イザベル・ファウスト
2014年6月26日、イザベル・ファウスト&アレクサンドル・メルニコフのコンサートを聴きに行ってきました。ファウストの演奏は、半年前にバッハを聴いて以来でした。
2014年6月26日 (木) 19時開演
東京芸術劇場
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第29番 イ長調 K.305 (293d)
シューベルト:幻想曲 ハ長調 作品 159 D. 934
シューマン:3つのロマンス 作品94
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第 3番 ニ短調 作品 108
<ヴァイオリン>イザベル・ファウスト, <ピアノ>アレクサンダー・メルニコフ
開演直前にハプニング。2階席から舞台にチラシの束を落としてしまう客がいました。演奏中にチラシで音を立てる客を含め、コンサート時のチラシの扱いは本当に何とかして欲しいです。
さて、肝心のコンサート内容。
一曲目の、ビリオド奏法を取り入れたモーツァルトは珠玉の演奏でした。特に 2楽章の絶妙な即興には、二人のセンスを感じました。 本当に優れた演奏家によるモーツァルトは、舞台上の空気が全然違います。
シューベルトは、器楽曲にも関わらず歌曲のように優しく歌われ、この曲の新しい解釈を知りました。私はこの曲は Odnoposoff/Mrazekの録音を好んで聴いてましたが、コンサート会場でファウストとメルニコフの CDを買って以来、そちらばかり聴くようになりました。コンサートで彼らの演奏を聴くことができない方には、是非彼らの CDでその美しさを感じて欲しいです。
シューマンは、ヴィブラートを抑えた演奏。感情をベタベタと貼り付けず、理性的な素晴らしい演奏でした。
ブラームスもシューマンと似たようなアプローチ。確かに美しかったのですが、こちらはもう少し情熱的な方が私の好みでした。
アンコールは、FAEのソナタから第2, 3楽章でした。
ファウストの演奏会はいつも外れがなく、彼女がヨーロッパで非常に評価されている理由がよくわかります。また彼女の来日の際には、是非聴きに行きたいです。