脳梗塞急性期の再発予測
2016年2月29日の “Prediction of Early Recurrence After Acute Ischemic Stroke” を読んでたら、脳梗塞発症患者の再発リスクの計算式がテーマでした。The Recurrence Risk Estimator (RRE) というのですが、下記のサイトにアクセスすると、脳梗塞発症 7日間、および 90日間の再発リスク予測ができます。
The Recurrence Risk Estimator (RRE)
これは便利ですね。
ちなみに、私が今診ている心原性脳塞栓症の患者さんは、Score 3, 7-day Recurrence Risk 3.5%, 90-day Recurrence Risk 27.3%でした。再発予防が非常に大事だというのがわかります。
余談ですが、日本では脳梗塞急性期治療に点滴薬が使われることが多いです。でも、こうした薬剤のエビデンスはどうなのか、下記のサイトを一度はチェックしておくことをお勧めします。
欧米でスタンダードな急性期治療については 2014年に Cochrane reviewが updateされており、脳梗塞 48時間以内にアスピリン 160~300 mgを始めた場合、死亡や寝たきりを避けるための NNTは 79とのことでした (1000人治療すると 13人、死亡や寝たきりが防げる)。なお、48時間過ぎていても、14日以内であればそれなりのメリットはあるそうです。また、他の抗血小板薬は信頼できるエビデンスなしとなっています。
Oral antiplatelet therapy for acute ischaemic stroke
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(参考)
・Anticoagulants versus antiplatelet agents for acute ischaemic stroke
・Guidelines -Stroke and Vascular Neurology-