連疾患は、米国に主導権が移りつつありますが、京都大学の千葉勉教授をリーダーにオールジャパンIgG4チームとして一つにまとまり、これまでの日本の業績が正当に世界に認められるように奮闘しています。幸いにも、その一員として加えて頂き、来年ハワイでの国際IgG4シンポジウムに参加してきます。折角、日本が見出した新たな疾患ですので、世界に認められるよう微力ながら貢献したいと望んでいます。
以前に日々不穏に2度取り上げていただいた梅原久範と申します。
一度は、IgG4関連疾患の講演の感想を、2度目は金沢医大を解雇されたことでした。
その後も真摯にIgG4の研究と診療を滋賀県の長浜病院で続けております。
今回のご用件は、金沢医大の事件を含めて、これまでの医者人生と患者さんとの関わりを小説にまとめ、幻冬舎出版から上梓いたしました。
郵送先をお教え願えれば、謹呈させていただきますので、よろしくお願いいたします。
市立長浜病院
リウマチ膠原病科内科
梅原久範
梅原です。
久しぶりに読み返しました。
あの時の事実を幻冬舎から出版しましたので、是非読んで頂きたいです。
https://www.amazon.co.jp/ユーレイズミーアップ「患者さんありがとう%E3%80%82そして、ごめんね」-梅原-久範/dp/434494013X
梅原先生
ご無沙汰しております。前回のコメントは気が付かず、すみません。
購入して読ませて頂きます。
今後ともよろしくお願いいたします。
金沢医科大学卒業生です。
このたび、現血液免疫内科教授より医局運営費が足りないとの趣旨にて寄附依頼が同級生に相次いでおります。
私は、大学生時代から金沢医科大学の教育方針に対して不信感を持っておりましたので、卒後すぐに生まれ故郷である大阪に戻り大阪大学大学院に入学し研鑽を積ませて頂いた者です。
卒後からはほぼ、金沢医科大学とはゆかりなく過ごして参りましたが、何十年ぶりに同窓会に出席した際に、血免医局運営費の寄付を募られました。
医局運営費を同窓生から寄付を募るという事に大変な驚きを持ちました。身内で医学部教授が複数存在し、阪大同期生の多くが各地で教授職についておりますが、誰からもその様な依頼を受けた事はございません。(国際会議や学会開催時などは別ですが)驚きと不安感不信感があり、ネット検索をしていた中で梅原先生の血液免疫講座での記事に触れました。
梅原先生の著書を知りすぐに購入し拝読させて頂いた次第です。
同級生の教授就任時にはいささかの疑問や不信感を感じることがありました。
祝賀会には出席しませんでしたので、業績や主たる論文の別刷など、または教授選考会での研究発表の際のレジメなどを是非頂きたいと思い、幹事に問い合わせて頂いたのですが、その様なものはないとの回答でした。
先生の様な方が学生時代におられたらと、思いながら拝読しました。しかしながら、いつまで経っても不可思議な要職の人選をされている様子などを知り、悔しさや怒りを感じました。
現職の教授がどの様な意図で寄付を募っているのか、詳細が不明な中私の中での推測が、著書を拝読し点と点がつながった様にも感じています。(間違っているかもしれませんが)
脈絡のない文章になりました。コメントせずにはおられない気持ちで、書き連ねてしまいました。申し訳ありません。
先生の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。
コメントありがとうございます。サーバーの不具合で返事が遅くなってすみません (Google Chromeが SSL認証されていないサーバーを表示しなくなったので、アクセスできませんでした。現在、SSL導入の手続きをしているところです)。
梅原先生だけかと思っていたら、大塚篤司先生の「白い巨塔が真っ黒だった件」という書籍でも、大学病院の酷い政争が描かれていました。
まっとうな研究者、臨床医がこうした政争の被害者になるのは、とても残念なことだと思います。