Autoimmune aquaporin-4 myopathy
2014年6月9日の JAMA neurologyに、興味深い論文が掲載されていました。
Autoimmune Aquaporin-4 Myopathy in Neuromyelitis Optica Spectrum
抗AQP4抗体陽性の視神経脊髄炎関連疾患 (NMO spectrum disorder; NMOSD) の患者で CK (Creatine Kinase) 上昇が見られ、筋生検をしてみたら、”autoimmune AQP4 myopathy” だったという論文です。筋生検では、筋壊死が見られなかったにも関わらず、CKが 63000 U/L以上の高値だったことについて、sarcolemmal membraneの破綻のために CKが血中に出て行きやすかったためではないかと考察されています。
抗AQP4抗体って、myopathyまでも起こしうるんですね。びっくりしました。
一つ残念だったのが、針筋電図の記載です。論文では “Electromyographic findings were consistent with myopathy” としか書かれていませんでした。病理で壊死がないと書いてあるので、いわゆる “non-necrotizing myopathy” として脱神経電位は出なかったのではないかと推測するのですが、実際どうだったかは記載して欲しかったです。
今後、NMOや NMOSDの患者の採血を評価する場合には、CKも測定項目に含めておくべきかなと思いました。この論文の症例は、おそらく非常に稀なパターンではあるでしょうけれども。