誤嚥性肺炎と禁食

By , 2015年11月2日 5:58 AM

誤嚥性肺炎の患者に対しては、禁食、抗菌薬で治療するのが一般的かと思います。

しかし、逆に治療期間中、食事をさせた方が良いのではないかという論文が発表されました (2015年10月8日)。

Tentative nil per os leads to poor outcomes in older adults with aspiration pneumonia

抄読会で使用した資料に概要を纏めてみました (PDF)。

抄読会 Tentative nil per os leads to poor outcome in older adults with aspiration pneumonia

注意すべき点は、初期にきちんと嚥下評価をして経口摂取可能か判断していることと、呼吸不全の強い患者は除外してあることです。そのため、誤嚥性肺炎全てに経口摂取させようと勘違いされると危険ですが、一部の患者についてはこれまでと治療が変わってくる可能性があるわけですね。

まだ、マイナーな雑誌に掲載された論文一本にすぎませんし、limitationもいくつかありますので、今後の追試の結果を待ちたいと思います。

(参考)

propensity score 図解まとめ

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